あらすじ
第1巻
どこにでもいる普通の少年、矢野宗平のもとに突然、クラコウジア公国の軍人、ルトガルニコフ中尉とハルカ少尉がやって来る。宗平の父親、矢野宗一がクラコウジア公国の英雄になったため、敵国のグラニア共和国により宗平の命が狙われるようになってしまったのだ。ルトガルニコフ中尉とハルカ少尉は、そんな宗平の警護を担当する事になるが、二人の常識が欠如しているせいで、宗平の平凡な日常は脅かされる事になってしまう。(mission1)
ルトガルニコフ中尉達は宗平の安全を守るという名目で、自宅の武装化を提案する。その提案は家に近づく者に無差別に発砲するセントリー銃を設置するというものや、自宅の敷地いっぱいに地雷を敷設するなどの危険なものばかりで、宗平は提案をすべて却下する。すると、ルトガルニコフ中尉達は自らで危険を排除し、新聞配達員にまで襲いかかってしまう。(mission2)
宗平の家に突然、差出人の書いていない段ボール箱が届く。その中にはなんとグラニア共和国の軍人、シャチーロフ軍曹が入っており、宗平を殺そうとする。宗平はルトガルニコフ中尉に助けを求めるが、彼女はゲームに夢中になっていて、宗平の助けを無視してしまう。(mission3)
雑誌「月刊紛争の友」を読んでいたハルカ少尉は、通販で販売していた中古の小型核兵器をほしがった。購入を宗平に止められるが、ハルカ少尉は宗平の目を盗んで小型核兵器を注文してしまう。そんな中、おっさんによりヘリ輸送で届けられた小型核兵器を、シャチーロフ軍曹に奪われてしまう。(mission4)
ハルカ少尉は、ルトガルニコフ中尉のおつかいでコンドームを買って来る。それを知って驚く宗平に、ルトガルニコフ中尉はコンドームの使用用途を説明する。彼女はコンドームを銃口カバーの代わりに使用しており、本来の用途での使用は考えていなかった。しかしルトガルニコフ中尉は、水野ゆかりにコンドームを持っている事を知られ、宗平との仲を勘違いされてしまう。(mission5)
ルトガルニコフ中尉とハルカ少尉は遠くから聞こえて来る花火の音を、迫撃砲の音だと勘違いしてしまう。宗平はその誤解を解くために、二人を近所のお祭りに連れて行く。しかし、お祭りの場でシャチーロフ軍曹に遭遇してしまった事で、お祭りは戦場のような有様になってしまう。(mission6)
ルトガルニコフ中尉宛てに軍用の携帯通信機が届く。そんな中、ルトガルニコフ中尉は携帯通信機の自爆スイッチを押してしまい、そのカウントダウンが始まってしまう。そして、ハルカ少尉はルトガルニコフ中尉に代わって自爆解除をするために、携帯通信機を解体し始める。(mission7)
ハルカ少尉は魔女っ子アニメに夢中になり、テレビ画面を食い入るように眺めていた。すると、ルトガルニコフ中尉が、魔法少女に変装すれば街中で多少暴れても騒ぎにならないと言い出し、ハルカ少尉に魔法少女の変装を命令する。そしてハルカ少尉とルトガルニコフ中尉は、魔法少女の変装をするための情報を集めるべく、アニメ「マジカルエミル」のDVD全巻を徹夜で視聴する。(mission8)
ルトガルニコフ中尉達はゲームセンターでのガンシューティングゲームを見て、兵士育成の練習だと勘違いする。そんな彼女らがゲームに興味を持っている事を知った宗平は、みんなでゲームセンターに行く事を提案する。ルトガルニコフ中尉達は早速ガンシューティングゲームを始めるが、本物の戦場を知っているが故の知識が邪魔をしてしまい、うまくプレイできない。(mission9)
サンタクロースの存在を知ったルトガルニコフ中尉達は、空飛ぶソリをほしがり、それを奪うべくサンタクロースを生け捕りにするための訓練を始める。宗平はサンタクロースは実在しないものだと、ルトガルニコフ中尉に伝えるが、彼女はそれを情報操作だと言って聞かない。そして、サンタクロースの訪れを待っていたが、トラップにゆかりがかかってしまう。(mission10)
ルトガルニコフ中尉とハルカ少尉が炬燵に入ったまま出て来ない。さらにルトガルニコフ中尉は炬燵を新兵器「コタⅡ」に改造してしまい、重機関銃とロケット弾を装備した危険極まりない兵器に変わってしまう。そんな中、「コタⅡ」をシャチーロフ軍曹に奪われてしまい、彼女は「コタⅡ」を使って宗平に襲いかかる。(mission11)
「コタⅡ」を破壊する際の衝撃で宗平の家が半壊してしまい、住めなくなってしまう。ルトガルニコフ中尉とハルカ少尉はそこで野営する準備を始めるが、宗平はショックが大きく寝込んでしまう。そんな宗平を励まそうと、二人は彼のためにゲームを作るが、それらはすべて危険極まりない代物だった。(mission12)
半壊した宗平の自宅を建て直すために、クラコウジア公国から軍人達が派兵された。そんな中、宗平の自宅の建て直しが終わるまでのあいだ、宗平達はゆかりの自宅に住まわせてもらう事にする。(mission13)
ハルカ少尉は心霊番組を見て怖がっていたが、それを周囲には隠していた。そんな中、ハルカ少尉はトイレに行きたくなるが、幽霊が怖いからとトイレに行くのを我慢する。しかし、とうとう我慢の限界になり、ハルカ少尉はトイレに向かう。一方、ゆかりはハルカ少尉が怖がっているのを面白がり、彼女を怖がらすためのある細工を始める。(特別描きおろし)
第2巻
しばらくのあいだ、矢野宗平達は水野ゆかりの家に住まわせてもらう事になった。しかし、ゆかりの家にはシャチーロフ軍曹が居候をしており、ルトガルニコフ中尉達とのあいだに一触即発の空気が流れてしまう。ゆかりによって自宅での戦いは禁止されているものの、ちょっとした事でお互いに銃を向け合ってしまうのだった。(mission14)
ゆかりの提案によりルトガルニコフ中尉達とシャチーロフ軍曹の、どっちが先に学校にいる宗平を迎えに行けるかで勝負をする事になった。ルトガルニコフ中尉は戦車を使い、先に宗平の学校にたどり着く。しかし、あとからやって来たシャチーロフ軍曹が、戦車の主砲を宗平に向けて発射してしまう。(mission15)
ルトガルニコフ中尉はパソコンを使っての新たな部下の勧誘に興味を示し、ルトガルニコフ隊のホームページの作成を始める。しかしホームページでの勧誘がうまくいかず、一方のシャチーロフ軍曹によるホームページ勧誘はうまくいきそうな気配を見せる。すると、ルトガルニコフ中尉はシャチーロフ軍曹の邪魔をするために、彼女の勧誘に応じた応募者に対して爆撃を画策する。(mission16)
ルトガルニコフ中尉達は、活動資金調達のためにコンビニでアルバイトをする事になった。要領よくアルバイトをこなすハルカ少尉に対して、ルトガルニコフ中尉は問題ばかりを起こして店長に叱られてしまう。今度失敗したら首だと言い渡されたルトガルニコフ中尉だったが、偶然にもシャチーロフ軍曹がコンビニにやって来たために、彼女と戦いを始めてしまう。さらにそこにコンビニ強盗までがやって来て、コンビニは大変な騒ぎになってしまう。(mission17)
宗平達はゆかりの誘いで海にやって来た。そこでゆかりに空気を読んで海を楽しむよう言われたルトガルニコフ中尉達は、軍人という事を忘れて海を満喫する。しかし、スイカをショットガンで割ろうとするなど、常識はずれな行動を取ってしまう。そんな中、ルトガルニコフ中尉達はシャチーロフ軍曹とスイカ割りで勝負する事になる。(mission18)
ルトガルニコフ中尉達は上司の命令により、自分達の部隊章をデザインする事となった。早速ハルカ少尉がデザインを考えるが、絵がへたなせいでうまくいかない。そんなハルカのデザイン画を見て笑うルトガルニコフ中尉だったが、彼女はハルカ少尉以上に絵がへただった。そこで宗平やゆかり、おっさんなども加わって、デザインを考える事になる。(mission19)
風邪を引いてしまったルトガルニコフ中尉だったが、鍛えている自分が風邪を引くわけがないと、その事実を受け入れない。さらにハルカ少尉がルトガルニコフ中尉は風邪を引いたのではなく、敵による攻撃で殺人ウイルスに侵されているのではないかと言い出す。しかしルトガルニコフ中尉は、日本で堕落した生活を送っているうちに、免疫力が低下しただけだった。結局、ルトガルニコフ中尉は風邪を引いた事実を受け入れ、風邪薬を飲んで横になる。(mission20)
宗平は完全武装のルトガルニコフ中尉達によって警護される事を、目立つからと嫌がっていた。それからはハルカ少尉は、一見して魔女っ子アニメのコスプレにしか見えない軍服を着ながら警護する羽目になってしまう。するとシャチーロフ軍曹もまた、魔女っ子アニメのコスプレをして襲いかかって来る。(mission21)
ルトガルニコフ中尉は、寒くなった事で炬燵に入りたがっていた。しかし居候の身であるために、炬燵を出してほしいとゆかりに言えずにいた。そんな中、明日に控えたマラソン大会を嫌がっている宗平に対し、ルトガルニコフ中尉は、マラソン大会をなんとかする代わりに、ゆかりに炬燵を出すように頼んでほしいと、宗平に条件を提示する。(mission22)
お正月に道を歩いていた宗平達は、その途中で巫女に誘われて、神社にお参りに行く事になった。しかし、その巫女は変装したシャチーロフ軍曹で、宗平達は人気のない神社に誘い込まれてしまった。さらにシャチーロフ軍曹は偽装のための神社を建てる事で莫大な予算を使ったらしく、決死の思いで宗平に襲いかかって来る。(mission23)
ルトガルニコフ中尉達は、いつも何を考えているかわからないシャチーロフ軍曹を観察する事にした。そんな中、シャチーロフ軍曹は雨の中を一人で出かけ、段ボール箱に入っている猫に傘を差し出す。ルトガルニコフ中尉達はその行いをシャチーロフ軍曹による優しさだと考えるが、実は段ボール箱をほしいがために、雨で濡れないようにしているだけだった。それを知ったルトガルニコフ中尉達は、ますますシャチーロフ軍曹の事が理解できなくなってしまう。(mission24)
ひな祭りになり、ルトガルニコフ中尉達は飾っていたひな人形を、軍隊用に改造するなどして盛り上がっていた。しかし、ひな祭りに疎外感を覚えていたおっさんと宗平が、改造したひな人形を盗んでしまう。そして、工場に逃げ込む二人だったが、すぐさまルトガルニコフ中尉達に捕まってしまい、二人は手痛い罰を受ける事になる。(mission25)
ルトガルニコフ中尉達はいつ宗平の家の建て直しが終わるのかと、建て直しを担当しているおっさんに詰め寄った。実は宗平の家の建て直しはすでに終了していたが、ゆかりの家にいる理由を作るために、おっさんがそれを黙っていたのだ。そこで宗平達はさっそく宗平の家に向かうが、新しい宗平の家はルトガルニコフ中尉の命令によって、トラップが仕掛けられているなど、各種改造が施されていた。(mission26)
服を一着しか持っていないルトガルニコフ中尉とハルカ少尉は、新しい服を買いに近所のデパートに向かう。そんな中、二人は服そっちのけで、ランドセルに興味を示してしまう。ランドセルの起源は、旧日本帝国軍の将校が使っていたバックパックだったという説を聞いた二人は、ますますランドセルをほしがり、結局そのランドセルを買う事になる。(描きおろし)
第3巻
矢野宗平達は、おっさんによる危険極まりないトラップが仕掛けられた宗平の自宅に足を踏み入れる。そしてトラップを誤って発動させてしまった事により、宗平はアリア・グラスマン大佐と二人きりになってしまう。(mission27)
シャチーロフ軍曹は、アリアがルトガルニコフ中尉達に加わった事を知り、それに対抗するために本国から部下のグルー伍長を呼ぶ。シャチーロフ軍曹は水野ゆかりに内緒で、グルー伍長を押し入れの中に住まわせるが、それがゆかりにバレてしまう。ゆかりは犬や猫ならともかくグルー伍長の面倒は見切れないと、彼が住むのを許可しない。すると、グルー伍長はシャチーロフ軍曹の犬として飼われると言い出し、グルー伍長はゆかりの家にある犬小屋にて生活を始めた。(mission28)
ルトガルニコフ中尉が夏の暑さに参っている一方で、アリアは平気な表情を浮かべていた。ルトガルニコフ中尉が暑くないのかと尋ねても、アリアは暑くないと返す。するとルトガルニコフ中尉はアリアに暑いと言わせたいがために、彼女の近くで火炎放射器を放ち、部屋の温度を上げるようとする。(mission29)
アリアは宗平に惚れた事により、恋煩いをしていた。しかし、初心(うぶ)なアリアは恋しているという自覚を持てず、どうして苦しいのかが理解できないでいた。そんな中、アリアの様子を見て宗平に恋していると気づいたゆかりは、アリアと宗平のデートを計画し始める。(mission30)
ルトガルニコフ中尉は、豪華賞品欲しさにみんなを巻き込んで、町内会が主催する大運動会への出場を決めた。一方、シャチーロフ軍曹達もルトガルニコフ中尉達に対抗して、大運動会への出場を決める。そして、お互いのチームが争った結果、大運動会は戦場のように荒廃するのだった。(mission31)
アリアは宗平にデートの約束を反故にされ、そのショックで部屋に引きこもってしまう。するとルトガルニコフ中尉達は、スモークグレネードを使用してアリアを部屋からいぶり出そうと試みる。しかし、それに怒ったアリアは得意のナイフ術を用いて、ルトガルニコフ中尉達に襲いかかる。そして、その矛先が宗平へと向いてしまう。(mission32)
ルトガルニコフ中尉は、雑誌「月刊紛争の友」の読者プレゼントに応募して、バイクをもらう事になった。ルトガルニコフ中尉は早速届いたバイクに跨ろうとするが、足がペダルに届かない。そこでルトガルニコフ中尉はアリア大佐にバイクを運転させ、自分はサイドカーに乗り込む。そして、二人はシャチーロフ軍曹に届けられたという補給物資を、バイクで奪いに向かう。(mission33)
シャチーロフ軍曹がいつも身につけているスカートが破れてしまう。一着しかスカートを持たない彼女は、代わりのスカートを買いに近所のデパートに向かう。そこでシャチーロフ軍曹の服を選ぶ事になったグルー伍長は、彼女の服を着せ替えるのに夢中になり、つい色々な服を試したがる。(mission34)
スキー場に遊びに来た宗平達は、シャチーロフ軍曹達と雪合戦をする事になった。そんな中、劣勢になった宗平達は近くの茂みの中に逃げ込み、シャチーロフ軍曹が追いかける。しかし追いかける事に夢中になりすぎ、雪山の中で遭難してしまう。吹雪の中、一同は洞穴の中に逃げ込むが、洞穴の奥で冬眠していた熊を起こしてしまい、大混乱となる。(mission35、mission36)
夜中、ルトガルニコフ中尉は腹が減り過ぎて起きてしまう。そこで冷蔵庫の中を漁るが、碌(ろく)なものが残っていなかった。空腹を我慢できなかった彼女は、コンビニに買い物に出かける事にする。(mission37)
突然、ルトガルニコフ中尉が毎月10日を「銃の日」にしようと言い出す。それにみんなも付き合わされる事となり、ケーキを囲みながら順番に好きな銃を発表する事になった。そこでルトガルニコフ中尉は、銃器を持っていない宗平に対物ライフルをプレゼントして、試し撃ちを勧める。(mission38)
ゆかりが花見をしようとみんなに提案して、ルトガルニコフ中尉にその場所取りを命ずる。そこで彼女は戦車で花見会場に向かい、強引な方法で花見の場所取りを行う。すると、シャチーロフ軍曹も花見の場所取りをしており、二人は熾烈な場所取り合戦を始めてしまう。(mission39)
第4巻
ハルカ少尉はアニメ「マジカルエミル」に嵌まっており、そのコスプレコンテストに出場を決める。しかし、ハルカ少尉は会場の舞台であがってしまい、当初言うつもりだった台詞とは違う台詞を口走ってしまう。(mission40)
ルトガルニコフ中尉はハルカ少尉をコスプレコンテストで優勝させるため、コスプレに詳しい矢野宗平を呼び出した。するとコンテストの会場にシャチーロフ軍曹が現れ、コンテストの司会を務めていた「マジカルエミル」の声優をさらい、宗平との身柄の交換を要求し始める。すると、ハルカ少尉は声優の安全を守るために、彼女を助け出そうとする。(mission41)
宗平の自宅に金髪の女性、ツェツェーリエ・ツェティーベルグ・ファン・バルトが、ルトガルニコフ中尉を訪ねてやって来る。彼女はグラニア共和国からの亡命者で、ルトガルニコフ中尉がその身柄を一時保護する事になった。そして、ツェツェーリエは宗平の家でしばらく居候をする事になる。(mission42)
ルトガルニコフ中尉は隊の士気を上げるという名目で、みんなを誘ってプールに遊びにやって来た。そこでハルカ少尉が流れるプールに入っている最中、水着が流されてしまう。さらに休憩時間になり、プールから上がるように指示されてしまう。ハルカ少尉がプールから上がるのを躊躇(ためら)っていると、その日たまたま監視員のアルバイトをしていたシャチーロフ軍曹により、警告として狙撃される。それによりハルカ少尉は衆人環視のもと、裸でプールから上がる羽目になってしまう。(mission43)
宗平がテレビを見ていると突然、ルトガルニコフ中尉がテレビに映る。ルトガルニコフ中尉は軍から支給された通信車両を用いて公共電波をジャックして、隊員を増やすための宣伝番組を流し始めた。それに怒った宗平はすぐさま放送を中止するようにと訴え、ルトガルニコフ中尉は泣く泣く放送を止める事になった。(mission44)
水野ゆかりは誤ってそうめんをシャチーロフ軍曹の頭にぶちまけてしまう。すると、それを見たグルー伍長が怒り、シャチーロフ軍曹のかつての伝説を語り始める。(mission45)
アリア・グラスマン大佐に軍からの命令書が届き、彼女は戦争の前線に派遣される事となった。アリアは宗平と離れる事を寂しがり、ショックで泣き出してしまう。しかし、アリアは軍からの命令には背けないと、宗平に手紙を残して彼の前から姿を消す。だが後日、アリアは命令が取り消される事になったと、ひょっこり帰って来るのだった。(mission46)
ゆかりが友達から赤ん坊を預かり、出かけているあいだの世話をルトガルニコフ中尉達に頼んだ。そんな中、赤ん坊が外に出てしまう。赤ん坊を見かけたシャチーロフ軍曹が抱きかかえると、ルトガルニコフ中尉達は赤ん坊がさらわれたと勘違いする。(mission47)
ある日、宗平が同じ学校の女子生徒から告白を受け、デートする事になった。すると、ルトガルニコフ中尉達がそれはハニートラップだと考え、デートについて行くと言い出す。さらにルトガルニコフ中尉達は女子生徒を脅し始め、後日、その女性生徒は転校してしまう。ショックを受ける宗平だったが、のちにその女子生徒が、本当に宗平に送られて来た刺客だった事が判明する。(mission48)
ルトガルニコフ中尉がオンラインゲームに熱中していた。しかも、加入したギルドが厳しくて、ギルド規約により簡単には抜け出せないと言い出す。そこで宗平やハルカ少尉もオンラインゲームにログインして、ルトガルニコフ中尉と共にギルドの乗っ取りを画策する。(mission49)
おっさんは雑誌「月刊紛争の友」にピンナップを掲載するため、ルトガルニコフ中尉の普段の様子をカメラで撮り始める。しかし、ルトガルニコフ中尉は普段のだらけている姿を本国に知られるわけにはいかないため、おっさんを脅してフィルムを奪おうとする。しかし、これに協力すれば予算増加が望めると聞いたルトガルニコフ中尉は、はりきっておっさんの撮影に協力し始める。(mission50)
ルトガルニコフ中尉は、戦車の中にある予備の弾薬を取りに行く。しかし、彼女が普段の整備を怠けていたせいで、戦車は傷んでしまっていた。そこで戦車の清掃をする事になったルトガルニコフ中尉達だが、その途中で入り口が開かなくなり、戦車の中に閉じ込められてしまう。(mission51)
グルー伍長が射撃訓練の的として、シャチーロフ軍曹が取っておいた段ボール箱を勝手に使ってしまう。それにより破れてしまった段ボール箱をシャチーロフ軍曹は土に埋めて弔うが、その姿を見たグルー伍長はシャチーロフ軍曹が、戦死した軍人を弔っているものだと勘違いして、彼女に仲間思いの一面があるのだと誤解する。(mission52)
ルトガルニコフ中尉は夕食の買い物をした際に、商店街で使える福引券を手に入れた。そして、福引の3等がししゃもセットだと知ると、ルトガルニコフ中尉ははりきって福引を回す。すると、見事1等の温泉旅行を当てたルトガルニコフ中尉だったが、ししゃもセットを当てられなかった事を悔しがるのだった。(mission53)
ルトガルニコフ中尉達は突然バンドを結成して、演奏を始めた。それを傍から見ていた宗平は、ルトガルニコフ中尉の手元からヒモが伸びているのを発見。そのヒモは戦車につながっており、演奏が終わったあと、ルトガルニコフ中尉が戦車の主砲を発射しようとしている事に宗平は気づく。(描きおろし)
第5巻
ルトガルニコフ中尉が福引で当てた温泉旅行の宿泊券を使って、みんなで温泉旅行へとやって来た。しかし、宿泊先の旅館はボロボロで気味が悪く、さらには出て来る料理もカエルやヘビなどのゲテモノばかりだった。(mission54)
ルトガルニコフ中尉に女性の訪問者がやって来た。彼女はクラコウジア公国の国防局で働いている局員を名乗り、現在特務中だと明かす。そんな中、矢野宗平の自宅をクラコウジア公国の軍人達が襲撃。ルトガルニコフ中尉達と国防局の女性は、なんとかその場を脱出する。女性はなんと国防局副局長の不正を暴く資料を所持しており、ルトガルニコフ中尉達はその内争に巻き込まれてしまうのだった。(mission55、mission56)
ルトガルニコフ中尉は、ゲームセンターのUFOキャッチャーで見かけた景品の「軍人名言Tシャツ」がほしくてたまらない。「軍人名言Tシャツ」を入手するため奮闘するルトガルニコフ中尉だったが、うまくいかずに小遣いだけが消費されていく。そこへやって来た宗平は、彼女のためにUFOキャッチャーに挑戦する。(mission57)
宗平の誕生日を来週に控え、水野ゆかりの提案により宗平のサプライズパーティーが開かれる事となった。するとルトガルニコフ中尉が、宗平のほしがっている物を密かに調べるために、無人の偵察機を用いる。さらに誕生日当日には飾りつけた戦車で宗平の学校まで迎えに行き、彼を戦車の砲塔に括りつけつつ、パレードまで始めてしまう。(mission58)
ルトガルニコフ中尉は、宗平からもらった戦艦のプラモデルを作成し始める。プラモデルの中でも戦艦は特に面倒なジャンルであったため、彼女は作成にかなりの時間を要する事になった。そのお陰でプラモデルの戦艦に愛着を抱いたルトガルニコフ中尉は、浸水式を開始。しかし特殊な兵装を施したせいで、戦艦のプラモデルは暴走し、危険な代物となってしまう。(mission59)
宗平のもとに突然、グラニア共和国からの刺客、ヴェルガストーチェとエイリッヒが現れる。そして、宗平に決闘を申し込んだヴェルガストーチェ達は、ライフル銃を持った宗平をレシプロ機を用いて追い掛け回し始めた。そんな中、宗平はルトガルニコフ中尉から預かっていた信号弾を使ってスキを作り、そのあいだにヴェルガストーチェ達から逃げ出すのだった。(mission60)
宗平からヴェルガストーチェ達の話を聞いたルトガルニコフ中尉は、久しぶりの戦闘を前にワクワクし始めた。しかし、ルトガルニコフ中尉が、対空兵器のスティンガーをネットオークションで売り飛ばしたせいで、レシプロ機に対抗する手段がない。そこでルトガルニコフ中尉は、雑誌「月刊紛争の友」の懸賞プレゼントに応募して、戦闘機を入手した。そして、ルトガルニコフ中尉達は戦闘機を使って作戦を展開、ヴェルガストーチェ達を捕虜にする事に成功する。(mission61)
ルトガルニコフ中尉は捕らえたヴェルガストーチェ達を歓迎し始めるが、一方のヴェルガストーチェ達は捕虜として酷い拷問を受ける事を怖がるあまり、ルトガルニコフ中尉による歓迎をワナだと思い込む。そんな中、ヴェルガストーチェ達は功を焦って国を飛び出した事で国から処分を受けており、捕虜にはならない事が判明する。それを知ったルトガルニコフ中尉はヴェルガストーチェ達を解放するが、ヴェルガストーチェ達は宗平のもとにしばらく居候させてもらうと言い出す。(mission62)
ハルカ少尉とおっさんは、アニメ「マジカルエミル」のカードゲームを遊んでいた。ルトガルニコフ中尉もカードゲームに加わりたがるが、ルールがわからないためにハルカ少尉から厄介者扱いされてしまう。すると、ルトガルニコフ中尉は自分でカードゲームを作り、それを使ってハルカ少尉に対戦を挑む。(mission63)
バレンタインデーを控え、アリア・グラスマン大佐は、宗平にあげるためのチョコレートを手作りし始めた。そんな中、ルトガルニコフ中尉は、宗平の部屋に置いてあった成人向けゲームから知識を得て、アリアに誤った知識を教えてしまう。それによりアリアは全身にチョコレートを塗りたくり、自分もろとも宗平にチョコレートとしてプレゼントしてしまう。(mission64)
ルトガルニコフ中尉は、ヴェルガストーチェとエイリッヒを強引に自分の隊に引き込もうと画策する。それを断ろうとする二人だったが、ルトガルニコフ中尉はさらに強引な手段を使い始めた。その次の日、エイリッヒは洗脳工作を受けた事により、虚ろな表情でルトガルニコフ中尉の命令に従っていた。すると、ヴェルガストーチェはエイリッヒを取り返すために、ルトガルニコフ中尉に決闘を申し込む。(mission65)
ルトガルニコフ中尉とヴェルガストーチェはエイリッヒを賭けて、決闘をする事になった。すると、ゆかりが見物客を呼び、決闘は衆人環視のもとで行われる事になってしまう。そんな中、近所迷惑になるからと決闘を止めようとした宗平が、戦闘に巻き込まれてしまい、大ケガを負ってしまう。(mission66)
宗平を大ケガさせた事が本国にバレた事により、ルトガルニコフ隊は解散との命令を受けてしまう。ルトガルニコフ中尉が便利な日本を離れたくないと駄々をこねる中、矢野宗一が宗平のもとを訪れた。そして、宗一は命令に違反しようとしているルトガルニコフ中尉に銃を向け始める。すると宗平がルトガルニコフ中尉をかばい、宗一に銃を降ろすようにと頼んだ。(mission67)
宗平を守る任務に貢献したとして、クラコウジア公国からゆかりに勲章が届けられた。すると、ゆかりは派手過ぎるからという理由で、勲章をシャチーロフ軍曹にあげてしまう。(描きおろし)
登場人物・キャラクター
矢野 宗平 (やの そうへい)
高校2年生の男子で、学校では情報処理部に所属している。ゲームばかりの人生を送っていた、ごく普通のさえないオタク少年。しかし、父親の矢野宗一がクラコウジア公国の英雄となった影響で、その敵国であるグラニア共和国の兵士から狙われる身となってしまう。そのため宗平の護衛としてルトガルニコフ中尉とハルカ少尉が派遣されたが、ハルカ少尉による暴力や彼女が仕掛けた地雷による被害をこうむったり、ルトガルニコフ中尉から銃弾を浴びせられるなどの危険に日常的にさらされており、グラニア共和国の兵士よりも、護衛役であるはずの2人から受ける被害の方が多い。
ルトガルニコフ中尉 (るとがるにこふちゅうい)
クラコウジア公国の特殊部隊に所属する女性軍人。階級は中尉。矢野宗一の命令により、矢野宗平の護衛任務に就くため日本にやって来た。一見すると子供のようだが、あらゆる武器に精通し、ショットガンや機関銃など多彩な武器を用いて、時には1人で戦線を維持するほどの猛者。銃オタクで掘り出し物の武器や戦車などを見つけた際は買わずにはいられない。 ただ、購入時には軍の予算を使うため、無駄遣いしては部下のハルカ少尉に叱られている。娯楽にあふれた日本で暮らすうちにすっかりだらけ切った生活を送るようになってしまったものの、生粋の軍人であり、ひとたび危険が迫れば嬉しそうに銃を取り出す。特技はゲリラ拠点の強襲で、中でも機動力を活かして一気に殲滅するような作戦を得意としている。 ししゃもが好物。
ハルカ少尉 (はるかしょうい)
クラコウジア公国の特殊部隊に所属する女性軍人。階級は少尉。矢野宗一の命令により、矢野宗平の護衛任務に就くため日本にやって来た。一見すると子供のようで、愛用しているパンツも動物柄。爆発物の使用と遠距離からの狙撃を得意としており、レシプロ機をライフルで撃ち落とすという離れ業もやってのける。ルトガルニコフ中尉の部下ではあるが、なにかと抜けている彼女を説教するなど、世話役としての役割を果たすことが多い。 性格はツンデレ気味で、素直になれない一面がある。キャリアを重要するため、それを餌にされるとおかしな作戦や命令にもつい従ってしまう。魔法少女アニメ「マジカルエミル」の大ファンで、作戦名目であるとはいえ魔法少女のコスプレをしたことがある。 掘り出し物の爆発物には目がなく、勝手に中古の小型核爆弾を購入したことがある。心霊現象が苦手で夏の幽霊特番を見てしまった際は泣きながらトイレに逃げ込んだ。
アリア・グラスマン大佐 (ありあぐらすまんたいさ)
クラコウジア公国の女性軍人。階級は大佐。ルトガルニコフ中尉の訓練兵時代、その教官を務めていた。髪型はツインテールで左目に傷があり、グラマラスな体型をしている。父親や祖父の代から続く職業軍人であり、ナイフを使った接近戦の達人で、今までに数々の武勲をあげているエリート。しかし、その性格は子供っぽく泣き虫なドジッ娘であり、日本で再会したルトガルニコフ中尉に「褒美のハグ」をするなど、部下を甘やかして育てるタイプ。 羞恥心に欠けているところがあり、裸を見られても恥じらうことはない。矢野宗平に明確な好意を持っており、軍の命令で日本を離れることになった際は彼を想って涙した。
おっさん
クラコウジア公国の男性軍人で、「月刊紛争の友」通販配達部所属。階級は一等兵。全身に傷痕を持つ威厳に溢れた外見ながらヘタレで戦場への介入はせず、全身に刻まれた傷も、そのほとんどがルトガルニコフ中尉による誤射や彼女との訓練で負ったものである。スケベな性格でマゾヒストの気がある。水野ゆかりに好意を抱いているが、本人には避けられてしまっている。
シャチーロフ軍曹 (しゃちーろふぐんそう)
グラニア共和国の女性軍人で、階級は軍曹。縦ロールツインの髪型をした少女で見た目はまるで子供だが、2つのマイクロガンを操る鬼軍曹として近隣諸国からも恐れられている存在。グルー伍長によると敵の前線基地を叩くために街1つを半壊させたことがあるとのことで、グラニア共和国では伝説的存在として知られている。しかし、宅配便で自分を送ってもらうことを主な移動手段とするなど、極度の面倒くさがり。 段ボールに対しては並々ならぬ執着があり、スーパーなどに行っては集めている。水野ゆかりの家に居候しており、彼女には決して逆らえない。グロテスクなものが苦手。
グルー伍長 (ぐるーごちょう)
グラニア共和国の男性軍人で、階級は伍長。常に目元が髪で隠れており、その表情は読めない。戦況の変化に伴って、「宗平抹殺作戦」のため、新たに日本へとやって来た。シャチーロフ軍曹を心から尊敬しており、命を賭してでも彼女についていくことを誓っている。相当なマゾヒストにしてロリコンで、自らを「犬」と自称し、シャチーロフ軍曹を「ご主人様」と呼んでいる。 水野ゆかりの家に居候しているが、人間ではなく「シャチーロフの犬」として飼われることで住むことを許可されている。そのため普段の寝室は庭に設置された犬小屋。
水野 ゆかり (みずの ゆかり)
矢野宗平の家の隣に住む女性で、年齢は26歳。ロングヘアで豊かな胸をしている。シャチーロフ軍曹とグルー伍長を居候させている。戦闘の余波により宗平の家が半壊した際は一時期の間、宗平とルトガルニコフ中尉、ハルカ少尉、おっさんを家に泊め、呉越同舟状態になったこともある。おっさんに好意を持たれているが、彼の寝床だけ物置を指定するなど、水野ゆかり本人はそれを好ましく思っていない。 クラコウジア公国陣営、グラニア共和国陣営の双方と関係を持っているため戦闘に巻き込まれることがあるが、おっとりとしたマイペースな性格で、本人は至って平然としている。ただし、ゆかりの自宅での戦闘行為は固く禁止しており、これを破った者には厳しい罰を与える。
ツェツェーリエ・ツェティーベルグ・ファン・バルト (つぇつぇーりえつぇてぃーべるぐふぁんばると)
グラニア共和国皇族の一門であるバルト家の子女。グラニア共和国からクラコウジア公国へと亡命するため、一時的に日本で身柄を預かることとなった。金髪碧眼の美少女だが、その性格はサディスティックでプライドが高く、わがまま。没落したバルト家の復興という目的を持っている。
ヴェルガストーチェ
グラニア共和国の女性軍人で、階級は中佐。ツインテールの髪型で、右目に眼帯をつけている。騎士道精神を重んじ、決闘の際は長ったらしい口上を口にする。武勲をあげて「本物の騎士」になることを目的に、単独行動で矢野宗平の命を狙いに現われた。部下であるエイリッヒに身体を求められた際にはまんざらでもない様子を見せるなど、堅物然とした外見とは裏腹に意外と押しに弱い。 宗平暗殺に失敗した結果、ルトガルニコフ中尉たちの捕虜となってしまう。レシプロ戦闘機を所有している。
エイリッヒ
グラニア共和国の女性軍人で、ヴェルガストーチェの部下。ショートカットの髪型をしている。謝るのが口癖になっており、なにかにつけて「すいません」と謝る。ヴェルガストーチェには上司と部下の枠を超えた愛情を抱いており、彼女に「戦友以上の存在」と言われた際は頬を染めて喜んでいた。矢野宗平の暗殺に失敗し、捕虜としてルトガルニコフ中尉たちに捕らえられてしまう。
矢野 宗一 (やの そういち)
矢野宗平の父親。頭頂部が禿げているさえない見た目のセールスマンだったが、書類のミスでクラコウジア公国の軍隊に入ってしまった。しかたなく傭兵となったが、TVゲーム『ファミコンウォーズ』などの知識を活かして活躍。グラニア共和国との戦況を有利に導き、英雄となってしまった。英雄となったことで息子の宗平にまで被害が及ぶこととなり、特殊部隊であるルトガルニコフ中尉とハルカ少尉を護衛として送った。 自身の頭頂部の状態を気にしており、無線通信を通して宗平に「発毛大百科」なる番組の録画をお願いしている。
その他キーワード
月刊紛争の友 (げっかんふんそうのとも)
クラコウジア公国が発行している軍事情報誌。巻末ページでは毎号世界中の中古武器が売買されている。中には小型の核兵器なども取り扱っており、その発送ルートに独自の通販部を使っているためか日本にさえ届けることが可能。他にもグラニア共和国の捕虜リストなどが載っている模様。アリア・グラスマン大佐の抱きまくらを読者プレゼントに付けた際はクラコウジア公国内で内紛へと発展した。