入れ替わって登校した高校生の双子の兄妹が、それぞれの恋愛を主軸に展開していく少女漫画系青春学園ラブコメディ作品。双子の小林十(みつる)と愛(めぐむ)は見かけはそっくり。しかし、勉強は苦手だがスポーツ万能で女の子にモテモテの兄、勉強は出来るが平凡でオタク妹と、タイプは正反対。デートの約束が毎日入っている十は、歴史のテストで赤点を取ってしまい、歴女の愛に「自分の代わりに1週間の補習と小テストを受けて欲しい」と頼み込む。
男子学生が得意でない愛は「絶対いやッ!!」と断るが、翌朝起きると制服とカバンが見あたらない。何と、女装した十が愛の制服を着て愛の学校に行っていたのだ。仕方なく男装して十の通う男子校に登校した愛だったが、十が学園ナンバー3の先輩である最上(もがみ)の彼女に手を出したことで、彼からボコボコにされそうになる。その時、救世主の如く愛の前に現れたのはラベンダーの香りがする男子生徒だった。愛にはその香りに覚えがあった。以前に、街の階段で足を踏み外した時に助けてくれた人と同じ香りだったのだ。片や十は、人気モデルで学園一の美人と評判の徳川梓(とくがわあずさ)の苛めを受けていた竹中紫乃(たけなかしの)を助け、彼女に一目ぼれする。本当の恋愛を知らない二人が運命の人と出会ったことで始まるピュアなラブストーリー。
双子の兄妹を主人公に、二人の摩訶不思議な生活の日々をペットのネコやカブトムシを絡めて個性豊かに描いた日常系エキセントリックショートコメディ作品。両親が海外赴任しているため兄妹で二人暮らしをしているアルとカナ。兄のアルは料理も家事も完璧。一方、妹のカナは人の話をまるで聞かず、行動は予測不能の天然女子である。イチゴジャムを手作りするアルに「普通の男子高生の自覚あるの」とつっ込むカナだが、ペットにカブトムシを飼う彼女も珍しい女子高生なのである。
日々の家事を全て兄のアルに頼っているカナは、もっと協力しないといけないと反省するが、そのために彼女が作ろうとしているのは段ボールの箱を使った家事手伝いロボット。しかし、胴体の作製途中で集中が切れたらしく、見た目はかかしのようである。そのあまりの不気味さに「夢に出てうなされそう」と早々に寝床に入るアルだった。しかしカナはロボット作製に飽きた訳ではなかった。翌日、カナは段ボール箱の中に捨てられていたネコを拾ってくるが、彼女の目的は箱の中のネコではなく、段ボール箱そのものだった。ダンボールロボットにどこまでも熱意を燃やし「工作にちょうどいい」と喜ぶカナにネコさえも「そっち!?」と心の中でつっ込む有様だ。何気ない日常の中の、何とも不思議でユニークなツインズストーリー。
初恋の人を追いかけて勝手に転校した姉を心配した双子の弟が女装し、姉を連れ戻すべく女子寮に潜入して巻き起こす騒動を描いたシスコン系学園ラブコメディ作品。南野(みなみの)まりあの双子の弟・のえるは、幼い頃から姉に夢中のシスコンボーイである。しかし、まりあは中学に入学した時から女友達との付き合いを優先するようになる。それでも「本当にわかりあえるのはお互いだけ」と信じていたのえるだったが、父との春休み旅行を終えて帰ってくると、自宅にまりあの姿はなかった。
まりあはのえるが旅行中に、あろうことか、全寮制の森ノ宮学園に転入していたのだ。まりあの「夏休みには帰宅して説明する」との手紙を読んだのえるだったが、まりあが好きになった男に会うために転入したと知って激昴。まりあが自分以外の男を好きになるのは裏切りだと腹を立てるのえるは、父親に「おれも森ノ宮に転校する!!」と懇願する。ところが、学園の寮は女子寮しか空きがなく、入学するには女子生徒として入寮することが条件だった。昔から女の子に間違えられるのがとても嫌だったのえるだが、まりあを連れ戻すために双子の妹として女子寮に入寮する。そんな必死なのえるにまりあは「邪魔しないで」と冷たく言い放つ。自分の正体を明かせず葛藤するシスコン男子の成長ストーリー。
平々凡々なOL生活を送っていた主人公が、1年ぶりに現れた双子の弟から「自分の代わりに女子高の教師になって欲しい」という無茶苦茶な難題を押し付けられてしまう少女漫画系学園恋愛コメディ作品。大人になると女は男に好かれるタイプとそうでないタイプに分かれる。生まれてからずっと恋人がいない独身OL加賀真生(マキ)は自分が正に後者であると実感していた。真生には身長のみならず姿形そっくりの双子の弟実生(ミキ)がいるが、女子高の教師になった弟からは最近全く音沙汰がなかった。
「こんな会社に2年も勤めちゃってんのか」となげく真生の前に突然、弟の実生が姿を見せる。実生は真生の前で「一生の頼みだ真生! 俺を救ってくれ」と土下座する。そのまま真生を以前にバイトしていたサロンに連れて来た実生は、無理やり自分と同じ髪型にカットする。身長が176cmあり、ブスで大女、威圧感ハンパないと会社で言われていた真生だったが、メガネの下の素顔はイケメンの弟実生と瓜二つだったのだ。かくして、真生は野暮用で旅に出るというろくでなしの弟の代わりに、教師になる羽目になる。「うるさい男上司や好かれる事もない周りの男たちもいない」女子校はいいかもしれないと楽観視していた真生だったが、担任を務める2年A組の女生徒たちはとんでもないツワモノ集団だった。女生徒たちの底知れぬ誘惑に恋愛経験のない主人公が悪戦苦闘するストーリー。
赤ちゃんの頃に母親を亡くした双子の姉弟の成長と、二人を取り巻く家族や友人たちの人間模様を描いたハートフル学園ヒューマンストーリー。双子の姉松永茜(あかね)と弟・葵(あおい)は祖父母と父親の5人家族で暮らしている。二人は小学5年生になり、クラス替えが行われ、新しい環境に身を置くことになる。茜は時折、亡くなった母親がどんな人だったのか知りたい衝動にかられるが、その話をすると祖母が悲しげな表情を浮かべるので、どうしても聞けなかった。
新しい担任の河津広明(かわづひろあき)先生はすごいイケメンで、茜は学校に行くのが楽しみになる。しかし、葵は先生の容貌には全く興味がなく「勉強を解りやすく教えてくれるベテランの先生がいい」とクールに言い放つのだった。学校公開(授業参観)の日、教室の後ろに保護者が続々と入って来る中、茜の祖母の姿に教室中がざわつく。クラス替えがあったので、みんな茜の家族の事情を知らなかったのだ。「仲良い子に話すのは良いけどそんなでもない子にまで説明するのって…」と自分に母親がいないことを知られたくない茜は、心が激しく揺れ、来週も茜の作品を見に学校に来ると言う祖母に辛く当たってしまうのだった。保育園に通っていた茜と葵を描いた前作『LOVE SO LIFE』の続編であり、思春期にさしかかった二人は悩みながら成長していく。