はだしのゲン

はだしのゲン

原爆投下後の広島で、中岡元が様々な困難を経験し、戦争や原爆の悲惨さを目の当たりにしながらも、家族や仲間たちと支えあって成長していく姿を描く。

概要

昭和20年の広島で、貧しくも楽しく暮らしていた中岡元の生活は、アメリカの落とした原子爆弾によって奪われる。父と姉、弟を原爆投下時に失ったゲンは、生き残った母、原爆投下直後に産まれた妹と戦後の社会を暮らし始める。その後、広島から離れていたことで被害を免れたふたりの兄と再会し、弟の中岡進次に生き写しの戦災孤児近藤隆太とも出会うが、栄養失調で妹を失い、原爆症によって母も失う。

次々と立ちはだかる困難に負けず成長したゲンは、様々な出会いを経て画家を志すようになる。

登場人物・キャラクター

主人公

物語冒頭では、国民小学校二年生。広島に住む中岡家の三男。原爆投下の際にも広島市の中心部にいたが、偶然塀の影にいたため熱線を免れて生き残る。倒壊した自宅で父中岡大吉、姉中岡英子、弟中岡進次を失う。生き残... 関連ページ:中岡 元

中岡家の次男で中岡元の兄。登場時は国民小学校三年生で、集団疎開で実家を離れ、田舎で暮らし始める。しかし、そこでは貧しい食事で畑仕事ばかりさせられ、近所の農家の子どもからはいじめられたため、一時は実家に... 関連ページ:中岡 昭

中岡元の父親。広島で下駄の絵付け職人として営業しているが、戦時中ということもあり生活は苦しい。戦争には反対の立場を取り、その姿勢を隠そうともしないため、町内では「戦争に協力しない非国民」と非難されてい... 関連ページ:中岡 大吉

中岡家の長男で中岡元の兄。物語冒頭では17歳で、学徒動員として工場で働いていた。自分や家族が非国民として周囲から差別を受けることに耐え切れず、鹿児島海軍航空隊の予科練に志願入隊する。予科練では軍部の凄... 関連ページ:中岡 浩二

中岡元の母親。夫の中岡大吉が戦争反対の立場をとっていることで、周囲からは非国民と呼ばれ虐げられるが、差別に負けず夫やゲンたち家族を支え続けた。原爆投下時には自宅におり、幸いにも怪我もなく生き残るが、倒... 関連ページ:中岡 君江

中岡家の長女で中岡元の姉。物語冒頭では国民小学校五年生。国民小学校三年生以上の生徒は田舎への集団疎開が行われていたが、体が弱いため実家のある広島に留まっている。原爆投下によって自宅の屋根の下敷きになり... 関連ページ:中岡 英子

中岡家の四男で中岡元の弟。ゲンとは仲がよく、2人で戦災孤児のふりをして浪曲を歌い、通行人からお金を恵んで貰って家計を助けていた。原爆投下によって自宅の屋根の下敷きになり、焼死する。 関連ページ:中岡 進次

中岡元たちの住む町の町内会長。町内会長という立場から戦争を賛美し、戦争に反対の立場を表明する中岡大吉を忌み嫌っている。そのため、大吉を警察に密告したり、中岡家の麦畑を荒らすなど様々な嫌がらせを行う。原... 関連ページ:鮫島 伝次郎

町内会長鮫島伝次郎の息子。中岡元と同じ国民小学校に通う。ゲンたちが運んでいた、商品の下駄を川に落としたり、中岡英子が学校で泥棒をしたと濡れ衣を着せるなど、父親の伝次郎と同様に様々な嫌がらせを中岡家に行... 関連ページ:鮫島 竜吉

中岡家の近所に住む朝鮮人。徴用のため家族を朝鮮半島に残し、一人で日本で暮らしている。朝鮮人ということで周囲から激しい差別を受けていたが、中岡家だけは分け隔てなく接していたことで交流を持つ。そのため町内... 関連ページ:

広島で母と住んでいたが、原爆投下によって戦災孤児となる。中岡元の姉中岡英子に後ろ姿が似ており、ゲンと出会った際には姉と間違えられている。踊り好きの母親に育てられたことで、踊り子を目指していた。原爆で顔... 関連ページ:大原 夏江

原爆で両親を亡くし、戦災孤児となる。中岡元の弟中岡進次に生き写しで、ゲンや中岡君江と出会った際には進次と間違われている。防空壕で戦災孤児の仲間たちを引き連れて生活していたが、次第に生活が立ちゆかなくな... 関連ページ:近藤 隆太

広島に住む戦災孤児。近藤隆太たちと共に焼け跡の防空壕で生活していたが、生活が立ちゆかなくなり、江波で泥棒に入った所を、カッチンたち他の戦災孤児といっしょに捕まって感化院へ収容される。しかし、隙をみて脱... 関連ページ:ムスビ

広島に住む戦災孤児。原爆投下後から近藤隆太たちと共に焼け跡の防空壕で生活していた。生活が立ちゆかなくなり、江波で泥棒に入ったことで、ムスビやドングリたちといっしょに感化院へ収容されるが、隙をみて逃げ出... 関連ページ:カッチン

広島に住む戦災孤児。原爆投下後から近藤隆太やムスビ、カッチンたちといっしょに生活していた。隆太と共に政と関わりを持つようになり、岡内組の鉄砲玉として利用された結果死亡する。 関連ページ:ドングリ

中岡君江の幼い時からの親友で、江波に住んでいる。原爆投下によって自宅を失った中岡君江たちを、自分の家に住まわせる。夫は戦争に出兵しており、姑とふたりの子どもといっしょに暮らしていたが、姑は君江たちのこ... 関連ページ:林 キヨ

江波に住む青年。アマチュアの画家で県美展に何度も入選した経験を持ち、戦争が終わったら絵の勉強にパリに留学する予定だったが、広島で勤労奉仕の学徒動員に行った際、原爆を受け、全身にやけどを負ってしまう。江... 関連ページ:吉田 政二

復員兵の男で、元ヤクザ。野良犬を屠殺して食料にするなど、生き残るすべに長ける。戦場で栄養失調から死んだ人間を多く見てきたために、中岡友子が栄養失調であることに最初に気づく。広島に帰ってきてからは、ムス... 関連ページ:大場

ヤミ市を取り仕切る岡内組幹部のヤクザで、警察からも怖れられている。大場と三次がヤミ市で荒稼ぎしていたことを不愉快に思っていた。大場たちを射殺した近藤隆太を目にかけ、岡内組に引き入れる。以降は隆太たちを... 関連ページ:

元川小学校二年生で、原爆投下後中岡元と同じクラスになる。ゲンの住むバラック小屋の隣で脱糞しようとしていたことから、ゲンに「クソ森」というあだ名を付けられる。ゲンと出会った当初は、当時髪の毛が抜けていた... 関連ページ:雨森 頑吉

中岡家の次女で中岡元の妹。原爆投下直後に産まれ、ゲンに取り上げられる。母中岡君江の栄養状態が悪かったことから母乳の出が悪く、米のとぎ汁などで育てられたため栄養失調に陥る。ゲンたちはヤミの粉ミルクなどを... 関連ページ:中岡 友子

原爆で両親を無くした戦災孤児。顔と両手にひどいやけどを負い、昼間外にでると「お化け」とからかわれたために塞ぎがちな性格になる。学校に通うこともできず、近藤隆太たちとともに政にあてがわれた家で生活してい... 関連ページ:勝子

原爆で家族を失った初老の男性。放射能の影響で「原爆ブラブラ病」と呼ばれる、うつ病のような病気にかかる。そのため何をするにもやる気が出ずに親類から嫌われて家を追い出され、働こうとしても長続きせずに途方に... 関連ページ:平山 松吉

中岡元の通う中学校の教師で、ゲンのクラスの担任。肉親や親友を戦争で失った経験から反戦思想を持ち、朝鮮戦争が勃発する社会情勢に異を唱えて反戦デモに参加していた。しかし、そのことでGHQに目を付けられてし... 関連ページ:太田

中岡元と同じクラスの中学生男子。学校では戦争は必要悪と語り、ゲンと喧嘩をする。しかし、実はゲンと同じく戦争や原爆を激しく憎んでいる。原爆の影響で白血病にかかっており、人生を悲観してしまい、死に場所を探... 関連ページ:相原 勝男

広島に住む洋画家。孫の天野達郎と一緒に暮らしていた。達郎が、大原夏江の骨壷を貴重品と思って盗んだことがきっかけで中岡元たちと知り合う。展覧会に出品するために絵を描き続けているが、生活が苦しく、絵の具が... 関連ページ:天野 星雅

広告デザイン会社中尾工社に雇われている看板職人。自尊心の高い性格で、「広島一の看板職人」と自負していたが、中岡元に「井の中の蛙」と言われたことで喧嘩になる。結果、作っていた看板は破れ、ゲンに右腕を折ら... 関連ページ:大月 徹

広告デザイン会社中尾工社の社長。元軍人で、軍部の印刷インキを安く手に入れたことで看板屋を始めた。軍国主義に凝り固まった性格で、社員の大月徹や黒崎に対しては、徹底的に厳しく接しているが、戦争でひとり生き... 関連ページ:中尾 重蔵

広告デザイン会社中尾工社に勤める若者。戦災孤児となり、悲惨な生活を送っていたが、紆余曲折を経て中尾工社で働き始める。先輩格であった大月徹が休業し、中岡元や天野星雅が中尾工社に出入りするようになって自分... 関連ページ:黒崎

広島に住む女子学生。中学校を卒業した中岡元の初恋の相手。ゲンからは一目惚れされる形だったが、次第に相思相愛の仲になる。原爆によって母親と弟を失い、その後も苦しんで死んでいった人々を見てきたことで、医者... 関連ページ:中尾 光子

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