実在する文豪たちをモデルにした登場人物たちが、各々の代表作に関連した異能力を用いて争うバトルアクション漫画。孤児院から追い出された中島敦は横浜で変わり者の異能力者・太宰治と出会う。彼が所属する武装探偵社には様々な異能力者がいた。敦は彼との出会いをきっかけに自分が巨大な白虎に変身する「月下獣」の力を持つ異能力者であることを知り、武装探偵社に入社することに。2016年にテレビアニメ化、2018年に劇場アニメ化された。
本作の舞台となる横浜では、福沢諭吉が社長を務める探偵事務所「武装探偵社」と、森鴎外率いる闇組織「ポートマフィア」によって勢力が二分されている。「武装探偵社」は触れた能力を無効化する異能力「人間失格」を持つ太宰、手荒な方法の治癒能力「君死給勿(キミシニタモウコトナカレ)」を持つ与謝野晶子など、クセ者揃いだ。しかし、事務所内はいつも賑やかで楽しく、人の命を何より大切に想っている。一方、ポートマフィアは目的のためには手段を選ばない残虐非道な集団で、人助けをする武装探偵社の前に立ちはだかる。太宰はかつてポートマフィアの幹部であり、その部下だった芥川龍之介は太宰に認められている敦を敵視するようになる。
普通の中学生が、ある日突然イタリアンマフィアのボス候補となるバトルコメディ漫画。ツナこと沢田綱吉は平凡な中学生。ある日、綱吉はイタリアからやってきた家庭教師リボーンから、イタリアのマフィアのボンゴレファミリー十代目候補に選ばれたことを告げられる。リボーンは小さな赤ん坊の姿をしているが、実は凄腕のヒットマン。その日から綱吉がボスにふさわしい人物になるためのスパルタ教育が始まった。2006年にテレビアニメ化された。
主人公の綱吉は、平和な日本で平凡に暮らしてきた中学生。しかし、イタリアからやってきた家庭教師リボーンによると、綱吉はイタリアンマフィアのボンゴレファミリー初代ボスの子孫だという。マフィアは危険と隣り合わせの世界であり、3人いたボス候補は全員亡くなり、候補として残っているのは綱吉だけ。だが、綱吉はヘタレで好きな女の子に気持ちを伝えることすらできない状態だった。リボーンは可愛らしい見た目に反して本職は殺し屋であり、リボーンが綱吉に使用したのはボンゴレファミリーに伝わる特殊弾の一種の「死ぬ気弾」。潜在能力を引き出して「後悔」を元に死ぬ気で頑張らせることができるこの弾や様々な手段を用いて、リボーンはスパルタ教育で綱吉を鍛えていく。
マフィアが仕切る犯罪都市で「便利屋」の主人公たちが、差別による争いやマフィアの抗争に巻き込まれていくハードボイルドアクション漫画。エルガストルムはマフィアたちがひしめきあう犯罪都市。ジゴロのウォリック・アルカンジェロと「黄昏種」のニコラス・ブラウンは「便利屋」として暮らしてきたが、ある日、娼婦のアレックス・ベネデットを助け、三人で暮らすことに。主従関係を結ぶ複雑な関係性であるウォリックとニコラスの過去についてもひもとかれていく。2015年テレビアニメ化。
舞台となるエルガストルムでは、マフィアの「モンロー組」「クリスチアーノ組」「コルシュカ組」に傭兵ギルドも加えた四大勢力がこの街を牛耳っている。ウォリックとニコラスは中立の立場を守り、様々な仕事を請け負う「便利屋」だ。この世界では健常者(ノーマル)の他に常人離れした身体能力を持つ「黄昏種」(トワイライツ)がいる。黄昏種はランク分けされており、ニコラスは耳が不自由な代わりにとびきり強いハイグレードのランク。黄昏種に対し、ウォリックが以前属していた「モンロー組」は彼らを援助している一方で、「コルシュカ組」は憎悪しており、排除しようとする狩猟者もいる。黄昏種同士のバトルや狩猟者との命がけのバトルは迫力があり、見ごたえ満載だ。
絆で結ばれているストリートギャングのボスと心優しい日本の青年が、マフィアの抗争や危険なドラッグを巡る陰謀に巻き込まれていくアクションサスペンス漫画。ニューヨークのストリートギャングのボスのアッシュ・リンクスは、兄であるグリフィン・カーレンリースの異変の原因と、それに関連する謎めいた言葉「バナナ・フィッシュ」の謎を追っていた。ある日、日本からやってきた青年・奥村英二と出会い、深い友情を築いていく。2018年にテレビアニメ化された。
アッシュはカリスマ性のあるニューヨークのストリートギャングのボスだが、容姿端麗であるが故に幼い頃から周囲の大人たちに傷つけられており、孤独も抱えていた。一方、英二は穏やかで優しい日本の少年であり、全く正反対の環境で育ったはずの二人は何故か惹かれ合い、互いにとって一番の理解者となっていく。だが、彼らが暮らすニューヨークは、マフィアやギャングの抗争が絶えない場所。「バナナ・フィッシュ」に関わるコルシカ・マフィアのボスのディノ・フランシス・ゴルツィネや、チャイニーズマフィアの李月龍(リーユエルン)などの魔の手が忍び寄る。気が休まらない中、信頼できる英二の前でだけ見せる、安らいだアッシュの表情に切ない気持ちにさせられる。
伝説の元殺し屋の中年男性が、家族を守るために刺客たちと戦うバトルコメディ漫画。坂本太郎は「最強の殺し屋」として恐れられる存在だったが、一般女性の葵に恋をして殺し屋を引退。娘の花も生まれ、幸せな家庭を築いた彼は、ぽっちゃり体型の中年のオジサンになり、「坂本商店」を営んでいた。ある日、殺し屋時代の後輩でエスパーのシンが組織の命令を受けてやってくる。坂本の新たな幸せを守ろうと組織を敵に回したシンを助けた坂本は、彼を店員として雇うのだった。
坂本は、殺し屋業界を引退した後「坂本商店」を構え、穏やかに暮らしていた。血生臭い世界からは足を洗い、愛する家族のために生きることに決めたのだ。元部下のシンも仲間に加え、坂本の生活は更に賑やかになった。しかし、そんな坂本を許すほど殺し屋の世界は甘くない。10億の懸賞金がかけられ、刺客たちが次々と現れることに。それでも元凄腕の殺し屋だった坂本の殺人スキルは健在で、心が読めるエスパーのシンとのコンビネーションは相性が抜群。ふくよかな体型ではあるものの、敵を前にすると俊敏な動きで戦う坂本の姿は格好良い。また、中国マフィアの娘の陸少糖 (ルーシャオタン)も仲間に加わり、展開が進むにつれて敵のレベルも上がり、バトルシーンも過激さが増していく。