mono

mono

あfろの代表作『ゆるキャン△』と同じ山梨県周辺を舞台にしており、本作と密接な関係がある。雨宮さつきが廃部寸前の写真部(現シネフォト研究部)を立て直すべく、部員と共に奔走する姿を描いた青春日常系4コマ漫画。『ゆるキャン△』の舞台を巡るセルフオマージュや同作品のキャラクターも登場するため、『ゆるキャン△』ファンにとっては一層楽しめる構成となっている。芳文社「まんがタイムきららミラク」2017年5月号に読み切り版が掲載されたのち、同誌2017年7月号より2017年12号にかけて連載。同誌の休刊に伴い、「まんがタイムきららキャラット」に移籍し2018年2月号より連載。2024年3月にテレビアニメ化が発表された。

正式名称
mono
ふりがな
もの
作者
ジャンル
部活動
 
旅行
レーベル
まんがタイムKRコミックス(芳文社)
巻数
既刊4巻
関連商品
Amazon 楽天

廃部寸前の写真部を再建

雨宮さつきは写真を撮る牧ノ原先輩の姿にあこがれ、写真部(現シネフォト研究部)に入部する。すると、さつきは牧ノ原のアドバイスでメキメキ腕を上げ、スマホフォトコンで銀賞を受賞する。しかし大好きな牧ノ原が卒業し、彼女から部を任されるもののさつきは意気消沈しやる気をなくしていた。大事な新入生の勧誘活動も疎(おろそ)かになっており、気が付けば廃部の危機に瀕(ひん)していたが、幼なじみの霧山アンの激励を受けたさつきは、アンと共に部の存続のために奔走する。そんな中、ひょんなことから二人は駄菓子屋に住む漫画家の秋山春乃と出会い、彼女から二人をモデルにした漫画を描きたいと打診される。

シネフォト研究部の誕生

春乃が取材という形を取ることで、写真部の活動は軌道に乗り、さつきとアンはさまざまな写真を撮るようになる。この写真を新入生への大きなアピールにしようかと考えていたが、時すでに遅く、学校側から写真部の廃部が決まったとの知らせが届く。そんな中、さつきは部員不足で同じく廃部となることが決まった映画研究部に目を付け、部長の敷島桜子と交渉を開始。写真部と映画研究部を合併させ「シネフォト研究部」として新たな一歩を踏み出すこととなる。

『ゆるキャン△』ファン必見

本作は山梨県甲府市周辺を舞台にした作品で、同じくあfろの代表作である『ゆるキャン△』とは密接な関係がある。主人公たちとニアミスする形で『ゆるキャン△』のキャラクターたちが登場したり、作中では『ゆるキャン△』を「女子高校生たちがキャンプをする作品」と称して、同作品に登場した山梨県甲府市を中心としたランドマークを聖地巡礼するエピソードも盛り込まれている。このエピソードでは『ゆるキャン△』の内容に、本作の登場キャラクターたちがツッコミを入れながら話が進行する形を取っているため、両作品を知っていると一層楽しめる構成となっている。

登場人物・キャラクター

雨宮 さつき (あまみや さつき)

甲府市内の高校に通う2年生の女子。黒髪を肩まで伸ばしているが、よく頭の上でお団子状にまとめている。1年生の頃に、先輩の牧ノ原にあこがれて写真部(現シネフォト研究部)に入部した。デジカメは持っておらず、牧ノ原のアドバイスに従ってスマートフォンで撮影していた。牧ノ原へのあこがれがそのまま写真へのモチベーションになっており、その熱意によりスマホフォトコンで銀賞を受賞した実績を持つ。ただし、被写体はすべて牧ノ原で、1年間で3万枚近くの写真を撮っていた。牧ノ原の卒業後は部を任されているが、牧ノ原が卒業したショックで1週間ほど寝込んでいた。そんな中、幼なじみで同じ写真部員の霧山アンに諭され一念発起し、部の立て直しを決意する。デジカメを持っていなかったため、中古の全天球デジカメをネットオークションで購入した。しかし購入相手の秋山春乃が、うっかり配送を忘れていたため届かずにいた。春乃が出品者の住所を調べるとたまたま近所だったため、無事に全天球デジカメを手に入れた。全天球デジカメは360℃撮影可能なため、全天球撮影ができる。また、全天球デジカメを使ってVRゴーグルで撮影した風景を見ることにハマっている。

霧山 アン (きりやま あん)

甲府市内の高校に通う2年生の女子。灰色の髪を長く伸ばしているが、基本はツインテールで気分によって髪型が代わり、スポーツの際にはポニーテールにしている。雨宮さつきとは幼なじみの親友で、さつきが好きすぎるあまり同じ高校に進学し、まったく興味のない写真部(現シネフォト研究部)に入部した。写真の被写体はもちろんさつきで、牧ノ原がいた頃は牧ノ原を撮影するさつきを撮影する霧山アンという、奇妙な光景が繰り広げられていた。さつき同様にデジカメは持っておらずスマートフォンで撮影していたが、さつきが全天球デジカメを購入したのを機に自らもアクションカムを購入した。そして、猫のたいしょうにアクションカムを付けて撮影しようと試みたが、猫が遊びに行ってそのまま10日間家に帰ってこなかったため、アクションカムがボロボロな状態となってしまう。好物はひねり揚げ。秋山春乃と知り合ってからは、彼女の駄菓子屋でひねり揚げを買い漁っているため、どんどんひねり揚げの売り場が拡大している。

秋山 春乃 (あきやま はるの)

漫画家を生業とする女性。駄菓子屋の祖母の家に住んでいる。「あきの」のペンネームで、女子高生を主人公にした4コマ漫画を描いていた。現在は連載が終了し、半ニート生活を送っている。灰色のストレートロングヘアで、ふだんは眼鏡をかけている。どてらを羽織っており、どことなく猫っぽい雰囲気を漂わせている。夏でもコタツに入ってダラダラするほどのコタツ好き。猫好きで、「たいしょう」と言う名の猫を飼っている。漫画にやたら猫を登場させるため、担当者からは次回作では猫を登場させないように釘を刺されている。次回作の構想に悩んでいた際、ネットオークションに出品していたカメラの配送を忘れてしまい、訪ねてきた雨宮さつきたちと出会うこととなる。さつきたちに謝罪したあと、彼女たちをモデルにした漫画を描くことを決める。その後は取材という名目で写真部活動に同行し、ペーパードライバーながら車の運転も買って出ている。写真部がシネフォト部になってからも、部員たちとは交流を続けている。

関連

ゆるキャン△ (ゆるきゃん)

作者・あfろの代表作。「アウトドア」をテーマに、女子高校生の各務原なでしこと志摩リンが、仲間達とゆるーくキャンプをする姿を描くガールズコメディ。自然の風景や町の夜景を情緒豊かに描くだけではなく、キャン... 関連ページ:ゆるキャン△

書誌情報

mono 4巻 芳文社〈まんがタイムKRコミックス〉

第1巻

(2018-10-25発行、 978-4832249899)

第2巻

(2021-02-25発行、 978-4832272569)

第3巻

(2022-10-27発行、 978-4832274112)

第4巻

(2024-04-25発行、 978-4832295438)

SHARE
EC
Amazon
logo