中学時代はソフトボールに全てを捧げていた主人公が、高校入学をきっかけに少女漫画のような恋愛を夢見て奮闘する恋愛系青春ラブコメディ漫画。2011年実写映画化。中学まではソフト漬け少女だった長嶋晴菜(はるな)の唯一の楽しみは、部活後に読む少女漫画だった。「恋ってすごくいい」と思い込んだ晴菜は「高校では恋に全てを賭けよう!」と決意するも現実は厳しく、街に2時間一人でいても誰も声を掛けてくれない。思い悩む晴菜に親友の高橋真巳(まみ)が「恋愛のコーチを付ければ」とアドバイスする。
真巳の言葉に、自分の欠点を指摘してくれる恋愛指南のコーチ候補として、街で偶然出会った男ウケの分かっているイケメン男性の存在を思い出した晴菜だったが、「もう二度と会うことはないだろう」と思っていた。そんな晴菜の前に当の本人が現れる。クールな容貌で女子に人気のある彼の名前は小宮山ヨウ。晴菜の上級生だった。晴菜はヨウに「恋のコーチをしてほしい」と頼むが冷たく断られ、「恋愛なんてそんなにいいものじゃない」と言われる。ヨウの妹・麻美(あさみ)からナンパスポットを教えてもらった晴菜は「それでは一人で頑張るしかない」と勇んで出かけるが、やはり上手くいかない。心が折れて涙を浮かべる晴菜。そこにヨウが現れ「俺を好きにならないという条件でコーチしてやってもいい」と呟く。何にでもひたむきなヒロインの恋活奮闘記。
身長推定2mの巨漢主人公とまるで対極のイケメン友人の二人が、周囲の友人たちと織りなす様々な恋模様を描いたハートフル系青春純愛コメディ漫画。2015年テレビアニメ化および実写映画化。中学では柔道部だった剛田猛男(たけお)と幼馴染の砂川誠(すなかわまこと)は見た目が野獣と王子様という凸凹コンビの親友同士。同じ集英高校に入学した猛男と砂川は、通学の電車内で痴漢被害にあっていた女子高生の大和凛子(やまとりんこ)を助け、痴漢男を駅員に突き出すが、男の態度の悪さにキレた猛男は男をぶん殴って停学になってしまう。
停学中の猛男のためにノートを届けに来ていた砂川が「お前がまさか殴るとは思わなかった」と大笑いしていると、凛子が手作りのチーズケーキを持って「昨日はありがとうございました」とお礼にやって来る。その姿にくぎ付けになった猛男は心の中で「好きだ」と叫ぶ。猛男の全てを分かっている砂川は気を利かせて先に帰ろうとするが、凛子も一緒に帰ったのを見た猛男は「凛子は砂川が好きなのだ」と、一人納得する。そして、部屋に携帯を忘れてしまった凛子と再び会う約束をした猛男は、砂川も一緒に連れていく。自分たちを見て顔を赤くする凛子に砂川への気持ちの強さを感じた猛男だったが、実は凛子が好きなのは猛男だった?! 自分に自信が持てず、恋にも不器用な男が親友に助けられながら、「俺の恋物語」を紡いでいく。
女子校と男子校に通う二人の主人公が、お互い初めて同士の恋愛に戸惑い、葛藤を繰り返しながら成長していく純愛系青春ラブストーリー漫画。西阪(にしざか)女子高等学校に通うちひろは、通学途中に駅のホームで東阪(ひがしざか)高校のハシモトから「前からずっと気になっとってん。付き合ってほしい」と告白される。男子からの初めての告白に戸惑いを隠せないちひろだったが「友達やったらええか?」と言われ「はい」と頷く。その日の放課後、校門前で待っていた彼に興味津々のちひろの友人たちは「85点くらいかな」などと勝手に点数を付ける。2006年Webドラマ化。
無口だが、心優しいハシモトに徐々に惹かれていくちひろ。「明日から土日やから、少しでも顔を見ておきたい」という彼の言葉に思わず「好きや!」と叫んでしまう。言葉を失うハシモトにちひろは「明日、映画に行かん?」と誘う。「死んでも行く!」と顔を赤くして叫びガッツポーズをするハシモト。ところが、あろうことか、翌日ちひろは約束の時間に1時間も遅れる失態をする。ずっと待っていたハシモトに「気分を悪くさせてしまったのでは」と、ちひろはひたすら落ち込む。ハシモトとの初めてのデートだったが、ちひろは彼の選んだ映画も理解出来ず、途中で眠ってしまう。そんなちひろを可愛いと思う半面、ハシモトは「自分といても楽しくないのでは?」と疑問を感じ、二人の間に微妙な距離が生まれる。共感必須のピュアで切ない「初彼(ハツカレ)」ストーリー。
幽霊系の容姿から皆に怖がられてきたヒロインが学年一のモテ男子に好かれたことをきっかけに自信を取り戻し、成長していくヒューマンドラマ系青春学園恋愛漫画。2009~2010年、2011年にテレビアニメ化。2010年に実写映画化。真っ黒な長髪で真夏でも青白い肌の黒沼爽子(さわこ)のあだ名は小学生の頃から「貞子」だった。霊を呼び寄せ、日に3回以上目が合うと不幸になると噂される爽子は皆から恐れられる日々を送っていた。そんな爽子の憧れの人は同級生の風早(かぜはや)翔太だ。
爽子は「他人に恐怖心を与えない人になりたい」と常に思っていた。翔太はいつも皆の中心にいて、爽子に対しても何ら変わりなく優しく接してくれる。高校の入学式の日、学校への道を教えた爽子に満面の笑顔で「ありがとう」と言ってくれた翔太。その日から翔太は爽子にとって憧れの人になっていた。終業式の前日にクラスで肝試し大会を行うことを知った爽子は「私が幽霊役をやる」と名乗り出る。以前白いワンピースを買ったものの、着る機会がなかったことが理由だったが、この幽霊役が好評で、爽子はクラスメイトの吉田千鶴や矢野あやねと親しくなる。爽子が友人に心を開いたことを喜ぶ翔太。彼も入学式の時から爽子のことが気になっていたのだ。大切な人との出会いが人を成長させていく、読んだ人に勇気を与えてくれる作品。
学生の憧れの的である超有名校に転入したヒロインが下見に訪れた学園内で王子様のように優しい超イケメンの男子高生と知り合って恋に落ちるも、直後に彼の本性を知って苦悩する学園恋愛系青春ラブコメディ漫画。2017、2018、2019年テレビドラマ化。転校生の熊倉久実は母親の形見であるクマのストラップをいつもお守り代わりに大切にしている。転入先の学園でストラップを落としてしまった久実は、見つけてくれた柿木園豹(かきぞのひょう)の優しさにメロメロになり、ファーストキスを受け入れてしまう。
翌日、転校生として蓮高(はすこう)にやってきた久実は、豹が実は学校一のプレイボーイでどうしようもない女好きだと知って愕然とする。蓮高にはスクールリング(指輪)があるのだが、好きな人にそのリングをおくるという習わしがあり、豹は何と、全校女子生徒200人中、199人からそのリングをもらっていたのだ。いつも横に何人もの女生徒を侍らせ、誰彼となくキスの雨を降らせる豹に、久実は思わず「王子の皮をかぶったけだもの! 豹なんて大嫌い!」と叫ぶ。だが、その恋の炎を消すのは久実にとって並大抵なことではなかった。初めての恋の相手にけだもののような男を選んでしまった純情ヒロインが、悩み傷つきながらも彼との恋を育んでいく成長ラブストーリー作品。ちなみに主要登場人物の名前の中には「熊」、「豹」、「竜」など全てに動物(けだもの)が含まれている。