あらすじ
商店街のコンテスト
お笑いの聖地である、大阪なんばに住みたいと考えていた阪本やよいは、叔父(おじ)の家に居候して大阪の高校に進学する。幼い頃から何回も来ていたこともあって、なんばの住人とも顔なじみのやよいは、よく遊んだ公園で幼なじみの高橋よもぎと再会する。そしてやよいは、よもぎも同じ高校に入学したことを知り、翌日からは行動を共にして思い出話やお笑い話に花が咲く。ある日、地元の商店街でお笑いコンテストが開催されることを知ったやよいは、以前お笑いのステージにいっしょに立ったよもぎを誘って参加を決意。二人が昔のネタで練習していると、突然細野ゆずから声をかけられる。ゆずがやよいのクラスメイトで、お笑い好きであるために三人はすぐに打ち解ける。さらに、ゆずが趣味でお笑いの台本を書いていることを知ったやよいは、ゆずの台本でネタを作ろうと盛り上がるものの、よもぎは二人に対してお笑いを続けることができないと、意外な言葉を口にする。
漫才トリオ「ヤングワイワイ」結成
商店街コンテストの特別賞を獲得して東京に行った阪本やよい、高橋よもぎ、細野ゆずは、宿泊先の女将(おかみ)の厚意で小劇場でネタを披露する機会を得る。しかし東京のお客にはまったくウケず、台本を書いたゆずは責任を感じて大阪に帰ったあとに体調を崩してしまう。心配したやよいとよもぎは、ゆずの台本のネタで大阪の人たちを笑わせることで、ゆずの台本の素晴らしさを証明する。そして、元気を取り戻したゆずは再び台本を書き始め、やよいとよもぎは夏休みに行なわれる盆踊り大会のステージに立つために練習を重ねていた。しかしステージ当日、やよいが体調を崩したことでまったくしゃべることができなくなり、急遽(きゅうきょ)ゆずがやよいに代わってステージに立つこととなる。これまで裏方に徹していたゆずだったが、ステージに立ったことで新たな漫才の魅力に気づき、やよいの提案でこれからは三人で漫才をすることになる。トリオ名もゆず発案の「ヤングワイワイ」に決まり、三人は高校の文化祭のステージのネタ作りに奔走する。
メディア化
テレビアニメ
2022年7月から、本作『てっぺんっ!!!』のテレビアニメ版『てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!』が放送。アニメーション制作はドライブが担当し、総監督は高松信司、監督は渡部穏寛、キャラクターデザインは大久保義之が務めている。キャストは、阪本やよいを伊藤彩沙、高橋よもぎを愛美、細野ゆずを佐々木未来が演じている。
登場人物・キャラクター
阪本 やよい (さかもと やよい)
大阪なんばにある私立華月高校1年A組に在籍する女子。お笑いが大好きで、お笑いの聖地であるなんばで暮らしたいがために華月高校に進学した。実家は京都なため、今はなんばにある叔父の家に居候している。小さい頃に幼なじみの高橋よもぎと「こなもんず」という漫才コンビを組んでおり、高校でよもぎと再会して再結成する。漫才ではボケを担当している。のちにずっと裏方に徹していた細野ゆずも加わり、漫才トリオ「ヤングワイワイ」を結成する。元気一杯の物怖(お)じしない性格で、考えるより先に行動するムードーメーカー的な存在。精神年齢が低くて天然気味のため、しっかり者のよもぎやゆずから注意やフォローされることが多い。
高橋 よもぎ (たかはし よもぎ)
大阪なんばにある私立華月高校1年B組に在籍する女子。実家はなんばでたこ焼き屋を経営している。小さい頃に幼なじみの阪本やよいと、「こなもんず」という漫才コンビを組んでおり、高校でよもぎと再会して再結成する。漫才ではツッコミを担当している。のちにずっと裏方に徹していた細野ゆずも加わり、漫才トリオ「ヤングワイワイ」を結成する。たこ焼き屋を手伝ったり、弟や妹たちの面倒を見るなど家族思いでしっかりした性格の持ち主。やよいと再会した直後は家庭の事情でお笑いをやる余裕がなく、こなもんずの再結成に躊躇(ちゅうちょ)していたが、やよいとゆずの協力や家族からの後押しもあり、真剣にお笑いに取り組むようになる。
細野 ゆず (ほその ゆず)
大阪なんばにある私立華月高校1年A組に在籍する女子。岩手県出身。お笑いが大好きで、お笑いの勉強をするために両親を説得して華月高校に進学した。実家は江戸時代から続く和菓子屋を営んでおり、今はなんばのマンションで一人暮らししている。ただし、隣室には細野ゆずのことを心配した両親が遣わした執事が住んでいて、さまざまなサポートを受けている。阪本やよいと高橋よもぎが、お笑いのことを楽し気に話している姿を見て、友達になりたいと思って話しかける。やよいとよもぎに、趣味で書いていた漫才の台本を褒められて嬉しくなり、二人の漫才の台本を書くようになる。最初は裏方に徹していたが、病気のやよいに代わって舞台に立ったことで漫才の新たな魅力を知り、漫才トリオ「ヤングワイワイ」を結成する。ふだんはおとなしくて控えめな性格で標準語をしゃべるが、お笑いのことになると積極的になり、テンションが上がると岩手弁が出てしまう。
河内 修造 (かわち しゅうぞう)
大阪なんばの商店街「てなもんや笑店街」で町内会長を務める男性。阪本やよいと高橋よもぎが小さい頃に披露した漫才を見て「てっぺんとれる」と褒め称えたため、やよいとよもぎからは「てっぺんおじさん」と呼ばれている。商店街のコンテストで特別賞を獲得し、東京の舞台でもネタを披露したやよいたちの将来に大きな期待を寄せている。
クレジット
- ストーリー原案
-
いぬじゅん
- 原案協力
-
チームY
書誌情報
関連リンク
- 似ている作品
- ショーハショーテン!
- 万歳! -MANZAI-
- 寄席芸人伝
- 火花
- べしゃり暮らし
- かけあうつきひ
- ニラメッコ
- ネイチャージモン