概要・あらすじ
冴木神社の15代目跡取りである冴木まことは、一見普通の女子高生だが不思議な能力をもっている。神使の狐、銀太郎が見えるのだ。将来を占ったり探しものを見つけたりするのがと得意な銀太郎の能力を、困っている人のために役立てたいと思うまこと。神使とは思えないほど面倒くさがりで口の悪い銀太郎だが、嫌々まことの友達を占うことに。
しかし、まことは銀太郎の言葉を上手く伝えることができず、後日その友達から占いが外れたと文句を言われてしまう。まことはそのことで銀太郎を責めてしまい、腹を立てた銀太郎は、数百年ぶりに境内の外に飛び出してしまうのだった。
登場人物・キャラクター
冴木 まこと (さえき まこと)
冴木神社の15代目跡取り娘。16歳の高校2年生。おせっかいで優しく、かなりおっちょこちょい。何があってもめげない強さを持つ。母親の葬儀の日に、神使(神の使い)の狐、銀太郎が見えるようになった。幼い頃から銀太郎と兄妹のように過ごしてきたため、他の神使に対しても物怖じせず友達のように接してしまい、よくその事を注意される。 天真爛漫で誰からも愛されるが、恋愛に関してはかなり疎い。困っている人を放っておけず、銀太郎に反対されながらも人助けばかりしている。
銀太郎 (ぎんたろう)
冴木神社を護る狐の神使。銀色の毛並を持ち、巨大な図体をしている。350歳くらい。狐だが、油揚げよりみかんが好き。何百年も冴木神社に引きこもっており、滅多に外に出ることはない。めんどくさがりで昼寝好きのため、若干肥満ぎみである。神使とは思えないほど口が悪く天邪鬼だが、まことに対する愛情は本物で、不器用にさりげなく励ましたり、背中を押してあげたりする事が多い。 未来を占ったり、失くしたものを見つけるのが得意。
冴木 達夫 (さえき たつお)
冴木まことの実父。冴木神社の宮司。婿養子なので神使の銀太郎は見えないが、その存在はなんとなく感じている。早くして妻を亡くし、男手一つで育ててきたまことを誰よりも理解し、見守っている。のんびりとした心の広い人物だが、かなり天然で不思議な世界観を持っているため、人の心が読める銀太郎からでさえ「何を考えているかわからない」と一目置かれている。 社務所は近所のおばさんたちのたまり場となっている。
神尾 悟 (かみお さとる)
1200年以上続く神尾神社の77代目跡取り。幼い頃に両親を亡くし、祖父で神主の神尾藤悟に育てられた。その祖父もすぐに亡くなり、神社を継いだ叔母夫婦に引き取られるが、家庭の中に居場所が見つけられず、亡き祖父のつてを辿って冴木神社に居候することになる。神眼をもち、幼い頃から神使の狐であるハルと兄妹のように過ごしてきた。 幼い頃から剣道に打ち込んでおり、その腕前は折り紙付き。まことと同じ学校に転校した際には、そのイケメンぶりから女子たちに「王子」と呼ばれている。
ハル
神尾神社の神使である狐。年齢はまだ80歳くらいで、神使としては子供にあたる。家を出た神尾悟についてきてしまい、一緒に冴木神社で暮らしている。幼い頃に両親を亡くした悟にとって唯一心を開ける存在であり、その絆は深い。悟を兄のように思っており独占欲も強いが、実は他人に対して壁を作りやすい悟を心配しており、人間たちと仲良くやってほしいと願っている。 かなり生意気な性格で、まことや銀太郎によく暴言を吐いているが、寂しがりやで甘えん坊という子供らしい性格から、なんだかんだ愛されている。天気を完璧に占うことができる。
池上 ユミ (いけがみ ゆみ)
冴木まことの親友でクラスメイト。我が強くストレートに物を言うため誤解されやすいが、実際は優しく素直で付き合いやすい少女。無類の動物好きで、公園の野良猫たちの世話をしている。まことを通して銀太郎に彼氏との事を占ってもらうが、それが原因で逆に仲が険悪になったとして、一時はまことを嘘つき扱いするようになる。 しかし、世話をしていた野良猫の命をまことが助けたため、これまでの事を謝罪し大親友になった。
船橋 日輪子 (ふなばし ひわこ)
冴木まことの親友でクラスメイト。成績優秀な優等生で、生徒会の副会長も務めている。父は議員、家は茶道の家元という金持ちのお嬢様だが、その分周囲からの期待に押しつぶされ,他人に優しく接することが出来ない少女だった。そんなキツイ態度が原因で周囲からの反感を買っていたが、トイレで女子たちに絡まれていたところを池上ユミとまことに助けられ心を開いていく。 ファザコンの気があり、冴木達也に惚れている。
金次郎 (きんじろう)
銀太郎の元相方。狐の神使。300歳くらい。かつては銀太郎と共に冴木神社を護っていたが、100年程前に出て行ってしまい、現在は行方不明。銀太郎とは反対に真面目で無口な性格。人の悩みを聞き、未来を占うことができても、実際何もしてあげられない無力な自分と思いつめた事が家出の原因。
冴木 由子 (さえき ゆうこ)
冴木まことの実母。冴木神社の14代目だったが、まことが幼い頃に亡くなった。夢見がちだがいたって普通の女性だった。高校の時、冴木神社に配達にきていた達夫に一目惚れされ、後に結婚した。神眼を持ち、先が短い自分の代わりにまことを見守ってくれるよう、神使の銀太郎に頼んだ。
天本 将平 (あまもと しょうへい)
池上ユミの彼氏。仏教系の高校に通う高校2年生。天吹寺の跡取り。髪型やオシャレに気を遣っているが、住職の父によく頭を坊主にされてしまう。天邪鬼な性格でユミの前では特に素直になれない。ユミとはよく喧嘩をするが、なんだかんだ上手くやっている。姉が3人いる。
桐島 清志郎 (きりしま せいしろう)
冴木まことが通う高校の生徒会長。イギリス人の祖母をもつクォーターで帰国子女。学校一のイケメンで、自身もかなりのナルシスト。女性には優しいが、同性の友達は幼馴染みの絹川泰介のみ。副会長の船橋日輪子に猛アタックしているが、全く相手にされていない。
絹川 泰介 (きぬかわ たいすけ)
神尾悟の理解者。剣道部主将。おおらかで心優しく、世話好きな性格。かなり背が高い。学校では「きぬちゃん」と呼ばれている。実家は有名な豆腐屋であり、忙しい両親に代わって弟たちの面倒をよく見ている。剣道部の後輩である悟が周囲から孤立するのを気にかけ、お節介を焼いたり話を聞いてあげたりしている。 生徒会長の桐島清史郎とは小学生からの幼なじみ。
高見 義友 (たかみ よしとも)
冴木達夫の幼なじみ。43歳。自身も神主だったが、引退して現在は居酒屋の店主をしている。冴木神社の祭事の度に、宮司である達夫を補佐するために助っ人としてやってくる。イケメンでヤンチャな性格なので、若い女性から人気がある。バツイチ。
吉住 真一 (よしずみ しんいち)
船橋日輪子の父の秘書。4年前から、日輪子の送迎係をしている。忙しい日輪子の父に代わって毎日側で見守り、その様子を報告している。年々綺麗になる日輪子に戸惑い、好きにならないように努力している。
葦原 梢 (あしばら こずえ)
冴木まことのクラスメイト。実家は老舗旅館。マイペースでどこか抜けた性格。痩せの大食い。仲の良い子を勝手な愛称で呼ぶことが多い。食べ物好きのあまり、将来は調理師か栄養士の資格を取ろうとしている。
小杉 七海 (こすぎ ななみ)
神尾悟の友人。剣道部2年。部活に来なくてもレギュラーになってしまう悟に激しく嫉妬し、キツく当たっていたが、主将の絹川泰介の仲介もあって徐々に親しくなっていく。絹川に連れられ冴木神社の祭に行ったところ、冴木まことに一目惚れしてしまう。短気で馬鹿だが、素直で優しい性格。
豊倉 江津子 (とよくら えつこ)
冴木まことの伯母で、冴木達夫の実姉。49歳。地元の名産である豊倉酒造の女社長。本来跡取りであるはずの達夫が冴木神社の婿養子になったため、代わりに婿をとって会社を継いだ。サバサバしたしっかりもの。若い頃から空手をやっているためスタイルがいい。
場所
冴木神社 (さえきじんじゃ)
冴木まことの家。江戸時代から続く小さな稲荷神社。豊穣の神、宇迦之御魂大神(うかのみたまものおおみかみ)を祀っている。神使は銀太郎と金次郎だが、金次郎は現在行方不明。
アニメ
書誌情報
ぎんぎつね 18巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉
第1巻
(2009-09-18発行、 978-4088777313)
第2巻
(2010-03-19発行、 978-4088778334)
第3巻
(2010-08-19発行、 978-4088790213)
第4巻
(2011-01-19発行、 978-4088790985)
第5巻
(2011-07-19発行、 978-4088791814)
第6巻
(2011-12-19発行、 978-4088792484)
第7巻
(2012-06-19発行、 978-4088793597)
第8巻
(2013-01-18発行、 978-4088795041)
第9巻
(2013-09-19発行、 978-4088796536)
第10巻
(2013-10-18発行、 978-4088796703)
第11巻
(2014-11-19発行、 978-4088797878)
第12巻
(2015-06-19発行、 978-4088902128)
第13巻
(2017-01-19発行、 978-4088905839)
第17巻
(2022-09-16発行、 978-4088924472)
第18巻
(2022-10-19発行、 978-4088924786)