概要・あらすじ
神の力を持つ朱雀院一族の末裔・朱雀院晴香。彼女はまだ中学生だが、陰陽師として、妖怪を封印している。晴香の式神・コウキは家を守り、ゼンキは晴香のそばで主人を守っている。しかし、晴香の式神は主人を守りたいという気持ちは強いが、小さくて弱かった。14歳の誕生日を迎えた晴香は、教室で天狗・百地に襲われる。陰陽師は14歳で最も神力が強くなり、その神力を妖怪が食うと己の力を極限まで引き上げることができる。そのため、百地は14歳になった晴香の神力を狙って襲い掛かってきたのだ。クラスメートにケガをさせてはいけないと、晴香は天狗をまいて家に帰るがすぐに追いつかれてしまう。晴香はあっさり百地に捕まってしまい、あまりの手ごたえのなさに驚く百地。そんな中、今度は土蜘蛛が「その神力を我らの九尾様に捧げろ」とつぶやきながら、晴香に襲い掛かってきた。「こんな下等妖怪に俺の獲物を奪われては困る」と、百地は晴香を抱きかかえて助けるのだが、百地の腕の中で晴香が暴れ、その拍子に土蜘蛛の糸に捕まってしまう。ゼンキとコウキも晴香を助けようとするが、二人は土蜘蛛に切られてしまう。その時、晴香のブレスレットが反応し、光とともに晴香は神力で縛られた蜘蛛の糸をほどき、呪文を唱えて土蜘蛛を封印した。晴香の力を目の当たりにした百地は、晴香の神力がますます欲しくなった。しかし晴香はまだ未熟なので、彼女の神力が育つまで、百地はほかの妖怪から晴香を守ることにした。九尾の手下はあの手この手で晴香を狙い、ついには晴香の友達も利用し始めた。晴香は自分の大切な人に危害が及ばないように、九尾を倒して封印することを決意。自分の力を差し出すので、一緒に九尾を倒してほしいと百地に頼むのだった。
登場人物・キャラクター
朱雀院 晴香 (すざくいん はるか)
朱雀院一族の末裔の陰陽師。中学生の女の子で、14歳になったばかり。腰までの長さのストレートヘアで、髪の一部をお団子にして高い位置でまとめている。正義感が強く、困った人を放っておけないお人よし。友達思いで、自分のせいで周りに被害が及ぶことを恐れている。
百地 (ももち)
大妖怪・天狗で、妖怪の中でも力の強い存在。長い髪を高い位置で一つにしばっている。耳はとがり、牙を持ち、背中に黒く大きな羽があり、一本歯下駄を履いている。目は切れ長で整った顔立ちをしており、やや高圧的な話し方をする。朱雀院晴香のお札は効かない。
ゼンキ
朱雀院晴香の式神。袴を着ていて、角が一本あり、耳がとがっている。長い髪を高い位置で一つにしばっていて、前髪がある。いつも晴香のそばについており、体は晴香の手に乗るサイズと小さくてあまり強くないが、晴香を守りたいという気持ちは強い。よくしゃべる式神で物知り。
コウキ
朱雀院晴香の式神。角が二本あり、耳がとがっている。おかっぱで女性の着物を来ている。晴香の家を守り、掃除洗濯などの家事をテキパキとこなす。体は晴香の手に乗るサイズで、か弱そうな見た目だが、家に近づく妖怪をキックやパンチで追い払う。
九尾 (きゅうび)
九尾の狐。かつて国を一つ滅ぼした大妖怪。朱雀院晴香の神力を狙い、手下の妖怪を差し向ける。自分のことを「あちき」と言う。花魁のような艶やかな着物を着ており、美しい女性の姿をしている。おでこに三本のラインがある。