とある下町。丸子商店街に住む嵐山歩鳥(あらしやまほとり)は今年から高校に通う女子高生だ。
歩鳥がアルバイトをしているのは、メイド喫茶「シーサイド」。メイドカフェではなく、メイド喫茶なのだ。
シーサイドは歩鳥の祖母である磯端ウキが経営しているのだが、ウキもメイドの格好をしているようなちょっと変わったメイド喫茶だった。
そんなメイド喫茶の常連が魚屋の息子である真田広章。幼馴染の彼は歩鳥の事が好きなのだが、歩鳥はそんな事には気付いていない。クラスメイトの辰野俊子は、憧れている真田が「シーサイド」の常連だと知り、おしかけアルバイトとして歩鳥と一緒にメイド喫茶で働き始める。
女子高生歩鳥の毎日は、とにかく騒がしくハチャメチャ。今日も商店街のみんなを巻き込んで、てんやわんやの大騒ぎが始まるのであった。
ヤングキングアワーズ連載中、コミックは最新15巻まで発売。
北海道はでっかい道! 本当に北海道は大きい。なんせスケールが全然違う。
北海道民にとって60キロの距離というのは、すぐそこという感覚なのだ。道はまっすぐ続き、道路のほぼすべてが郊外で信号もない。これは道民でないとわからない感覚。
そんな北海道へと修学旅行にきた歩鳥たち一行。
修学旅行ということは、ついに高校3年生になったのだ。新千歳から層雲峡、北見、札幌、小樽と駆け抜ける修学旅行がはじまった。
初日で歩鳥のお気に入りになったのが、アイヌの伝統楽器ムックリ。竹でできていて、びょんびょんとか重低音とか色々とだせるらしい。ちょっと気になる。
タッツンこと、辰野俊子。やばい、本巻で初めてかもしれない人生の危機を迎える。タッツンは美人でスタイルも良く、胸も大きくてモテ要素満載なのに、そういえば全然モテない。いつも歩鳥と一緒にいるからだろうか。アタマも良くて完璧に見えるタッツン、実は弱点があったのだ。それは、ドかなづち であること!
全く持って泳ぐことができない。そんな訳で夏休みの補習を受ける歩鳥を馬鹿にしていたのだが、自分自身も水泳の補習を受けることになったタッツン。そこでついに生命の危機が! 果たしてタッツンはどうなるのだろうか。
さようなら紺先輩。たぶん、歩鳥の一番の友達、いや親友といっていいだろう。
歩鳥の一つ上の紺先輩なのだが、その中身はまるで子猫のようなもの。スタイルが良く美人だが、ツンツンしていて近寄りがたい彼女。でも本当は甘えん坊。
歩鳥との出会いによって、だんだんと角がとれて柔らかくなっていった。そんな彼女もついに高校卒業。アパートを引き払って、歩鳥たちのいる町から離れる事に。
アパートの片づけを手伝う歩鳥。二人の間に優しく、そして寂しい時間が流れる。遠く離れてしまう二人、こんなに強い絆の出会いは一生に一度あるかないかだ。
出会い、そして別れ、それでも町は廻っていく。
15巻では、紺先輩の卒業で歩鳥の取り巻く環境が大きく変わった。
16巻からの歩鳥、どうなるのか楽しみである。