概要・あらすじ
登場人物・キャラクター
緋鳥 (ひちょう)
燕の形をした簪と、同じ模様の着物を愛用する町娘。岡っ引きの蛇縄参次の養女。忍び村でくノ一として育てられ、卍党を名乗る盗賊集団の一味であった。押し入った家が火に包まれた中、怪我で動けず仲間に見捨てられたところを同心の旗野三四郎に救われ、抜け忍となる。 旗野から蛇縄参次に預けられ、義理の娘となった。旗野の家をしばしば訪れて、家事のあれこれをしている。身分や自分の過去から旗野と夫婦になれないと理解しながらも、抱いてほしいと慕っている。忍びの技を使って難事件の解決に協力することがあり、時には内緒で済ませている。
旗野 三四郎 (はたの さんしろう)
八丁堀の若い常廻り同心。剣の達人だが、功名心に薄く手柄と縁遠い。一部から「昼行灯」と噂されているらしい。ある事件で瀕死の重症を負って火事の中に置き去りにされた緋鳥を救った。緋鳥のことを思ってはいるが、助けた恩の代償にするようで抱くことができない。自宅には何人か、事件の後に残された身よりのない者を引き取っている。 趣味は植木いじり。興奮したり、おかしな気配を感じるとくしゃみが出る。
参次 (さんじ)
緋鳥の義父。旗野三四郎お抱えの岡っ引き。大店を廻って小銭をもらったり、時には強請もする。緋鳥に対しては義理ながらかなり甘い父親で、危ないことには手を出して欲しくないと思っている。それでも、緋鳥が何件かの事件を解決したため、大目に見るようになった。
定 (さだ)
蛇縄参次の下ッ引きで、脳天から眉間にかけて傷がある。名前や姿は威勢がいいが、中身はそれほどでもない、気のいい男。緋鳥を「姐さん」と呼び、その下ッ引きのような働きもする。
集団・組織
卍党 (まんじとう)
『くノ一捕物帖 恋縄緋鳥』に登場する組織。かつて緋鳥がいた忍者集団。一族の忍び里があり、そこで忍者を育てているらしい。大義を唱えているが、実際は金のために働いている。抜け忍の緋鳥に何人か刺客を送ってきた。