タイムリープ能力を得た女子高生の切ない恋物語。修学旅行先の京都で、取り壊し予定の朽ちかけた祠を発見した女子高生の織部夏帆は、出来る限り祠を綺麗にしてその場を去る。その後、彼女は一時間だけ時間を巻き戻す力に目覚めるが、その力を偶然にクラスメイトの茅野圭一に知られてしまう。
夏帆は、京都にあった朽ちた祠の主・たまゆら様によってタイムリープ能力を与えられた。訳もわからず力に目覚めた夏帆だが、タイムリープにより親友が窃盗の被害に遭うのを未然に防ぐことができた。しかし、その時間に夏帆がふたり存在しているのを目撃したクラスメイトの圭一に詰め寄られ、彼に秘密を明かす。その力について探る内に、ふたりはお互いに惹かれてあっていく。やがて、力の元がたまゆら様であることを知った夏帆は、京都へ行って力を返すことを決意。しかし、力を返せば圭一と親しくなった時間が存在しなかったことになるのではないか、という不安があった。そんなふたりに、さらなる試練が訪れる。
離島を舞台に描かれるサスペンス&アクション作品。網代慎平は幼馴染の小舟潮が亡くなったと聞き、二年ぶりに故郷の和歌山市日都ヶ島へ帰ってくる。そして、潮が誰かに殺された疑いががあると聞かされる。その謎に迫るうち、慎平も何者かの手により殺害されてしまう。だが再び目を覚ました慎平は、何故か故郷に向かう船の中にいた。
両親を亡くした慎平は洋食屋を営む小舟家に引き取られ、潮と澪の姉妹と家族同然に暮らしていたが、一人前の料理人になるため上京した。ある日潮が死んだという報せが届き、葬式に出席するため故郷の離島に戻ってきた慎平は、彼女の死体に首を絞められた痕跡があったことを知りその死について調べ始める。だがその翌日、慎平の目の前で澪が「もうひとりの澪」に殺されるという不可解な事件が発生。逃げようとした慎平も殺害されてしまうが、次の瞬間彼はタイムスリップし、葬式のため島に戻る船の中で目を覚ました。慎平は巻き戻る前の記憶を活用して「もうひとりの澪」について調べようとするが、そんな彼の前に亡くなったはずの潮が現れる。
タイムリープ能力で謎の殺人犯に挑むミステリー作品。藤沼悟は売れない漫画家の28歳。彼は時々、起こるかもしれない未来が見えることがあった。そんなある日、悟はかつて起きた連続殺人事件の犯人によって罪をなすりつけられる。追いつめられたその時、悟は気がつくと小学生の頃に逆戻りしていた。2016年TVアニメ及び実写映画化。
原作、メディアミックス共に話題となったタイムリープ系ミステリーの傑作。主人公の悟は「再上映(リバイバル)」と呼ぶタイムリープ能力を持っている。それは、これから起きる事件や事故を未然に防ぐまで、何度も時間を繰り返してしまうというもの。しかも他者を助けても、悟にとってはプラマイゼロぐらいの成果しかない。しかし、かつてあった殺人事件の真犯人に母が殺害され、悟は自らリバイバルを望み小学校時代まで遡る。未来の記憶を持った悟は事件の真犯人を捜し、殺人事件の被害者である同級生の雛月加代を護ろうと決意する。知識はあっても、小学生の立場と体しかない悟はさまざまなトラブルや困難に見舞われるが、決してあきらめず真犯人の正体を追う。
桜坂洋原作のライトノベルのコミカライズ作品。タイムリープ能力に目覚めた主人公が、地球を襲うエイリアンと戦うSFアクション。舞台は近未来の地球。世界規模で「ギタイ」と呼ばれる謎の生命体による攻撃が行われ、人類は追い詰められつつあった。そんな中、新米兵士のキリヤ・ケイジは初出撃の戦場で奇妙なのギタイと相打ちになり命を落とす。だが、再び目を覚ましたキリヤは、自分が死んだ出撃前日の朝まで時を遡ったことに気がつく。2014年ハリウッドにて実写映画化。
主人公のキリヤは、何の特殊能力もない新米兵士だった。しかし、初戦でアンテナ付きのギタイ「サーバ・アルファ」と相打ちになって以降、死ぬとタイムリープし出撃日の前日に目が覚めるようになる。ギタイは過去に戦闘データを送信して人類の戦いを有利に進めており、キリヤはそれに巻き込まれたのだ。何度も命を落とすキリヤだが、タイムリープを繰り返して戦闘能力を磨き歴戦の兵士となっていく。そんなある時、精鋭兵士のリタ・ヴラタスキにタイムリープ能力を持つことを見抜かれる。リタもまた、タイムリープ能力を持っていた。そしてこのループから抜け出すためには、二人のどちらかが命を落とす必要があることが明らかになる。
未来の自分から届いた手紙から始まる恋物語。女子高生の高宮菜穂は高校二年の始業式の日、とある手紙を受け取る。それは十年後の未来の自分からの手紙だった。手紙に書かれていた通り、東京から転校生の成瀬翔がやって来る。が、手紙には菜穂が彼に恋をするも、十年後には彼が「いない」ことが記されていた。2015年実写映画化、2016年TVアニメ化。
未来からの「手紙」がタイムリープしてくる本作は、幕間に未来の世界も描かれ、徐々に真相が明らかになる謎解き要素の強い作品だ。菜穂は、未来の自分が書いた手紙とおり転校生の翔に恋するが、そこには十年後に彼はいないとも書かれていた。手紙には、翔を救うための具体的なアドバイスが記載されていた。菜穂は手紙に従って翔と仲を深めていくが、行動が間に合わず上手くいかないことも。また、16歳の菜穂が翔を救う未来を手にいれたとしても、手紙が書かれた世界では翔が蘇ることがないことも知る。それでも菜穂は、翔と生きたいと願い行動を続ける。手紙の最後には、翔の死は来年の2月15日であること、そして死の真相も書かれていた。翔の死の真相を知った菜穂は、さらに深く思い悩む。