おかあさんは刑事

おかあさんは刑事

こなみ詔子の作品『あねさんは委員長』に登場するやくざの息子である竜崎海二の、普通とはちょっと違う母親の竜崎翔を主人公にしたホームコメディー。「マーガレット」平成元年NO.22から平成2年NO.6まで掲載された。

正式名称
おかあさんは刑事
ふりがな
おかあさんはけいじ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

やくざの組長の奥さんで刑事。そして子持ちという変わった経歴を持つ竜崎翔は、女好きな夫竜崎正和とノリの軽い高校生の息子竜崎海二に振り回されつつも、平穏な日々を送っていた。職場でもいい仲間に恵まれ、すべてが順調に見えたある日、自身の体に妊娠の兆項があることに気づく。その事実を知っても相変わらず淡々としている正和と軽口ばかり叩く海二の態度に、妊娠したことを喜んでくれていないのでは?と、翔は思い悩むのだった。

登場人物・キャラクター

竜崎 翔 (りゅうざき なつる)

一見するとイケメンで長身の男性にしか見えないがれっきとした女性。結婚して子供もおり、刑事の職に就いている。親が竜崎組というやくざで、親の猛烈な反対を押し切って刑事になったという経歴を持つ。現在は夫の竜崎正和が組長となり、竜崎組の跡目を継いでいる。正和を愛しているが、病的に女好きなうえ、あまり翔に干渉してこない正和に対しては嫉妬や不安が絶えない。 バレたことがないという金家望の女装を初見で見破っており、そのせいで望からは同類であると勘違いされている。

竜崎 海二 (りゅうざき かいじ)

竜崎正和と竜崎翔の間に産まれた高校2年生の息子。ノリが軽く万事において適当だが、正和のシャツにキスマークが付いていた際は必死で証拠隠滅を図ったり、翔が妊娠した際も翔に好意を持つ平美和に妊娠の事実を隠そうとするなど、家族に対する想いは強い。だが、妹の竜崎おこるが赤ん坊なのにしゃべれると知った際に、マスコミを呼んでひと儲けしようと画策するなど、後先考えずに軽はずみな行動を取ってしまうこともある。

竜崎 正和 (りゅうざき まさかず)

竜崎翔の夫。竜崎海二、竜崎おこる、竜崎こまるの父親で竜崎組の組長。長身である翔よりもさらに背が高く、容姿端麗だが、家業よりも女性に夢中という病的な女好き。新しく家を建てる際に、近所に女子寮があるからというただそれだけの理由で現在の場所を選んだほど。常に冷静で声を荒げることもなく、家族にもあまり干渉しないため愛情が薄く見えるが、翔のことを深く愛している。

竜崎 おこる (りゅうざき おこる)

竜崎正和と竜崎翔の間に産まれた双子の女の子。常に怒っているかのような眉毛をしている。産まれたばかりの赤ん坊だが、言葉を理解し、会話も可能な天才児。ファミコンをしたり、正和とカードゲームをしたりするなど、頭脳の成長も早い。両親や兄である竜崎海二が大好きで、家族を心から信頼している。

竜崎 こまる (りゅうざき こまる)

竜崎正和と竜崎翔の間に産まれた双子の男の子。常に困っているかのような眉毛をしている。双子である竜崎おこると同じで産まれたばかりだが、話したりファミコンをすることはないごく普通の赤ん坊。おとなしいため、おこるに虐められているように見えてしまうことが多い。

平 美和 (たいら よしかず)

竜崎翔の同僚刑事。背が低いために若く見られるが23歳の男性。月村に名前をもじって「ミワ」と呼ばれており、交通課の婦警達にも「ミワ」と呼ばれている。高校生の時に万引きをした際、見逃してくれた翔にずっと好意を抱いていたため、翔が妊娠したと知った時はショックで酔いつぶれてしまった。

月村 (つきむら)

竜崎翔と平美和の同僚で24歳男性。美和と1歳しか違わないが年相応の風貌をしており、美和に「ミワ」というあだ名を付けた張本人。美和のことをかわいがっており、翔を諦めるように言いくるめたり、翔の妊娠を知って酔いつぶれた美和を介抱していた。

金家 望 (かなや のぞみ)

本名は「金家望(かなやのぞむ)」というオカマの男性。いつの頃からかかわいい服を着たいと思いはじめ、それが高じてついに女装をするようになった。高校2年生の時にオカマとして生きていきたいと父親に懇願するが、猛反対されたため家出。その後は望を女の子だと信じて付き合った大久保成志郎と同棲をはじめたが、男だとバレたため、成志郎のもとを去ることになった。

大久保 成志郎 (おおくぼ せいしろう)

長身で短髪の顔が整った、少しマヌケなところがある男性。同じファーストフード店でアルバイトをしていた金家望と付き合い、同棲をしていた。望が女性だと信じていた時は優しかったが、男性と判明した後にそっけない態度を取りはじめたため、絶望した望は彼の家を出て行ってしまう。

金家望の父 (かみやのぞみのちち)

本名「金家望(かなやのぞむ)」の父親。息子である望を跡取りにするべく17年間育てて来たが、彼がオカマとして生きたいと言い出したため、怒りのあまり勘当する。しかし、後になって家を出た望が心配になり、警察に捜索願を出す。厳格であろうとする半面、感情に流されやすい面もある等身大の父親。

金家望の母 (かみやのぞみのはは)

本名「金家望(かなやのぞむ)」の母親。和服をきちんと着こなす、容姿端麗で沈着冷静な女性。家出した望のことをいつも心配しており、2日に一度は望の情報を得るために警察に電話をかけていた。感情的になりやすい性格で、時に金家望の父を腕力で収めることもある金家家の影の実力者。

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