幼い頃に憧れていた兄の友人の一言がきっかけでキャビンアテンダントになった主人公が、日々奮闘する姿を描いたラブコメディ系少女漫画。青井めのうは小学生だった時に、心のダーリンと慕っていた兄の友人である半蔵が「結婚するんならキャビンアテンダントだよな」と話しているのを聞き、自分も将来なるとアピールするが、「ブスはなれないと思うよ」と冷たく言われて一念発起。「それならなってやろうじゃないの!」と、半蔵へのあてつけの気持ちだけでキャビンアテンダントになることを決意する。
初恋の人、半蔵の整った鼻の穴をあかしてやるとの思いだけでキャビンアテンダントの道を歩み始めためのう。しかし肝心の半蔵は家族と共に引っ越してしまい、音信普通どころか行方不明状態だった。会社始まって以来のボケCAと評判のめのうだが、成田空港に新規乗り入れとなったアメリカの航空会社「マンハッタン航空」のセレモニーパーティで、名誉ある花束贈呈の役目を担うことに。そこであろうことか社長の前で転ぶ大失態をしてしまう。ところが、そんなめのうに社長はぜひうちの社で働いて欲しいと、ラブコールする。「ホストクラブ並みのサービス」を売りとする男ばかりの航空会社「マンハッタン航空」の紅一点CAとして働くことになっためのうの孤軍奮闘ぶりを描いた、元気をいっぱいもらえる作品。
大手航空会社で契約社員の客室乗務員として働く主人公が引き起こす、事件や周囲との人間関係などをコミカルに描いたラブコメディ系ドタバタCA漫画。大手航空会社「エアロニッポンライン」でキャビンアテンダントとして働く山田紗依(サエ)は入社2年目の契約社員。大ざっぱな性格の上に要領が悪いことも手伝ってか、仕事上では日々失敗や苦労を重ねていた。そんな紗依だが、キャビンアテンダントという職業に対する自負心を人一倍強く抱いていた。2006年テレビドラマ化。
紗依がキャビンアテンダントになろうと思ったのには理由があった。それは岡山の田舎から出てきた紗依が、大学1年の春に初めて合コンに参加した時での出来事。お酒が飲めなかった紗依に、向かいに座っていた男が「これでも飲んどけば? 肉じゃがの汁飲むのが、今東京では一番アツいんだぜ」とからかったのだ。その男を見返してやるためにバブル時には「イイ女の代名詞」だったキャビンアテンダントの職に就いた紗依だったが、実際の仕事は肉体的にきつく、未だ契約社員ということもあって給料も安い。「もう、こんな仕事なんて辞めてやる!」と同僚に愚痴っていた紗依だが、ある日、学生時代のトラウマだったその男が乗客として飛行機に乗り込んで来る。男へのリベンジに燃える紗依が同僚と企てた計画とは?!
「別に今日死んでもいい」。生きる理由を見失っていた少年が修学旅行で出会ったキャビンアテンダントの言葉に触発されて男性乗務員を目指す、ヒューマンドリーミング系青年漫画。高校生の空賀カケルは幼い頃に父が借金を作って蒸発し、親戚からも縁を切られて母親と二人、粗末なアパートで暮らしている。しかしながら、そのアパートの家賃も滞納して大家から催促される日々だった。ある時、タケルは民生委員から将来の夢を聞かれたが、特に思いつかず咄嗟に「ガンダムになりたい」と答えてしまう。
自分の将来に対して何ら希望を持てず学校も休みがちの無気力な日々を送っていたカケルに、母は「修学旅行だけは行って欲しい」と懇願する。母の押しに負けて飛行機へと乗り込んだカケルだったが、この旅行がカケルの今後の人生を左右する大きな岐路となる。初めて乗った飛行機が雲の影響で大きく揺れ、生まれて初めて死の恐怖を味わったカケルは思わず「ちゃんぽん食うまで死にたくねぇーッ!」と大声で叫んでしまう。その後、カケルは飛行機に同乗していたキャビンアテンダントから「私は誰かにとっての特別な時間に立ち会えるこの仕事を天職と思っている。きみの目にはこの空がどんなふうに見える?」と語りかけられ、この世界で働きたいと強く願うようになる。自分の生きる道を見つけた少年が夢に向かってひたむきに突き進む姿を描いた作品である。
容姿端麗で乗客からも絶大なる人気を誇るキャビンアテンダントの隠された秘密とは?! 常識破りの「ぶっちぎりCA」が活躍するハチャメチャ系フライトコメディ漫画。富士航空の花園ひなこはその丁寧な仕事ぶりやリーダーとしての資質で、乗客のみならず同僚からも一目置かれる存在だ。ところが、そんな彼女には「伝説のCA」との異名があり、普段の清楚な姿からは想像もつかない「もう一つの顔」があった?!
ひなこの後輩である新米キャビンアテンダントの山根鈴(りん)は、大事な初フライトで先輩からリマーク(要注意人物)乗客の接待を任される。そこで案の定、乗客に絡まれて絶体絶命に! その時、その迷惑乗客の前に立ちはだかったのがひなこだった。ひなこは普段の天使の笑顔から一転、鬼の形相に変わると、ブランケットで首を絞め、あっという間にリマーク乗客をノックアウト! 実は、スーパーキャビンアテンダントであるひなこの「もう一つの顔」とは、機内でのルールを守らない迷惑な客に対し、昔バリバリのヤンキーだった頃に取った杵柄で「ビシビシと容赦なくお仕置きの天罰を下す」というものだった。機内の平和を守るためにはどんな手段も選ばない「伝説のCA」が大活躍するスーパーフライトギャグコメディである。
格安航空会社で働くキャビンアテンダントと、彼女を取り巻く人間模様を描いたヒューマンドラマ系フライト漫画。スカイドリーム航空で働くキャビンアテンダントの星野天海(ほしのそら)は、明るく誰からも好かれる性格だが、涙腺が緩く、感激するとすぐに涙することから皆に「泣き虫SORA」と呼ばれている。天海の働く航空会社では大手に対抗するため、航空業界の常識では考えられない深夜便を運航していた。天海は高卒で大手航空会社に就職したが、ある事情から今の職場に転職していた。
羽田発夜10時20分、深夜に沖縄那覇に到着、さらに2時間半後に那覇を飛び立ち、午前5時40分に羽田に到着する「ミッドナイト便」。実はこの「ミッドナイト便」を発案したのは天海だった。当初はこんな深夜に移動する乗客がいるのか懸念されたが、結果は連日多くの乗客で賑わい、深夜でも満席になることが多かった。そんな中で、わざわざジャンプシート(客室乗務員の前の席)を予約してきた大手新聞社の空港担当記者の男が搭乗する。空港には様々なドラマが存在する。ましてや深夜に飛び立つ深夜便となれば、それなりの理由を抱えた乗客たちも利用する。果たしてこの男が乗り込んで来た目的とは? 様々なドラマが存在する空港を舞台に、主人公を取り巻く切なくも愛おしい人間ドラマを巧みに描いた秀作。