コメディ要素を盛り込んだ怪盗×スパイ漫画。主人公は「鉄のクラウス」ことNATO (北大西洋条約機構)の情報将校クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐と、「怪盗エロイカ」こと美術品専門の泥棒貴族ドリアン・レッド・グローリア伯爵のふたり。世界中でスパイ活動を展開する少佐の計画に、美術品を狙う怪盗「エロイカ」が毎回のようにまきこまれ、または首をつっこみ、真面目な作戦をひっかきまわしていく。
本作に登場する怪盗は、主人公のひとりである「怪盗エロイカ」だ。どの話からでも読みやすい1エピソード完結型であり、様々な怪盗のエピソードが楽しめる。ある時、マイクロチップの回収の指令を受けた少佐は、情報を持つ諜報部員に会うためトルコへと入国する。偽名を使い国境を越えようとした少佐の前に現れたのは、少佐の一団と同じく商団に身を扮した伯爵一行だった。無事にイランへ入国できた少佐と伯爵は、再び会うことも無いだろうとお互いの目的地へ向けて別れる。だが目指す遺跡へ忍び込んだ少佐は、そこでまたしても伯爵と顔を合わせることになる。お互いの目的の物は、同じ場所に隠されていたのだ。それぞれ目的を果たしたふたりは、追手を欺き逃亡することに成功。しかしふたりは目的とするものを取り違えており、少佐が狙っていたマイクロチップは伯爵の手に渡ってしまう。こうしてICPOとKGBを巻き込んだ、砂漠の逃亡劇が始まるのだった。
少年怪盗と年下令嬢のラブストーリー。科学が発達した現代に、世間を騒がせる時代遅れの怪盗がいた。タキシードにシルクハットとマント、仮面で顔を隠した怪盗の名前は「怪盗20面相」。しかしその実態は小学3年生の少年、伊集院玲(いじゅういんあきら)だった。20面相を追うお隣の小林(こばやし)お兄さんや、玲に欲しい物をねだるふたりの母親、お金持ちの令嬢の詠子(うたこ)など、個性豊かな登場人物に囲まれ、怪盗20面相は今日もお宝を求めて夜の町を駆ける。
本作に登場する怪盗、20面相である玲には、なぜかお母さんがふたりいる。ふたりいる理由について語られることはないが、どちらも美人で、そして少々わがままだ。玲は毎回母親たちの「小学校の緞帳がほしい」などのおねだりを聞いて、いただくと予告状を出すことになる。20面相に扮した玲は警察やお隣の小林お兄さんの警備をすり抜けて、華麗に現場からの逃走に成功。そんなある日、警察に追われて逃げ込んだお屋敷で、怪盗20面相はお屋敷の令嬢である詠子と出会う。親しくなった20面相と詠子はお屋敷での逢瀬を繰り返し、お互いの恋心を育んでいくのだった。
怪盗とんちんかんと一味を追う警察の面々とのドタバタギャグコメディ。謎の怪盗「とんちんかん」はカンフーの達人レッドこと東風(とんぷう)、超能力少女シロンこと甘子(かんこ)、天才発明家少年グリンこと珍平(ちんぺい)、リーダー抜作(ぬけさく)の4人で構成されている。だがその正体は、教師である間抜作(あいだぬけさく)と担当クラスの生徒たち。常識が通用しないとんちんかんが巻き起こす、1987年TVアニメ化。
舞台となる町では、いつの頃からか現れるようになった怪盗「とんちんかん」が人々の話題になっていた。怪盗とはいっても、とんちんかんは盗んでどうするのかという意味不明なものばかりを狙う。酔っ払いの寿司折りや古新聞、大量生産の鐘などを狙い、とんちんかんは今日も予告状を送りつけ、警視庁敏腕警部の毒鬼悪憎(どくおにあくぞう)や、予告状を送られた被害者たちを巻き込み騒動を巻き起こす。常識が通用しないメンバーの中でもリーダーの抜作は特に予測不能の行動を繰り返し、空を飛んだり常人なら即死するような攻撃を受けてもしれっと再生するなど超人的。彼をはじめとした奇想天外なメンバーが繰り広げる、1話完結型のギャグマンガだ。
大人気ゲーム『ペルソナ5』の完全コミカライズ。言い寄られている女性を助けようとして相手に逆恨みされ、傷害の罪を着せられた高校生の来栖暁(くるすあきら)。知り合いを頼って東京の高校に転入することになった暁は、登校途中に同じ学校の坂本竜司(さかもとりゅうじ)と知り合う。一緒に学校に向かったふたりだったが、突然歪んだ欲望によって生み出された現実とは異なるもう一つの世界「パレス」に迷い込んでしまう。そこで暁は不思議な力「ペルソナ」を入手し、「怪盗」として異世界を駆け回ることとなる。
本作に登場する怪盗は、不思議な力「ペルソナ」を身に着けた主人公たちが扮する「怪盗団」のこと。主人公の暁は東京の秀尽学園に転入することになり、知り合いのツテを頼って渋谷の喫茶店へ下宿を始める。初登校の日、暁は同じ学校の竜司に連れられて学校に向かうが、歪んだ欲望が具現化した異世界「パレス」に迷い込んでしまう。そこでは教師の鴨志田(かもしだ)が化け物を操り、王のように振る舞っていた。竜司を殺そうとした鴨志田を前に、暁は自分の心の中の「反逆の意思」を具現化させる超能力「ペルソナ」を覚醒させ対抗。歪んだ欲望を持ち、「パレス」を作り出した人間を改心させるためには、パレスに忍び込んで「オタカラ」とよばれる欲望の源を盗み出すしかない。暁は同じ力を持つ仲間達と共に、悪人を改心させてまわる「心の怪盗団」として活動を開始する。
闇シンジケートに奪われた父親のコレクションを取り戻すため怪盗となった3姉妹の物語。内海俊夫(うつみとしお)は犬鳴警察署の刑事として、美術品を狙う怪盗キャッツアイを追いかけていた。俊夫には喫茶店を営む恋人がいて、落ち込む俊夫を慰めてくれる。しかしその喫茶店を営む3姉妹こそが、怪盗キャッツアイの正体だった。怪盗である来生瞳(きすぎひとみ)と刑事の敏夫との恋の行方も話題になり、様々なメディアミックスもされた人気作品。
美術品を狙う怪盗キャッツアイを追いかけて、日々奮闘する警察官の俊夫。そんな俊夫には瞳という恋人がいて、彼女は喫茶店「キャッツアイ」を営んでいた。だが瞳とその姉である来生泪(るい)、妹である愛(あい)の3姉妹こそが、ドイツ人画家ミケール・ハインツの作品を専門に狙う怪盗「キャッツアイ」の正体だったのだ。ミケール・ハインツは3姉妹の父親で、美術の闇シンジケートに狙われ行方不明になってしまった。キャッツアイは父親の作品を取り戻し、父の行方を捜すために犯行を重ねていく。瞳は恋人である俊夫に正体が知られぬようにと振る舞いながら、恋と怪盗の両方に向き合っていく。