元冒険者である父とSランクの冒険者となった娘の絆や、仲間との友情、迫力満点のバトルシーンなどが描かれる「小説家になろう」発ライトノベルのコミカライズ作品。故郷の村で暮らす元冒険者のベルグリフには、血の繋がらない娘がいる。娘の名はアンジェリン。捨て子だった彼女はベルグリフに立派に育てられ、父と同じ冒険者になることを夢見て都へと旅立っていった。彼女が出て行ってから5年。アンジェリンは凄まじい強さを誇るSランク冒険者へと成長していた。
物語開始から17年前、魔獣に襲われて右足を失い、冒険者引退を余儀なくされたベルグリフ。故郷に戻った彼は冒険者だった頃の知識と経験を活かし、山に出る魔獣を退治したり、野良仕事を手伝ったりして生活していた。そんな生活を続けて数年の月日が流れたある日、森に薬草を採りに行ったベルグリフはそこで赤ん坊を拾う。ベルグリフはその赤ん坊にアンジェリンと名付け、自分の娘として大切に育てた。立派に成長したアンジェリンは冒険者になるべく旅立ち、現在はSランク冒険者として忙しい毎日を送っている。本作では主人公であるベルグリフとアンジェリンが様々な事件に巻き込まれ、それを解決していく。血の繋がらない親子のふれあいと冒険の日々を堪能しよう。
Sランクモンスターに転生した騎士がエルフの女性冒険者に拾われ活躍する「小説家になろう」発ライトノベルのコミカライズ作品。魔族の凶刃の前に倒れた誇り高き騎士。目を覚ました彼は、自分が人間ではなくなっていることに気がついた。騎士はSランクモンスターのベヒーモスに転生してしまったのである。しかし、Sランクモンスターとはいえまだ幼生。見た目は子猫にしか見えない。彼はエルフの女性冒険者・アリアに拾われ、彼女と冒険することになる。
モンスターはその危険性によってSからEに階級分けがされている。騎士が転生したのは、天災級とも呼ばれ恐れられる超弩級モンスター・ベヒーモスだった。迷宮の中でベヒーモスとして目覚めた騎士は、外に出るために迷宮をうろつき数々のモンスターと戦い続けた結果、魔力が尽きて意識を失ってしまう。それを助けたのが、探索のために迷宮を訪れていたエルフの女性冒険者・アリアだった。アリアは騎士のことを「エレメンタルキャット」という希少な猫と勘違い。騎士に「タマ」という名前を与え、騎士改めタマはアリアのペット兼護衛として冒険することになる。見た目は可愛いが圧倒的な力を持つタマの活躍と、タマを取り巻くアリアたち個性豊かなキャラクターのやり取りが楽しい作品だ。
どんな敵も一撃(ワンパン)で倒してしまう最強ヒーローの活躍を描いた、ヒーローアクション・ギャグ漫画。就職活動で行き詰まっていた青年・サイタマは、怪人から少年を救ったことをきっかけに「ヒーローになりたい」という幼少期の夢を思い出し、趣味でヒーローを始めた。彼は3年間の特訓の末、どんな敵も一撃で倒してしまうという無敵のパワーを手に入れる。しかしその圧倒的な力は、サイタマを無気力なヒーローにしてしまった。2015年10月にテレビアニメ化。
本作の舞台となる世界にはヒーロー協会という組織があり、所属ヒーローは「プロヒーロー」と呼ばれる。当初、サイタマはヒーロー協会に所属していないヒーローだった。どれだけ怪人を倒し人助けをしようとも、協会に属していなければその働きは認められない。しかしサイタマは、協会に所属するプロヒーローたちを凌駕する圧倒的な力を持っていた。プロヒーローは実績や戦闘能力、社会貢献度などを基準としてCからS級にランク分けがされている。サイタマは最上位であるS級ヒーローよりも強い。あまりに強すぎて、戦いに緊張感が持てなくなってしまうほどだ。一撃で勝負がついてしまうのに何故か面白い。今までなかった斬新な設定と魅力的なキャラクターたちの活躍を楽しもう。
卓越した家事スキルを持つSランク家政婦の日常を描いた家政婦さんシリーズ4作目。主人公の小田切里(おだぎりさと)は、家政婦協会でただ1人のSランク家政婦だ。これまで様々な家で家政婦をしてきた凄腕の彼女だが、今回任されたのは社団法人家政婦紹介事業協会の協会長の娘・沖多賀恵(たがえ)の家政婦教育。顧客からの評価が低い多賀恵に、里は家政婦としての心構えや家事のコツ・テクニックなどを伝授していく。新人教育エピソードの他に、里が新たな家に家政婦として入る話も収録されている。
本作の主人公である小田切里は、美人とは言えない個性的な顔の持ち主。しかし彼女は非常にモテる。それは里が人間的に魅力のある人物だからだ。本作では、そんな里が自身の持つSクラス家政婦としてのスキルを活用し、出会う様々な人の問題を片付けていく様子が描かれている。作中で里が披露する家事の技術は現実で使えるものばかりで、登場する料理の数々はどれも読者の食欲を誘う。しかし作品の魅力は、里の家事スキルや料理の描写だけではない。里が出会うキャラクターたちが織りなすリアルな人間模様も、作品の大きな魅力だ。Sクラス家政婦・里の仕事ぶりに感心しながら、彼女が各キャラクターが抱える様々な問題を颯爽と解決していく様子を見届けよう。
最強の魔道士が片田舎で隠居暮らしを謳歌する様子を描いた「小説家になろう」発ライトノベルのコミカライズ作品。アルフレッド=リントは、30半ばのS級魔道士。彼は若い勇者パーティに所属し、仲間たちと共に魔王討伐という目的を達成した。しかし魔王が倒れる間際に放った攻撃がアルフレッドの膝に直撃。魔王討伐以前のように活動することが難しくなったアルフレッドは、ひっそりと王都から離れて誰も自分のことを知らない片田舎で、のんびり隠居生活をスタートさせる。
魔王を討伐し、王室からは爵位や勲章を、冒険者ギルドからは200年ぶりとなるSランクの称号を与えられたアルことアルフレッド。Sランク魔道士となったアルには、次から次へと仕事の依頼が入るようになる。「新設される魔導騎士団を率いてもらいたい」「ギルド長になってほしい」など名誉な申し出ばかりなのだが、魔王の放った矢を膝に受けたアルがそれらの申し出を受けることは困難だった。膝の傷は一生治らず、治療魔法も効かない。休養を取りたいと考えたアルは、人知れず王都を出て小さな村での生活を始める。しかし、膝を負傷していても最強の魔道士であることに変わりはない。飛び抜けた強さを誇るアルの周囲はやはり賑やかになり、平穏な日常は遠のいていく。