隠れた超感動作?! 『聲の形』とは721 Pt.

上映会場たったの120館で、公共収益20億円以上!! 物凄く泣けるという感動アニメ映画『聲の形』とは?!

作成日時:2016-12-07 08:00 執筆者:マンガペディア公式

概要

ストーリーが感動する、泣けるという評判を呼んだ、2016年秋に公開された『聲の形』。上映会場となった映画館が120館という少なさで、異例の大ヒットを記録し、公共収益20億円以上となった本作。ここでは、そんな話題作『聲の形』について話していこうと思う。

「いじめ」というリアリティーあるテーマから始まるストーリー

本作は、物語の主人公である小学六年生の「石田将也(いしだしょうや)」のクラスに、生まれつき耳が聞こえない少女「西宮 硝子(にしみやしょうこ)」が転校してくる所から始まる。
「将也」はクラスのガキ大将で、クラスメイトの「島田」と「広瀬」の二人とよくつるんでいたが、次第に耳の聞こえない「硝子」に対し、小学生特有の残酷な好奇心を持つようになる。
「硝子」は耳が聞こえないため、クラスメイトとは自前のノートでしかコミュニケーションが取れなかった。なんとかノートを通してクラスのみんなと仲良くなりたい「硝子」だが、現実はなかなか上手くいかない。そして、次第に孤立していく。
そんな彼女に対し、「将也」は徐々にストレスを溜めるようになり、悪質な嫌がらせをするようになる。黒板に「硝子」を傷つけるようなことを書く、水を頭からかける、「硝子」の補聴器を壊すなど、数々のいじめを実行するが、それに対して何事もないように対応し続ける「硝子」をますます気持ち悪いやつだと思うようになり、いじめはどんどんエスカレートしていく。
ある日、エスカレートし過ぎた「将也」のいじめが学級問題になり、他の生徒も多少は「硝子」のいじめに加担していたにも拘わらず、その責任は全て「将也」一人が背負うことになる。
これまでよくつるんでいた「島田」や「広瀬」だけでなく、仲の良かった美少女の「植野」や「川井」からも敬遠され、今度は彼自身がクラスメイトからいじめられるようになり、どんどん孤立していくのであった。
「硝子」はそんな「将也」を気遣ったが、自分がいじめていた相手に同情されることを嫌い、「将也」と「硝子」は激しく衝突してしまう。
それから間もなくして彼女は転校してしまい、そこから「将也」の罪悪感と苦悩の日々が始まるのであった。

「将也」の中高時代と、「硝子」との再会

あれから「将也」の学校生活は孤独と罪悪感の日々であった。中学に上がっても、仲が良かった「島田」に「石田くんはいじめっこだから近づいちゃダメだよ」と言いふらされ、「将也」は友達一人作ることが出来ず、人間不信に陥っていく。学校にいる生徒たちの顔を見ることができず、全員から責められているような感覚に陥っていた「将也」は、自分は生きていてはいけない人間なのだと思うようになる。
高校三年生になった「将也」は、自分が壊した「硝子」の補聴器代170万円をバイトで稼ぎ、「硝子」を探し久しぶりに再会する。受け入れられるはずもないと思っていた「将也」だが、この日のために覚えていた手話を使って「硝子」と対話を試みる。すると彼女は、思ったよりずっと受け入れてくれて、「また会おうね」と言ってくれたのである。
自殺しようと思っていた「将也」であったが、「硝子」に受け入れられたことと、母の「美也子」に説得されたことをきっかけに、少しだけ前向きに生きられるようになったのである。

「硝子」との再会をきっかけに再び始まる交友関係

毎週火曜日、橋の上で「硝子」と会うことになった「将也」は、次第に人に対して心を開くようになり、いじめに遭っていたクラスメイト「永束(ながつか)」を助けたことをきっかけに、久しぶりに友達と呼べるような相手を持つようになる。
「硝子」が小学六年生の頃に仲が良かった「佐原」と会いたいと訴えたので、連絡先を知っていそうな「川井」に自分から話しかけてみた「将也」。案外受け入れられていることを感じ、彼との親交も徐々に取り戻していった「将也」は、「川井」と仲が良い「真柴」とも友達になり、無事に「佐原」とも再会する。
わだかまりは消えてはいないが、「植野」との再会も果たし、青春を取り戻していく実感に喜びを感じる「将也」であったが、全員の心の闇は想像以上に深かった……。

過去の傷と向き合った先にある結末

登場人物たちは、それぞれに劣等感を抱えていたり、若いが故の泥臭いやり取りがあったりする。自殺をしようとしていた「将也」と、自分はいない方が良い人間だと思う「硝子」は、本質的に似たもの同士であり、似たもの同士の彼らが、最後にどのような関係に行きつくのか、というのが、本作の最大の見所となっている。

公式サイト、PVはコチラ!!

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