うだつのあがらない漫画家「藤沼 悟」29歳。
彼は不思議な能力を持っていた。「再上映(リバイバル)」と名付けられたその能力は、事件や事故に遭遇すると、そのきっかけとなった事象まで時間がさかのぼるというものだ。
この能力が発動すると、きっかけを解決しない限り、おなじ時間を何度もループして体験してしまう事になるのだった。
そんな彼が、人生最大のリバイバルを体験することになる。
リバイバルした先、それは18年前。自分がまだ小学5年生だった頃だった。
現在の時間軸において自分の母親が殺害されたことをきっかけにして発生した最大のリバイバル。
それを防ぐためには、18年前にさかのぼる必要があるというのだろうか。
悟のたった一人での事件解決に向けた闘いが始まる。
6巻でついに明らかになった犯人。
しかし、真犯人との闘いはまだまだ続く。何度もリバイバルし、そしてついに真犯人を発見した悟。
みんなを、そして母親を守るための孤独な闘いは、仲間を得てみんなの戦いになっていく。
ですが悟は、やっと発見した真犯人の手にかけられてしまうのだった。
そして、時は現在2006年へと戻る。
目覚めた悟は、事件の影響で記憶を無くしていた。
しかしリバイバルは発生していない。
つまり記憶を無くし、長い間寝たきりになった“今”が、全ての事件を解決する未来へと繋がっていることを意味していたのだ。
大勢の人たちとの繋がりをきっかけに、悟はついに記憶を取り戻す。
そして最終8巻。
ついに完結を迎える。犯人を追い詰める悟。どのようにして、全てに終わりを迎えるのか。
多くの仲間に助けられ犯人を追い詰めていく悟。彼の仲間は過去、そして未来にもいるのだ。仲間たちとともに事件がついに解決に向かうのだった。
『僕だけがいない街』物語としては完結を迎えたが、実はまだ終わっていない。
本編では描けなかった、もう1つの物語が新しく連載される。
今後はそちらも楽しみにしてほしい。
今、絶対に読むべきマンガ、『僕だけがいない街』。
大切なものとは何かを教えてくれたマンガだった。