純情男子高校生を中心にした三角関係の恋愛模様を描くラブコメディ。女子に免疫がない高校生・結城梨斗(ゆうきりと)は中学時代から西連寺春菜に想いを寄せていた。勇気を出して告白するものの、最悪なタイミングで前日に知り合った宇宙人の王女のララ・サタリン・デビルークが現れ、春菜に向けた告白がララへの告白だと勘違いされてしまう。梨斗はララの数多くいる婚約者候補の一人となり、トラブル続きの日々が始まるのだった。2008年テレビアニメ化。
本作に登場する結城美柑(みかん)は、梨斗の妹の小学5年生。兄のことを「お兄ちゃん」ではなく名前を呼び捨てにしており、生意気なところはあるものの、忙しい両親の代わりに家事を担当しているしっかり者だ。コミュニケーション力も高く、いきなり梨斗を婚約者候補にした上に結城家に転がり込んできた宇宙人のララのことをあっさり受け入れ、歓迎している。兄の梨斗が春奈やララとの三角関係で悩んでいることも知っており、その関係性を面白がっている節もある。結城家の両親はほとんど家にいないが、話が展開するにつれてララの妹であるナナ・アスタ・デビルークやモモ・ベリア・デビルークも結城家に住むようになり、結城家は更に賑やかになっていく。
人の言葉を話す猫と心優しい飼い主の家族が紡ぐハートフルなアニマルコメディ。小学生の草凪吐夢(とむ)は、ある日、空き地で不思議な雰囲気を持つ猫と出会う。猫にしては行儀も良く、犬派だった父親も気に入ったことで、その猫を「みかん」と名付けてペットとして飼うことに。しかし、ある夜、吐夢が夜中に台所を覗いてみると、独り言を言いながら酔っぱらっているみかんの姿が。みかんは世にも珍しい人の言葉を話せる猫なのだった。1992年テレビアニメ化。
オレンジ色の毛並みと緑色の瞳が特徴的な猫のみかんは、見た目は普通の猫だが、実は人の言葉を理解して人語を話し、字の読み書きもできる不思議な猫。外で人の言葉を話すことは前の飼い主のタツゾウから禁じられており、草凪家にやってきてからも人前では喋らずにいた。しかし、吐夢にはバレてしまい、吐夢の両親にも真実を伝えることに。過去に他者から「化け猫」と罵られたことがあったことで、追い出されることも覚悟していたが、両親は優しく受け入れ、めでたく草凪家の家族の一員になれたのだった。好奇心旺盛なみかんは自分も宿題がやりたいと言い出し、吐夢からプレゼントされたノートを使って「絵日記」を始めることになる。読者はきっとみかんの可愛さにいやされることだろう。
多種多様な才能を持つ子供たちを集めた学園を舞台に、主人公の少女が仲間と共に様々な苦難を乗り越えていく学園コメディ。佐倉蜜柑は今井蛍と親友同士の小学生。しかし、蛍は天賦の才能と、その才能を持つ者を意味する「アリス」だけが入学できるアリス学園へ転校してしまう。蜜柑は蛍を追いかけて上京するが、教師の鳴海・L・杏樹と遭遇する。彼が持つフェロモンのアリスが通用しなかったことから、蜜柑はアリス学園へ仮入学できることになる。2004年テレビアニメ化。
主人公の蜜柑は「めげへん、くじけへん」をモットーにしている明るく友達想いの小学生。森の試練で希少な無効化のアリスを持っていることが判明し、アリス学園に本入学することになる。親友で発明のアリスの蛍のみならず、蜜柑のパートナーとなった日向棗(ひゅうがなつめ)、動物フェロモンのアリスの乃木流架(るか)など、蜜柑には新しい仲間ができた。仲間たちと交流を深めながら、蜜柑は他者を守るためにアリスが使えるように励むことになる。アリスの中には棗の炎のアリスのように、危険を伴うものもある。やがてアリスに関わる苦悩、学園が持つ裏の顔、蜜柑のアリスのルーツにも触れられていき、シリアスな要素も織り交ぜながら展開されていく。
不思議な能力を持つ小学生と動物との心の触れ合いを描くハートフルなアニマル漫画。小学5年生の里山みかんは、一ヶ月前に転校してきたばかりの転入生。鳥や動物によく話しかけていることから、クラスメイトたちからは変わり者扱いされていた。ある日、怪我をしたウサギを見つけるが、元々は人間に飼われていたウサギであることを知り、飼い主探しに奔走する。実は彼女は動物や植物の声が聞こえる特殊な能力を持っており、動物から直接情報を聞き出しているのだった。
動物が好きな人ならば、きっと動物と会話をしてみたいと考えたことがあるのではないだろうか。本作の主人公であるみかんは、動物や植物の声が聞こえるという特殊な能力を持っている。そのことを秘密にしているわけではなく、周囲の人に堂々と公言しているが、信じる者はおらず、「変わった子」扱いされている。あらゆる動物を愛するみかんは、世界中の動物が皆幸せに生きていけることを願っている。大抵の人は助けを必要とする動物を目の前にしても、どう対処すればいいのか分からないことも多いのではないだろうか。しかし、動物の声が聞こえるみかんならば、真の意味で動物たちに寄り添うことができるのだ。心優しい動物想いのみかんと動物たちとの心温まる物語を堪能しよう。
無気力な中学生男子がタイムリープ能力に目覚め、人のためにその力を役立てようとするアクション漫画。葛代斎下(くずしろさいけ)は、将来の目標が何もない中学三年生の男の子。ある日、幼馴染の枸橘蜜柑(からたちみかん)から誘われて不思議な現象が起きるというモグラ池へ行くが、そこでは何も起きなかった。しかし、その帰りに蜜柑は事故で帰らぬ人となってしまう。モグラ池で泣いていた斎下は池の中へ落ちてしまい、意識が遠くなっていくが、気付けば何故か蜜柑が事故で死んだ日の朝に戻っていたのだった。
蜜柑は主人公である斎下の幼馴染であり、彼がタイムリープ能力者として目覚めるきっかけとなった女の子だ。蜜柑には高校で絵を勉強する夢があり、無気力に生きてきた斎下にとっては眩しい存在だった。蜜柑は過去に斎下に助けられたことがあり、彼に対してきっといつか誰にも負けない自分だけのやりたいことが見つかるはずだと励ましの言葉を送ってくれた。タイムリープ能力者となった斎下が最初に考えたことは、蜜柑が死なずに次の日を迎えられるようにすることだった。溺死しなければ発動しないタイムリープ能力を何度も使う羽目になるが、何とか蜜柑を死のループから救うことに成功。斎下は蜜柑を救えたことをきっかけに、この力を人助けに用いて「ヒーロー」を目指して生きることになる。