人類の浪漫よ宇宙に届け！スペースオペラ漫画を集めてみた0 Pt.

国が滅び、平民となったリーシャの目下の目標は、人類域の門番から与えられる「倍力階級章（パワー・オーダー）」を手に入れ「軍人（オーダーズ）」になることだった。しかし軍人となるどころか、リーシャはある騒動に巻き込まれ、ファジマールを管理する門将イクセーニスから命を狙われる。そこに現れたのが、人の言葉を喋る猫エーノク。エーノクの使命は、リーシャを外の世界に連れ出しザイシオン連合王国を再興させ、人類の未来を左右する「千年実験」を再起動することだった。ザイシオン連合王国の再興は、人類域の門番に対する反逆行為。ほぼ全ての人類を敵に回すということだ。リーシャは国を取り戻し、人類の自由を手に入れることができるのか。その結末を見届けよう。

宇宙開拓のために塵塊や遊星の破壊、航路整備を請け負ってきた宇宙生活者たち。彼らは腕は立つが気性の荒い流れ者だったため「壊し屋（クラッシャー）」と呼ばれていた。それから時が経ち、人類が宇宙での生活基盤を整えると共に、クラッシャーの仕事は多様化した。従来の惑星改造や遊星の排除に加え、宇宙船の護衛や危険物の輸送、未確認惑星の調査など、宇宙のあらゆる仕事を請け負うなんでも屋のような組織になったのだ。本作は、若き特Aランクのクラッシャー・ジョウと、その仲間たちの活躍を描いた作品である。宇宙のなんでも屋というだけあって、ジョウたちが請け負う仕事はユニークで多岐にわたるうえ、スケールが大きい。宇宙を股にかけるジョウたちの活躍から目が離せない。

ジントが10歳の頃、ハイド星政府主席だったジントの父親はアーヴ率いる人類帝国に降伏し、アーヴ貴族の爵位を得た。自国を敵に売り渡し爵位を得たジントの父を故郷の者たちは恨んでおり、その恨みは息子であり爵位継承者であるジントにも向けられている。自身の平穏な生活を壊したアーヴに複雑な思いを抱きながら、しかしジントはアーヴ貴族として生きていかねばならなかった。そんなジントの前に現れた翔士修技生のラフィール。彼女はアーヴ皇帝の孫娘だった。2人は互いに助け合い、少しずつその距離を縮めていく。遺伝子的には地上人だが法的にはアーヴであるジントが、ラフィールと出会いアーヴの世界に触れることでどう変わり何を選び取っていくのか。彼の行く末を見守ろう。

自転車に乗っていた真が道を曲がると、そこは宇宙だった。目の前に現れたのは、見覚えのない人々と、こちらに向かって放たれる数々の攻撃。咄嗟に避けようと体を動かした真は、自分の意思に応じるように巨大な宇宙戦艦が動いていることに気がついた。原因は不明だが、自分が「戦艦そのもの」になって宇宙戦争に巻き込まれているらしいことを知った真。本作の魅力は、迫力のある艦隊戦の様子と、生き残るために駆使される数々の戦略だ。AIでは考えつかない、考えついたとしても実行には移さないだろう戦略を、人間としての経験・知識・思考を持っている真は次々と考え、ピンチを切り抜けていく。ただのAIでもただの人間でもない、AIであり人間である真だからこそできる活躍の数々に注目だ。

「沙流我荘」は、サルガッソーの中にある小惑星に建てられたアナクロなアパートだ。木造モルタル2階建て、部屋は全6戸・管理人室があり、築230年相当。沙流我荘がある小惑星は「田舎星」というのもおこがましい本当に小さな星で、村程度の面積しかなく、外への通信手段もない。かつて、自分の曽祖父がサルガッソーで遭難し、後に脱出したことを知ったテルは、とりあえずは沙流我荘に身を置き、脱出の手段を探すことになる。沙流我荘にはテル以外にも住人がおり、彼らはテルと同じ遭難者だ。個性豊かな住人たち、そして管理人のメウと打ち解けながらも、外の世界に焦がれるテル。登場人物たちの愉快なやり取り、徐々に明らかになるサルガッソーの謎など、見所が満載の作品だ。