2009年より連載されていた「藤原ここあ」先生による人気マンガ『妖狐×僕SS』。コミックスが全11巻刊行され、2012年春にアニメ化もされた本作がどういったものなのか、少しだけご紹介しよう。
「藤原ここあ」先生によるマンガ『妖狐×僕SS』をご紹介。
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2009年より連載されていた「藤原ここあ」先生による人気マンガ『妖狐×僕SS』。コミックスが全11巻刊行され、2012年春にアニメ化もされた本作がどういったものなのか、少しだけご紹介しよう。
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旧家の令嬢として生まれた主人公「白鬼院 凜々蝶(しらきいん りりちよ)」が一人暮らしの条件として提示されたのは、町の郊外に建ち「妖館(あやかしかん)」という異名で呼ばれているマンション「メゾン・ド・章樫」に住む事だった。そうして「メゾン・ド・章樫」で暮らす事となった「凜々蝶」は、彼女付きの「SS(シークレットサービス)」である「御狐神 双熾(みけつかみ そうし)」や同じマンションの住民と関わり合って行く内、次第に人間として大きく成長して行く事となる……。
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先祖が妖怪と交わった事で、その血の影響を強く受けた人間の事。先祖返りが生まれると親元から引き離され、その家の繁栄の証として大切に育てられる。なので、先祖返りとして生まれた彼らは家族との関わりが希薄で、孤独故に悩まされている事が多い。また、先祖返りの特徴として、交わった妖怪の姿や形、能力を受け継ぐが、極稀に前世の記憶も持つ事がある。
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本作の主人公で鬼の先祖返り。実家が呉服屋というお金持ちのお嬢様だが、周囲からのやっかみが酷くいじめられていた経緯がある為、口を開けばつい悪癖をついてしまう。その為彼女はそんな環境から離れようと、高校入学を機に実家を出て高級マンション「メゾン・ド・章樫」へ入居し新生活を始めるのだが……。
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九尾の妖狐の先祖返りで、自らを「凜々蝶様の犬」と公言し奉仕している彼女の「SS」。「凜々蝶」に対する狂信的な程の心酔ぶりは、「凜々蝶」や周囲も引く程ではあるが、丁寧な話し方、物腰とは裏腹に言葉巧みに相手を自分のペースに乗せて行く腹黒さもある。実家とはある理由から疎遠になっており、学生時代は同じマンションに住む「青鬼院家」に身を寄せて生活していた。そこで「青鬼院蜻蛉」に仕えていたが、社会人として自立した後は「メゾン・ド・章樫」で「凜々蝶」の「SS」として勤める事となる。
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「メゾン・ド・章樫」の住民で、一反木綿の先祖返り。「凜々蝶」の実家と近所だった為幼い頃から交流があり、彼女の唯一の友人と言える人物。おおらかでずぼらな性格の為、「凜々蝶」に悪態をつかれても気にせず、「凜々蝶」がマンションに越してきた際も、何かと世話を焼いている。
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「反ノ塚」の「SS」で雪女の先祖返り。女体に関して異様な程の執着を持ち、女性には優しいが男性には手厳しい性格。初対面である「凜々蝶」に対しても愛想が良く、それ以降も何かと気にかけているが、偶に変態的な発言や行動を取ってしまうなど残念な面を見せてしまう事もある。口癖が「メニアック」であるなどかなり変わったところがあるが、それ以外は常識のある綺麗なお姉さんといった雰囲気だ。
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「凜々蝶」の婚約者である鬼の先祖返りで、「御狐神」の元主人。常にマスクとマントの洋装をしており、世界はSかMかで必ず分かれる、という持論を持っている。「メゾン・ド・章樫」の住人ではあるが、元々放浪癖がありマンションへは年に数える程しか帰って来ない。
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「蜻蛉」の「SS」であり、がしゃどくろの先祖返り、また「凜々蝶」と同じ高校に通う同級生でもある。いつも何か食べ物を食べており、食事に関しては食べる事と作る事全てにおいて深い拘りを持つ。それ以外は動物的な感により行動している為、周囲からはかなり変わった人間だと思われている。学校で「凜々蝶」にお昼ご飯を貰ってから異様に彼女に懐き、良い友人関係を築いて行く。
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同じマンションに住む豆狸の先祖返りで「凜々蝶」や「カルタ」と同じ学校に通う同級生。幼い頃、「蜻蛉」や「御狐神」、「夏目」といった幼馴染みトリオに遊び半分で虐められていた為、彼らに対するコンプレックスが強い。いつも自身を不良だと言っているが、本人はいたって真面目な少年。幼馴染である「カルタ」に想いを寄せ、彼女の為に強くなろうとしている。
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「蜻蛉」と「御狐神」の幼馴染である百目の先祖返りで、「渡狸」の「SS」。過去や未来、現在を視る事が出来る能力所為か洞察力が鋭い。いつもは明るく道化のような振る舞いではあるが、初対面の「凜々蝶」に、彼女の悩みである悪癖についてもっと人との関わりを持つようにと助言した事もある。
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本作の大筋大きく分けて3つに分けられる。「凜々蝶」とその周囲の先祖帰りたちのほのぼのとしたコメディである第1章。第1章から23年後の物語が描かれた第2章。そして最終章にあたる第3章。第1章はライトでギャグテイストも多く気軽に楽しむ事が出来るが、物語が展開して行くにつれて次第に不穏なものも混ざり始め、第2章では完全に重くシリアスな展開が描かれて行く。そうして第3章へと繋がり、未来から来たタイムカプセルにより「凜々蝶」達の運命は大きく変わって行く事となるのだ。1巻2巻と読みただのラブコメかと思いきや、1章の最終回で大きく期待を裏切られるという本作の展開に驚く事は間違いないだろう。「藤原ここあ」の可愛らしい作風からは想像がつかない、世界観をその目で是非とも体感していただきたい。
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