概要・あらすじ
東京・深川にある小野寺工務店は、一級建築士の拓己(小野寺拓己)、社長を務める父・小野寺玄、大工の棟梁の祖父・小野寺虎之助の親子三代で営まれている。構えは小さいが地元でも評判で、細々とだが客が絶えることはない。拓己達は住む人の顔が見えるまで繰り返し依頼主を訪ね、優れたアイデアで悩みを解決していく。
登場人物・キャラクター
小野寺 拓己 (おのでら たくみ)
短髪の男性。初登場時30歳。父で社長の小野寺玄、大工の祖父・小野寺虎之助と共に東京・深川で小野寺工務店を営んでいる。一級建築士で小野寺工務店の設計部門を受け持つ。自他共に認める建築バカで、一旦着想が沸くとブツブツと口ずさみながら没入し周囲が見えなくなる。名門・帝都大学の工学部建築科を首席で卒業し、世界的に有名な建築家・白河賢三の事務所で働き、数々のコンクールで受賞歴もある。 一時、白河賢三の娘・白河玲子と付き合っていた。小野寺工務店の事務を務める未亡人・伊藤真紀は幼馴染で、姉貴のような存在だが次第に女性として意識するようになる。
小野寺 玄 (おのでら げん)
オールバックの髪に無精髭を生やした男性。初登場時55歳。小野寺工務店の社長。若い頃はハウスメーカーの一ツ橋ホームで働いていたが仕事に馴染めず、大工の父・小野寺虎之助と共に小野寺工務店を立ち上げた。その後、息子で一級建築士の拓己(小野寺拓己)を加え、設計から施工まで一貫して受注できる体制となる。 お客に望まれる家を作ることをポリシーとしており、考え方の合わない客の注文は断る事さえある。並外れて不器用なために大工の道には進めなかったが、交渉力に優れ経営者としては一流と評判。拓己が幼い頃、妻小野寺今日子を亡くしている。小料理屋・茜のママ・後藤茜に惚れており、店に通い詰めている。
小野寺 虎之助 (おのでら とらのすけ)
禿げあがった頭に太く白い眉毛、眼鏡をかけた小柄な男性。初登場時75歳。いつも法被を着ている。この道60年の大工で地元・深川にも詳しい。息子・小野寺玄、孫・小野寺拓己と共に小野寺工務店を営んでいる。頑固だが、一日も大工道具を手放さないほど仕事一筋で優れた腕を持っている。弟子入りした大工仲間の孫・三浦修治を厳しく仕込むが、後姿を見る目は優しい。 妻の小野寺ウメとの口喧嘩は小野寺家の年中行事。
伊藤 真紀 (いとう まき)
セミロングの髪の女性。普段はポニーテールにしている。初登場時32歳。小野寺工務店の事務員。拓己(小野寺拓己)とは幼馴染。夫を亡くし、幼い息子勇斗(伊藤優斗)と共に暮らしている。明るく陽気な性格で拓己の父・小野寺玄、祖父・小野寺虎之助からも可愛がられているが、曲がったことが嫌いで時に男顔負けの啖呵を切ることもある。 母の伊藤悦子は元辰巳芸者で、女手一つで真紀を育てた。介護付優良老人ホーム・深川荘のスタッフ・宮島典夫から好意を寄せられている。