来世は君のもの

来世は君のもの

前世で祟り神(たたりがみ)の青年、琴道となんらかのかかわりを持った少女、さやは、義弟のケガを治すための代償として自らの魂を琴道へと差し出す。さやと琴道のあいだに起こった過去の因縁を描く、和風ダークファンタジー。「comicフレーバーズ」で連載の作品。

正式名称
来世は君のもの
ふりがな
らいせはきみのもの
作者
ジャンル
和風ファンタジー
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あらすじ

第1巻

複雑な家庭に育ったさやは、さやの母からは存在を疎まれ、居場所のない生活を余儀なくされていた。そんなある日、さやの義弟のが事故で大ケガを負ってしまう。将来を有望視されているバレエダンサーの弘を助けたいと涙するさやの前に、自身を祟り神(たたりがみ)だと名乗る青年、琴道が現れる。琴道は前世のさやと因縁があるのだと告げ、さやの魂を差し出せば弘を助けてやろうと提案する。弘を助けたいさやは願いの代償として魂を差し出し、以降琴道のそばにいないと身体に不調をきたすようになる。一方の弘は退院をしてから、さやが突然神社で巫女のアルバイトを始めたり、いつも体調が悪く頻繁に寝込んでいることに違和感を覚え始める。

登場人物・キャラクター

さや

複雑な家庭に育った女子高校生。父親がおらず、さやの母の手によって育てられてきたが、数年前に彼女が再婚をしたことにより、弘が義弟となる。おとなしく引っ込み思案で、言いたいことを内側にため込んでしまう性格をしている。さやの母が、容姿端麗でバレエの才能あふれる弘に入れ込んでしまったことで、家庭内にさや自身の居場所がない状態が続いている。弘の事故をきっかけに前世で因縁があった琴道と再会し、弘のケガを治す代わりに自らの魂を差し出す。それからは、琴道の目の届く範囲で生活をするか、最低でも日に一度は琴道に会わないと身体に不調をきたすようになる。そのため、琴道が祀られている神社で巫女のアルバイトをしている。琴道とかかわり合うようになってからも、前世の自分が琴道とのあいだに何があったのかは思い出せずにいる。

琴道 (ことみち)

遥か昔の日本で占い師をしていた青年。未来を見通す能力を持ち、権力を持つ者たちから重宝されていたが、その力を恐れた者により惨殺されてしまう。死後、自分を殺した者たちへの恨みから祟り神(たたりがみ)となり、自分が祀られている神社で過ごしている。歪んだ魂や願いごとを好み、そういった穢れある者たちの願いを、行きつく先は不幸だとわかっていながら叶えている。前世のさやと因縁があり、現世でもさやの前に姿を現す。弘のケガを治す代わりにさやの魂を奪い、自分のそばに置いている。見た目は殺害された当時と変わらない青年の姿で、つねに着物を着用している以外は現代の人間と変わらない。喜怒哀楽を見せることはなく、多くを語らないミステリアスな存在で、面倒なことを嫌う。

少年の式神 (しょうねんのしきがみ)

狐の面をつけた少年。琴道に仕える式神で、つねに顔を隠しており、喜怒哀楽を見せることはない。琴道がさやの魂を奪ってからは、さやに琴道の力について説明をするなどの案内役を務める。少女の式神といっしょに行動をしているが、さやに直接話しかけることは少ない。

少女の式神 (しょうじょのしきがみ)

狐の面をつけた少女。琴道に仕える式神で、つねに顔を隠しており、喜怒哀楽を見せることはない。琴道がさやの魂を奪ってからは、さやに琴道の力について説明をするなどの案内役を務める。つねに少年の式神といっしょに行動をしており、基本的にさやと直接話をするのは少女の式神の役目になっている。淡々と自分に与えられた役割をこなすが、機転が利き、時にはいい方向に導くために、あえてさやを欺くこともある。

(ひろむ)

さやの義弟にあたる男子高校生。容姿端麗で明るい性格の持ち主で、成績も優秀な非の打ちどころのない人物。幼い頃からバレエダンサーとして活動しており、将来を有望視されている。父子家庭に育ち、数年前に父親がさやの母と再婚したことでさやと家族になった。さやの母から溺愛されており、そのためにさやが家族から孤立する事態を招いている。しかし、弘自身はさやのことを慕っており、その執着心は家族の域を逸脱するほど。ある日、信号無視をして交差点に飛び込んできた車と接触し、脚に大ケガを負う。元の生活には戻れないといわれていたが、さやが琴道に魂を差し出したことで完治する。さやと琴道が契約を交わしたことを知らないため、突然神社のアルバイトを始めたり、体調不良のためにたびたび寝込んだりと、おかしい様子のさやを心配している。

さやの母 (さやのはは)

さやの実母。再婚したことで弘の義母となる。容姿端麗で快活な性格をしている。将来を有望視されているバレエダンサーの弘を溺愛しており、実子のさやよりも大切にしている。弘が事故に遭った際も、弘ではなくさやがケガをすればよかったと言い放つなど、さやへの愛情は薄い。家庭内でも弘とさやを何かと比較して、さやの居場所を奪っている。

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