肉肉しい肉を食べまくる肉グルメ特集！オススメ漫画５選57 Pt.

さっそく着席した間宮は名物である「トラジ焼き」を注文。出されたハラミに感動を覚えつつ、蘊蓄を傾けながらじっくり火を通した肉を口に頬張る。至福の時間を過ごす間宮に、隣席に居合わせた男性は興味本位で声をかけるが気にするそぶりもない。こともあろうに男性が残した肉にまで手をつけ、「肉は物ではなく生き物の命」と主張するのであった。そんな彼女にとって肉とは「燃料」であり、肉と向き合う姿勢に命をいただくことの崇高さを思い知らされる。本作は焼肉だけでなく、焼き鳥やカツサンド・ソーセージなどありとあらゆる都内の肉料理の名店が紹介されている。また、一話ごとに「dancyu」編集長のコラムが掲載されており、ガイドブックとして利用するのもいいだろう。

二重にショックを受けたいくは、彼の誘いを断り一人焼肉店へ向かった。しかし、肉を楽しむ姿を追ってきた彼氏に見つかり、別れを突きつけられてしまう。その場面を偶然居合わせた佐賀に見られ涙にくれるいくだったが、彼が大の牛肉好きということが判明。意外な共通点があった二人は、店内で会社の同僚を巻き込んで焼肉対決をすることに。そこから肉の前では前向きでいたい、両親のように一緒に肉を食べて笑顔になれる人を見つけたいと思い、いくは婚活を宣言する。いくは、BBQの婚活パーティーに参加したのち、いきなりベジタリアンになると言い出し肉断ちしたりとハチャメチャだ。そんな彼女を見守り、いつの間にか意識するようになった佐賀の恋は成就するのか、その行方にも注目したい。

元婚約者に肉好きを否定された狼谷さんは、ある時はファミレスのハンバーグを貪り尽くし、またある時はハンバーガーを泣きながら頬張っていた。色目を使う男に辟易している犬塚さんの正体は肉好きのゲームオタクで、深夜にカツカレーをかき込んだり牛丼を下品にパクついている。仕事の忙しさでまともに食事を摂っていなかった熊代さんは、久々に食べた唐揚げの肉汁に舌鼓を打つ。当初3人は立場の違いからお互いを敬遠していたが、それぞれ肉好きであることが判明する。初めて3人で焼肉店に行くことになり、それをきっかけにさまざまな肉料理を食べ交流を深めていく。誰に気遣うこともなく、好きな食べ物を好きなだけ食べる彼女たちを見るだけで幸せな気分に浸れるだろう。

いきなり怒り出した男は、まなびに肉の下ごしらえと焼き方について猛烈なダメ出しをする。怯えるまなびをよそに、男は勝手に厨房に入り込み彼女にステーキ肉の焼き方をレクチャーし始めた。半信半疑のまなびであったが、男が焼いたステーキは今までとは比べ物にならないほど見事な味と焼き上がりだ。「ただの肉好きさ」と言い放ち去る男に、まなびは密かに「肉極道」というあだ名をつける。それからも事あるごとに肉極道はあさくらに現れ、彼女の料理に逐一怒りながら正しい調理法を伝授してゆく。ステーキはもとより、豚の生姜焼き・ハンバーグ・酢豚など家庭でも気軽に作れる料理のコツがわかりやすく描かれている。思わず普段作る料理に試したくなるようなアイディア満載だ。

小池サンは金融系のサラリーマンで妻子あり、何と実家は魚屋だという。幼い時から魚ばかり食べてきたことから、上京して食べた肉に感動しそこから肉まっしぐらだ。肉好きが祟って離婚の危機が訪れたこともあると聞かされ、素沢は呆然とするばかりである。そんな小池サンに連れて行かれたのは、日本三大和牛である近江牛の産地であった。その牧場で育った霜降り牛のフルコースを食べ、素沢は今までにない感動をおぼえる。小池サンは、なぜ霜降り牛が美味しくないという定説が根付いたかを彼女に解説し、無事に誤解は解けたのであった。ずんぐりとした小池サンの愛らしいキャラクターに加え、彼の肉に対する飽く無き探究心と情熱が丁寧に描かれている。和牛に対する見方が大きく変わる一冊だ。