概要・あらすじ
借金に苦しむみどり牧場の救世主として期待されながら生まれたサラブレッドミドリマキバオー。しかし生まれてきたマキバオーはおよそサラブレッドには見えないものだった。生き別れた母親を探す途中で巡り合ったチュウ兵衛との出会いから競走馬としての自覚が芽生え、ライバルのカスケード達と鎬を削って成長していく。
登場人物・キャラクター
ミドリマキバオー
つの丸作の漫画『みどりのマキバオー』の主人公で競走馬。本名のうんこたれ蔵はチュウ兵衛による命名。非常に珍しい白毛という毛色である。馬体重は約100キロと一般的なサラブレッドの1/5程度である。好物はりんご。並外れた勝負根性の持ち主で小さな体で様々な困難に立ち向かっていく。愛称は白い奇跡。チュウ兵衛と出会って自信をつけたマキバオーは本多リッチファームにて後のライバル、カスケードと初対決する。 そこでマキバオーは心房細動を起こし大敗を喫するが、この負けた悔しさを胸に大きく成長してゆく。
山本 菅助 (やまもと かんすけ)
飯富昌虎厩舎所属でミドリマキバオーの主戦騎手。レース中の落馬事故により愛馬を死なせてしまったトラウマから馬に乗れなくなっていたがミドリマキバオーとの出会いで騎手として再起する。優しい心の持ち主でいつもミドリマキバオーを心配している。
チュウ兵衛 (ちゅうべえ)
『みどりのマキバオー』のキャラクター。森に住んでいたネズミ。母を探すミドリマキバオーと森で出会い、頼りないミドリマキバオーの世話を焼くうちに競馬の世界にのめりこんでいく。強気な性格で、ミドリマキバオーの司令塔であり精神的支柱。
カスケード
『みどりのマキバオー』のキャラクターで競走馬。ミドリマキバオー、最大のライバル。出産の際、母親を亡くしている。そのため、偉大な母親ヒロポンの血を残さんと、勝つことを己に宿命づけた。ミドリマキバオーとの初対決は2歳の時、本多リッチファーム内の調教コース。ここで圧倒的力の差を見せつけミドリマキバオーに勝利する。 この勝負以降ミドリマキバオーは打倒カスケードを目標とする。戦績9戦7勝(内海外2戦1勝)。主な勝ち鞍:朝日杯3歳S、皐月賞、NHKマイルC、日本ダービー、ニエル賞。
アマゴワクチン
『みどりのマキバオー』のキャラクターで競走馬。幻の三冠馬ピーターⅡの全弟。兄であるピーターⅡの怪我による引退をきっかけに才能が開花。朝日杯3歳ステークスでミドリマキバオー・カスケードと初めてレースで顔を合わせ、以降三強として数々の名勝負を演じる。戦績16戦6勝(日本のみ)。主な勝ち鞍:菊花賞、天皇賞(春)、函館記念、神戸新聞杯。
ピーターII (ぴーたーつー)
『みどりのマキバオー』のキャラクターで競走馬。。アマゴワクチンの全兄。4歳クラシックのG1皐月賞、日本ダービーを獲った二冠馬。三冠を期待されていたが函館でのカスケードとのマッチレースでの無理がたたり、函館記念のレース中に怪我を発生させ、競走中止。そのまま引退に追い込まれる。自分の夢を白いシャドーロールと共に全弟であるアマゴワクチンに託す。 主な勝ち鞍:皐月賞日本ダービー。
飯富 源次郎 (おぶ げんじろう)
みどり牧場の牧場長でありミドリマキバオーの生産者。飯富兄弟の弟。生まれたばかりのミドリマキバオーを見てロバの子供と勘違いし、存在を隠そうとする。兄で調教師の飯富昌虎が、マキバオーの素質を見抜いた後は、彼の実力を認め、大事に育てるようになった。
飯富 昌虎 (おぶ まさとら)
美浦にある飯富昌虎厩舎の調教師で飯富源次郎の兄。ミドリマキバオーの素質を見抜き、弟、飯富源次郎を説得し、競走馬へと導く。ハードなトレーニングを信条とし様々な変わったトレーニングを行う。
三枝 友則 (さえぐさ とものり)
みどり牧場の厩務員。馬主代理として、二度レースを観戦に来たがそのどちらもミドリマキバオーが敗れたため、自分が疫病神なのではないかと気にしている。
ミドリコ
『みどりのマキバオー』のキャラクターで繁殖牝馬。ミドリマキバオー、マキバコ、ブリッツの母親。無敗で桜花賞を制した快速馬。同じく無敗で勝ち進んでいたカスケードの母、ヒロポンとの初対決となったエリザベス女王杯で圧倒的大差で敗れて以来、今まで勝てていた馬相手にも惨敗を繰り返すようになり引退する。 主な勝ち鞍:桜花賞。
アンカルジア
『みどりのマキバオー』のキャラクターで競走馬。ミドリマキバオーと同い年の牝馬。函館3歳ステークスで初めて顔を合わせて以来、マキバオーと交友関係を持つ。桜花賞、オークスと2着と勝ち切れなかったが最後の三冠レース、秋華賞を勝ち見事にG1ウイナーになる。後に行われるワールドカップに牝馬で唯一選出される。 愛称はシルバーコレクター。主な勝ち鞍 :秋華賞。
ニトロ二クス
『みどりのマキバオー』のキャラクターで競走馬。圧倒的パワーを持つ外国産馬。外国産馬である為三冠レースには出走出来なかったが実力は一流。特に荒れた馬場や雨のレースに絶対の自信を持つ。性格は短気でよく他の馬と揉め事を起こす。後にワールドカップ代表馬に選ばれる。愛称は爆弾小僧。戦績12戦7勝(4歳有馬記念終了時)。 主な勝ち鞍:ジャパンカップ。
ツァビデル
『みどりのマキバオー』のキャラクター。4歳になったミドリマキバオーがモンゴルに特訓に行った際に出会った馬。側対歩と呼ばれる特殊な走法でミドリマキバオーに圧勝している。モンゴルから帰国の際にチュウ兵衛にミドリマキバオーの必殺技マスタングスペシャルのヒントを伝授してくれる。
モーリアロー
『みどりのマキバオー』のキャラクター。栗東の吉川厩舎に所属する競走馬。生産者の家族の借金返済の為、卑怯な手を使ってでも勝利に執着する。ミドリマキバオーとの初対決は皐月賞トライアル、スプリングステークス。主な勝ち鞍:共同通信杯4歳S、弥生賞。
サトミアマゾン
『みどりのマキバオー』のキャラクター。地方競馬の船橋から中央競馬に参戦している競走馬。地方競馬の力を示す為中央競馬に参戦している・標的として狙った馬をギリギリで交わすスタイルからヒットマンの異名を持つ。主な勝ち鞍:セントライト記念。
ベアナックル
『みどりのマキバオー』のキャラクター。九州生まれの内国産の競走馬。青葉賞で大本命のミドリマキバオーを差し切る大番狂わせを演じる。気性に問題があり、主戦騎手の江里口でさえも手に負えないほど。主な勝ち鞍:青葉賞、京都金杯、ワールドカップ第4レース。
プレミア
『みどりのマキバオー』のキャラクター。菊花賞に出走した競走馬。4歳春の遅いデビューながら夏の函館で力をつけ京都新聞杯を制している。長距離に適性があり翌年の天皇賞・春ではライバル馬が不在の中。初のG1タイトルを獲得する。主な勝ち鞍:天皇賞(春)。
ブリッツ
『みどりのマキバオー』のキャラクター。父サンデーサイデンス母マキバコというミドリマキバオー、カスケードの両方に弟にあたる競走馬。デビューとなった新馬戦では山本管助が騎乗するサジテリアスに15馬身差をつけるレコード勝ちを収める。その後、カスケードも成し遂げられらかった無敗での三冠制覇をはじめ、日本史上最強馬と呼ばれるほどの活躍を見せる。 主な勝ち鞍:朝日杯3歳S、皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念、天皇賞(春)、天皇賞(秋)、宝塚記念、ジャパンカップ、第1回ジャパンチャンピオンシップ。
マキバコ
『みどりのマキバオー』のキャラクター。ブリッツの双子の全姉。生まれてすぐミドリマキバオーそっくりの見た目のせいでひげ牧場オーナーの堀江に捨てられてしまう。その後、極道一家である宮蔦に引き取られ成長する。極道一家で育った影響もあり非常に気性が荒い。主な勝ち鞍:秋華賞。
エルサレム
『みどりのマキバオー』のキャラクター。UAE所属の競走馬。カスケードも参戦した凱旋門賞の勝ち馬。二歳の時、大きな飛行機墜落事故に巻き込めれ、その時生きるために名馬ジェネシスの亡骸の血を飲み生き延びた。憧れの名馬の血を飲んだことにより負けることを許されない宿命を背負うことになる。主な勝ち鞍:凱旋門賞(三連覇)、イギリスダービー、キングジョージ ワールドカップ第2レース、ワールドカップ第4レース。
トゥーカッター
『みどりのマキバオー』のキャラクター。ピーターⅡと同期の競走馬。ピーターⅡが不在の菊花賞に勝利し、翌年の宝塚記念、天皇賞・秋を制している。しかし菊花賞にはピーターⅡ、宝塚記念にはカスケードが不在だったため、世間の評価はそこまで高くなくカスケードとの直接対決となる有馬記念に並々ならぬ決意で出走する。 ワールドカップ日本代表馬。主な勝ち鞍:菊花賞、宝塚記念、天皇賞(秋)。
服部 正人 (はっとり まさと)
カスケードの主戦騎手。カスケードの全てのレースで騎乗している。リーディングジョッキーに輝いた経歴の持ち主。
高坂 里華 (こうさか りか)
マキバコの主戦騎手。飯富昌虎と別れた妻との子供であり初めてミドリマキバオー達と会ったときは秘密にしていた。女性として初めてJRAのレースで勝利を収めている。
場所
飯富昌虎厩舎 (おぶまさとらきゅうしゃ)
『みどりのマキバオー』に存在する厩舎。騎手として山本菅助が、競走馬としてミドリマキバオーが所属する。ハード調教で馬主に敬遠されている調教師飯富昌虎は、ミドリマキバオーの出身であるみどり牧場の牧場主飯富源次郎の兄。
みどり牧場 (みどりぼくじょう)
『みどりのマキバオー』の舞台のひとつ。北海道勇払郡鵡川町にあり、牧場主は飯富源次郎。経営難からミドリマキバオーの母で桜花賞馬のミドリコを売ってしまう。
東京競馬場 (とうきょうけいばじょう)
『みどりのマキバオー』の舞台のひとつで、実在の競馬場。東京都府中市にあり、日本ダービーの舞台。第63回日本ダービーではミドリマキバオー、カスケードが死闘の末、日本競馬史上初のG1による同着で決着する。
イベント・出来事
嶋島
週刊競馬ゴングのミドリマキバオー担当記者。最初にミドリマキバオーを見た時は馬であることを信じられなかったが、調教を見てその能力に惚れ込む。
ワールドカップ
『みどりのマキバオー』に登場するレース名。各国5頭の代表馬を選出し(補欠馬の補充は可能)様々な距離、条件のもと、レースを行い総合的な優勝国を決める国別対抗戦。日本の代表馬はミドリマキバオートゥーカッターアマゴワクチンニトロ二クスアンカルジア補欠でベアナックル。
その他キーワード
マスタングスペシャル
『みどりのマキバオー』に存在する必殺技。ミドリマキバオー第一の必殺技。一般的なサラブレッドは4本の脚がバラバラに動くのだが、前後対象に左右の足を動かす走法。一回の蹴りで二倍の力が得られる為、回転が同じならば倍のスピードが得られる。マキバオー本来の走り方であったが、日本での調教により忘れていものをモンゴルの特訓の際に生命の危機に直面し思い出した。
きつつき戦法 (きつつきせんぽう)
『みどりのマキバオー』に存在する必殺技。ミドリマキバオー第二の必殺技。全身運動である必殺技マスタングスペシャルは全身運動であるが故に使える距離が短いという弱点を騎手である山本管助が屈伸運動の手助けをすることにより負担を減らす走法。日本ダービー直前の三頭合わせ馬特訓の最終日に修得する。
ハングオン
『みどりのマキバオー』に存在する必殺技。ミドリマキバオー第三の必殺技。菊花賞の第四コーナーから直線に向かう際の下り坂をスピードを落とさず中に切り込みながら走る為編み出した必殺技。騎手である山本管助がミドリマキバオーを倒してしがみつくという体が小さいからこそ出来る必殺技である。
続編
たいようのマキバオー
作者・つの丸の代表作である『みどりのマキバオー』の続編。競走馬・文太(ヒノデマキバオー)と騎手ハヤト(福留隼人)の戦いと成長を描いた競馬(競技)漫画。 関連ページ:たいようのマキバオー
たいようのマキバオーW (たいようのまきばおーだぶりゅー)
作者・つの丸の代表作『みどりのマキバオー』の続編『たいようのマキバオー』の第2章。ミドリマキバオーが有馬記念で優勝してから10年後。現代の日本・世界の競馬界が舞台。高知競馬のアイドルホース・ヒノデマキ... 関連ページ:たいようのマキバオーW