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『7SEEDS』夏のAチーム ―良い遺伝子を残すためだけに“作られた”子どもたち―0 Pt.

巨大な隕石の衝突によって、人類が滅亡しかけた未来の世界。人類の存亡を懸けて、天変地異後の世界に放り出された少年少女たち。「7SEEDS」という作品は、未曽有の災害に襲われ、一変した世界で、それでもがむしゃらに生き延びようとする姿を描いた作品である。

「7SEEDS」とは、隕石の衝突およびそれに伴った人類の滅亡を予測した政府が、人類を未来に残すために優秀な遺伝子を持った少年少女たちを選抜したプロジェクトだ。7人で1チームとし、「春夏秋冬」の4チームと、社会的に難ありとされたメンバーを集めた夏のBチームの、合計5チームを未来に送り込もうとした。そのために隕石の衝突で巻き起こる火山の噴火や氷河期などの厄災が地球に降り注ぐ期間、選抜メンバーを冷凍保存。人間が生存できる環境であるとコンピュータが判断したタイミングで解凍、放出するというシステムが採用された。しかし、彼ら彼女らが目覚めたのは、隕石の衝突によって大きく様変わりした日本だった。地形はもちろんのこと、気候や生息する植物、動物も過去の常識では考えられない変化を遂げていた。

本記事では、「7SEEDS」プロジェクトの5チームのうち最も優秀な遺伝子を持つ者たちで構成された「夏のAチーム」を紹介する。

作成日時:2022-05-21 19:00 執筆者:マンガペディア公式

『7SEEDS』夏のAチーム ―良い遺伝子を残すためだけに“作られた”子どもたち―

出典:小学館


夏のAチームとは

厳選された卵子と精子から作られた特別な子ども7人で構成された、プロジェクト参加メンバーで最も優秀とされるチーム。未来に優れた遺伝子を残すためだけに作られた存在で、生まれた時から専用の施設で教育を受けてきた。そのため苗字を持たず、親もおらず、全員が同い年。子どもたちは、近い将来に地球に隕石が落ちて人類が滅びること、施設で育った大勢の子どもから選抜される7人だけが未来へ行けるということを知っており、選抜隊に選ばれることを目標に切磋琢磨していた。身体を鍛え、知識を蓄え、どんな環境に置かれても生きていける完璧な人間を目指す。他の4チームとは違い、「7SEEDS」プロジェクトのためだけに生まれ、荒廃した未来へ行くことを望んでいた特殊なチームである。
チームの中心人物である安居(あんご)と涼(りょう)は、施設のなかでも幼少期から優秀な成績を収めており、未来行きの候補に上げられていた。


夏のAチームの生まれ育った施設

一般社会から隔離された山奥の施設にワーグナーの「ワルキューレの騎行」が流れ、1日が始まる。子どもたちは鳴り響く音楽とともに起床し、全員で朝食をとる。全寮制の学校のような佇まいの施設で、ベッドがあるキャビンから食堂、教室、図書室、グラウンド、プールに至るまで完備されている。座学の授業はもちろんのこと、崖登りや工作、農作など、未来で必要なことを学ぶための広大な土地と設備がある。スポーツの授業もあるが、一般の学校のようにサッカーや野球といった球技はせず、走る、泳ぐ、山登りなどの未来で役立つ技術を教わるのみ。ナイフの使い方や護身術などを教わる授業も存在する。未来では必要ないと判断されたのか、音楽の授業はない。しかし、施設にいるスタッフによってしばしばクラシックの曲が流され、消灯の合図はドヴォルザークの「家路」が流れる。

外の世界との関わりは一切なく、子どもたちはテレビで見ただけの知識しかもっていない。お金も使わず、コンピュータも教わらない。なぜなら彼らの目指す未来の地球では発達した文明は滅び、それらは存在し得ないものだからである。


未来へのみちしるべ

未来の地球で目覚め、新しい歴史をつくる、栄光ある選抜チームに選ばれるのは施設でたったの7人。17歳になるとその7人が選抜されることになっている。
子どもたちは常に順位付けされており、月に一度「トップ賞」と呼ばれる成績優秀者の発表が行われる。安居と涼はこの賞の常連だったが、年齢が上がるにつれて徐々に頭角を現す者が出現し、受賞者に入れ替わりが起きていた。また、出来の悪い子どもは17歳を迎える前に脱落。視力が落ちた子どもが「近視の遺伝子は未来にいらない」という成績以外の理由で脱落させられることも。当初は大勢いたメンバーも13歳を迎える頃には100人を切っていた。

脱落した者はどこへ行くのか、子どもたちは誰も知らず、見当もつかなかった。施設で生まれて育った彼らには、帰る場所も、無償の愛情を与えてくれる家族の存在もないからである。


専門知識を蓄えて、未来へ

13歳になると、以下の7つの専門クラスが作られる。

・「火のクラス」――火の起こし方、使い方、燃料について。狩猟から鍛冶、陶芸に至るまで、火に関することを学ぶクラス。
・「水のクラス」――飲み水の確保から、治水、下水、水質について。水力を使った水車の仕組みなど、水に関することを学ぶクラス。
・「風のクラス」――天文、地理、気象や自然災害について。風力を使った風車の仕組みなど、風に関することを学ぶクラス。
・「土のクラス」――土木建築をメインに、地層、鉱物、石の知識、火山活動や農地の確保についてなど、土に関することを学ぶクラス。
・「動物のクラス」――家畜から猛獣、昆虫や魚などについて。その捌き方や部位の知識から、生態系と環境などについて学ぶクラス。
・「植物のクラス」――農耕全般や薬草、毒草、きのこ、海藻について。利用法や栽培法などを学ぶクラス。
・「医療のクラス」――応急処置以上の医療に関わる全般的な知識を学ぶクラス。

この中から一人2クラスを選択し、より専門的な知識をそれぞれ叩き込む。自分の得意科目を選ぶ者もいれば、安居のようにどこにいてもリーダーシップを取れるようにと「火のクラス」「水のクラス」を選択する者もいる。
また未来行きの切符もクラスと同じ「7」のため、各クラスのトップが選ばれるのではと囁かれていた。


襲い来る最終選抜

17歳になると、7人を選ぶための最終試験がある。そう聞かされていた子どもたちだったが、具体的にいつ、どんなテストが行われるのか知らないまま17歳を迎えた。17歳になった彼らを待ち受けていたのは日々の生活のなかで起こる、生死に直結するような事件と事故。食材への毒草混入に始まり、拳銃の不備、ロープの劣化、ガスの中毒事件、そして大規模な火事。子どもたちは何者かが偶然を装って仕掛けたトラップに嵌り、そのたびに一人、二人と命を落としてゆく。そう、最終試験はなんの予告もなく始まっていたのだった。

子どもたちに与えられた試験内容は「生存者が7人になるまで生き残ること」。過酷な状況を乗り越えてこそ、強靱な肉体や精神力が養われる。そう考えていたプロジェクトの選定者によって、過酷で凄惨な試験が進んでゆく。


辿り着いた未来で

心と体に深い傷を負いつつ最終試験で生き残った7人は、予定どおり未来へ辿り着く。冷凍保存状態から復帰した彼らの前に「生存者が7人になるまで生き残ること」という残酷な最終試験に立ち会った、横暴な教官が現れた。彼もまた未知の世界でのガイド役として、未来に辿り着いていたのだ。

生き残った7人の子どもたちの手には拳銃が。
ようやく辿り着いた未来の地球に、銃声が響き渡った。



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