「ギザ歯」キャラに萌えてください！オススメ漫画５選62 Pt.

メイドとは、炊事洗濯などの家事を中心とした労働を行う女性の使用人のことを指す。日本ではフリルのついた可愛らしいメイド服のおかげか、萌え系の代名詞となって久しい。現代において、本来の意味での職業メイドが存在していないわけではないが、なえかの元にやってきた男性メイドには、中々お目にかかれないだろう。長い黒髪に筋骨隆々の大男・コガラシは、白いエプロンに長いスカートというスタンダードなメイド服を着用している。ホワイトブリムと呼ばれるヘッドドレスを模したような白銀の仮面で顔半分を覆っており、細かい表情を読むことは難しい。そんな彼の感情を辛うじて伝えているのが、ギザギザの歯がのぞく口元である。歯が見えるのはだいたい笑っているときなのだが、その表情は薄気味悪い。こうした印象とは裏腹に、仕事はきっちりこなしている。コガラシからの奉仕を受けたいかといえば意見のわかれるところだろうが、敵として相対するのも遠慮したいと思わせるような存在感である。

登場する女の子はほぼ異種族という本作の「ギザ歯」キャラクターはリビングデッドのゾンビーナだ。リビングデッドとは、所謂ゾンビだ。ゾンビーナはリビングデッドであるため、体内では生命活動は行われていないが、ホルマリンベースの疑似血液を人工心臓で循環させることにより、身体を腐らせないようにしている。身体のパーツは継ぎはぎが多く、顔の真ん中を横切る縫合跡が大きな特徴だ。笑ったときにのぞくギザ歯が、サバサバした姉御肌な性格にもよく似合っている。一見するとボーイッシュな普通の女性なのだが、実は異種族が引き起こす犯罪に対応する特殊部隊MONの一員で、切り込み隊長もしているという戦闘要員。すでに死んでいるという不死性を活かした不敵さを、ギザ歯が増長させている。赤面シーンでもギザ歯は健在だが、戦闘シーンとは違って可愛らしい印象を受けるはずだ。

脳噛ネウロは謎を食糧としている魔人である。人間界では人間の姿をしており、人のよさそうな青年にしか見えない。ネウロは魔人の能力を使って推理をするとき、身体の一部が変化するが、弥子以外の人間には見えないように隠れて行っているため、ネウロを人外のものだと疑う人間はまずいないだろう。人の姿のとき、唯一魔人らしさが見られるのが歯だ。魔人姿のネウロはオウムのような、大きな嘴状の口を持っている。中にはギザギザした鋭い歯が並んでいるのだが、人間の姿になっても歯の形状は変わらない。弥子といるときは魔人らしさを隠さないのだが、他の人間が一緒のときは助手の好青年で通している。しかし、笑顔のときにのぞくずらりと並んだ鋭い歯は、特殊な存在であることをにおわせ、笑顔であることも相まって異様な雰囲気を醸し出す。姿を自在に変化させられるネウロの、唯一変わらない魔人らしさがギザ歯なのだ。人の姿をしていても、決定的に違う存在なのだとギザギザの鋭い歯が証明し続けている。

遠藤豆（えんどうとう）は、ココノツの友人である。アロハシャツにサングラス、さらに金髪とどこからどう見ても柄が悪い。ギザギザした歯もまた、悪そうな雰囲気を増幅させている。実際の豆はとても喧嘩が強いとか、駄菓子屋を馬鹿にしているとか、そういったことは一切なく、双子の妹であるサヤを心配したり、ココノツともよい友人関係を築いている。女性慣れしているように見えるが、実際は女性とのやりとりでかなり動揺した様子が描かれており、彼の女性経験はおそらく年齢相応なのであろう。彼は外見ほど悪い人間ではないのだ。某すっぱい味が一つ入っているガムのパッケージのコスプレなのでは、と疑いたくなるような雰囲気だ。豆は完全なギザ歯なのだが、妹のサヤは八重歯がのぞくくらいなので、双子とはいえ身体的な特徴が必ずしも一致しているわけではない。外見と中身が一致していない豆のギザギザとした歯は、チャームポイントの一つになっていると言えるかもしれない。

日本には有名な怪獣映画があるが、作中に登場する怪獣「ジガ」が海から陸に上がってくる様子は、その怪獣映画を彷彿させる。彼らには特別味方のようなものは存在しなかったが、ジガには破壊行動を指示する者が存在していた。それが命令者だ。日本にやってきたジガの命令者・白（ホワイト）は、全身真っ白という人間離れした容姿をしている。少女の姿をしており、つば広帽子にワンピースを着用。服だけでなく肌も抜けるように白く、眼だけが異様に赤い。容姿からして人間離れしているが、爬虫類のような瞳とギザギザの歯を見ると、より一層人外の印象が強くなる。清楚な外見から、ギザギザの歯がのぞく姿は、ぞっとするがどこか美しい。人類にとっては敵対するような存在と言えるのだが、実は可愛らしいところもある。ジガで街を壊滅状態に追いやり、優越感に浸っていたかと思えば、ポンコツなところを連発。絶対優位な悪役ポンコツキャラにギザ歯、萌え必至だ。