時はラブコメ全盛期！1980年代流行の少女漫画特集まとめました0 Pt.

真壁をめぐり蘭世と曜子は対立するが、とうとう取っ組み合いの大喧嘩に。勢い余って蘭世は彼女に噛み付くと、なんと曜子の姿に変身してしまう。噛み付いた相手に姿を変えたり、丸いものを見ると耳と尻尾が生えたりと魔界人としての能力に目覚め、許されざる人間との恋に苦しむ蘭世だった。そんな中、望里と椎羅は魔界の大王から人間界にいるはずの「王子」を探すよう命ぜられる。その依頼が、蘭世と真壁の運命を大きく変えてゆく。本作は80年代王道のドタバタなラブコメを味わえる一方、真壁を取り巻く魔界でのシリアスな闘いに身を投じる蘭世の一途さに心打たれる。また、主人公が途中で変わるのも特徴であり、第2部なるみ編、蘭世と真壁の娘が活躍する第3部愛良編も人気を博した。

倶楽部の頭脳担当で大病院の息子・菊正宗清四郎（きくまさむねせいしろう）の考えた作戦で、メンバーは政府のパーティーに潜入する。可憐とスウェーデン大使の息子で絶世のモテ男・美童（びどう）グランマニエは色仕掛け担当、茶道の家元の娘・白鹿野梨子（はくしかのりこ）はバニーガール、大財閥の令嬢で血の気が多いのがたまにキズの剣菱悠理（けんびしゆうり）は護衛担当だ。彼らは抜群の連携で大使夫人を眠らせ、本物の宝石とすり替えることに成功する。その後も彼らは時には義憤にかられ、時には好奇心でさまざまな事件に首を突っ込んでゆく。本作は6人それぞれが個性を尊重し、固い絆で結ばれているのが読んでいて心地よい。普通の高校生が味わえぬようなスケールの学園生活は、読者にとって羨望の的となった。

光児の目的は、ミィが持つグリフィンのメダルだった。しかし、何者かにメダルは奪われ、一馬もまた行方不明になってしまう。捨て子だったミィはメダルが自らの出生の秘密に関係があることを知り、光児と共に敵のいるニューヨークへ渡る。記憶を失った一馬との再会や敵との対決、メダルの守り手だった仲間・キングの死などさまざまな試練が立ち向かう中で、少しずつ惹かれあっていくミィと光児だった。本作は、14歳の少女がメダルを手にしたことでさまざまな事件に巻き込まれるさまが壮大なスケールで描かれている。一馬や光児、キングをはじめとしたイケメン男子たちも魅力的であり、彼らに振り回されるミィのラブストーリーとしても楽しめるだろう。

沙樹と共に弓道部を訪れた香澄は、転んだところを助けてくれた男子部員に一目ぼれする。しかし、彼こそが真理子が片思いする久住智史本人だった。香澄は高スペック男子の久住を徐々に意識するが、真理子のために身を引くことを誓う。しかし「すすき野原の男の子」の正体が久住と知り、ますます思いを募らせてゆく。そんな日々も長くは続かず、香澄はとうとう真理子に気持ちを知られてしまうことに。二人の間で板挟みになる沙樹を巻き込み友情が崩壊する中で、香澄は久住と同じ高校に進学。更なる恋の試練に身を焦がすのだった。本作は、子供の頃の初恋や運命の再会、三角関係と王道のラブストーリーの要素満載で胸キュン間違いなしだ。回り道を経た香澄の恋の結末も感涙必至である。

哲也と同じ大学に聴講生として入学することに成功した麗子は、偶然を装い彼の隣の席に座る。しかし、再会を喜ぶ哲也にまたもや冷たい態度を取ってしまう。その後も彼の気を引こうとするが、持ち前のプライドの高さが邪魔をしてますます距離は離れていくばかり。しかし、仲間の後押しもあり、ようやく二人は両思いになり同棲を始める。麗子は同棲をきっかけに銭湯通いを楽しんだり、慣れぬバイトに勤しんだりと庶民の生活をエンジョイする。そんな彼女に呆れつつ、いつも振り回されてしまう哲也だった。本作は、昭和バブルを象徴するようなゴージャスな髪型と服装、浮世離れした言動の麗子がとにかく痛快だ。一途に彼を思いつつ、なかなか素直になれない描写もいじらしく、女性読者の支持を集めた。