れいぞうこのつけのすけ!

れいぞうこのつけのすけ!

つけのすけをはじめとする野菜や果物、お菓子、調味料などが擬人化した妖精たちが、それぞれの目的を果たすためにさまざまな場所で活動する。おかずスターを目指すつけのすけたちの活躍を面白おかしく描いたギャグ漫画。日常生活や、料理のあるあるネタのほか、おとぎ話やほかの漫画のパロディ要素が豊富な点が特徴。「最強ジャンプ」2018年11月号から連載の作品。

正式名称
れいぞうこのつけのすけ!
ふりがな
れいぞうこのつけのすけ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第一巻

佐藤さん家では、最強の食品を決めるための催しとして、冷下一武道会が開催されていた。試合会場となっている冷蔵庫の中では、絹ごし豆腐玉子じねんじょなどの選手が、優勝賞品である「奇跡の保存場所」を狙って試合に臨んでいた。つけのすけも選手として参加を決めており、みなぎるやる気を胸に試合へと臨む。だが運悪く、第一試合では強豪の一人であるカツオブシと対戦することになってしまう。圧倒的な巨軀でせまりくるカツオブシを前に、つけのすけは師匠であるすみじーさんとの特訓を思い出すが、やったことといえばひたすら消臭し続けたことだけで、戦いに役立てられそうなことを何一つ思いつかない。しかし、カツオブシの強烈なパンチが繰り出された瞬間、すみじーさんが得意としている分裂技を使うことで相手の自爆を誘い、つけのすけはみごとに勝利をおさめる。つけのすけは、そのあとも分裂技を役立てることで順調に試合に勝ち進み、ついに準決勝を迎える。準決勝では、カツオブシを上回る実力を持つチキンマッスルが、凄まじい迫力で待ち構えていた。つけのすけの身を案じるラッキョ太ハクジローは、彼に棄権を促すが、つけのすけは「おかずスター」になるために避けられない戦いであると奮起し、独自に編み出した必殺技、お漬物秘技スライス分身を使ってチキンマッスルに対抗する。しかしその瞬間、つけのすけは冷蔵庫に吹いてきた冷風にあおられ、場外落ちしてしまう。こうして、つけのすけはベスト4という結果に終わる。(2話②。ほか、6エピソード収録)

登場人物・キャラクター

つけのすけ

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、キュウリのつけものを擬人化した妖精の少年。輪切りのキュウリに手足が生えたような容姿で、食べられても自動的に復活する能力を持つ。目立つことが大好きで、食卓の主役である「おかずスター」と呼ばれる座を狙っている。個性豊かな仲間たちの突拍子のない行動にツッコミを入れ続けるなど、食品の妖精たちの中では良識的な性格をしている。佐藤さん家の家族たちに食べてもらうことを楽しみにしているが、好んで食べてくれるのはおばあちゃんだけといまいち人気が得られず、お年寄りに食べられると決まって嫌そうな顔をする。つけものゆえに匂いがきつく、ケーキ乃ちゃんやお豆腐ちゃん、シイタケちゃんなどといった女の子の妖精からは嫌われている。その反面、つけものの仲間であるラッキョ太やハクジローとはなかよしで、よくいっしょに遊んでいる。つけケルとは同じキュウリのつけものの妖精同士だが、ウメコちゃんを巡って争うなど、ライバル心を抱いている。特技は体をスライスすることで、体を軽くしたり、顔面金太郎アメスライスやお漬物秘技スライス分身といった技などに応用できる。筋トレに励んだり、すみじーさんに師事して新しい技を編み出したりするなど、おかずスターを目指すために日々努力を重ねている。そのかいあって、冷下一武道会ではカツオブシなどといった強豪を下し、ベスト4まで勝ち進む。なお、本気を出した際には蛭子能収を模したオーラが背後に浮かび上がる。

ラッキョ太 (らっきょた)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、らっきょうを擬人化した妖精の少年。らっきょうに手足が生えたような容姿で、頰にはうずまき型の模様が刻まれている。つけのすけやハクジローとは、つけもの同士という関係から仲がよく、よくいっしょに遊んでいる。勝気な性格で、気さくではあるがプライドが高く、カレーライスに付け合わせてこそ輝くと自任しており、佐藤さん家の献立がカレーライスになるとがぜんはりきる傾向にある。逆に、ハヤシライスがメニューに並ぶと目に見えて落ち込み、一気にやる気がなくなってしまう。体が入れ子構造のような形になっており、体の表面を切り離すことで落ち込んだ気分を回復できるほか、銃で撃たれても無傷のまま活動できる。なお、冷下一武道会には参加しておらず、ハクジローと共につけのすけの応援に回っている。ケーキ乃ちゃんに好意を抱いており、のちに告白する。

ハクジロー

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、白菜のつけものを擬人化した妖精の少年。白菜に手足が生えたような容姿で、眼鏡を掛けている。つけのすけやラッキョ太とは、つけもの同士という関係から仲がよく、よくいっしょに遊んでいる。博識である一方、紹介できるエピソードが存在しないとすら言われているほど、地味で存在感が薄い。特徴にも乏しく、つけのすけと仲がいいというだけの理由で「つけのすけの親友」というあだ名を付けられている。一方で、地味であるという特徴を生かしてスリのギンナンに近づき、気づかれる前に捕えるという芸当を成し遂げるなど、他者に存在を悟られにくい。なお、冷下一武道会には参加しておらず、ラッキョ太と共につけのすけの応援に回っている。

マヨどん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、マヨネーズ容器を擬人化した妖精の男性。マヨネーズの容器に手足が生えたような容姿で、腰には白い帯が巻かれている。たくましい体格が特徴で、重いものを難なく運べる。そのため、つけのすけたちからは頼りになる兄貴分として慕われている。ただし、身体状態が内包されているマヨネーズの量に比例するため、使われ過ぎると途端に貧弱になってしまう。冷下一武道会にも参加しており、一時はミートボールを圧倒するが、途中で食卓に呼び出された挙句にマヨネーズを使われ、貧弱になったことで敗北する。

ウメコちゃん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、梅干しを擬人化した妖精の少女。梅干しのような頭部にリボンが飾られており、円錐型の下半身に手足が生えている。「ふり~ず」と呼ばれるアイドルグループに所属している。つけのすけやつけケルから好意を寄せられるほどの、かわいらしい容姿が特徴。その反面、アイドルライブの握手会などで、スマホを片手に塩対応をしたり、バレンタインデーになぜか動物のフンを捨てるようにつけのすけに対して頼んだりするなど、若干擦れた性格をしている。また、料理が壊滅的に下手で、実際に料理を振る舞った時には、当事者であるつけのすけを啞然とさせたほど。さらに意外と気が短く、ひとたび怒ると顔面が巨大化し、さらに顔にシワが寄るなど恐ろしい顔になり、周囲から恐れられるようになる。つけのすけとつけケルがウメコちゃんへ告白する権利を懸けて決闘をした時は、心配そうにしつつもまんざらでもなさそうな様子を見せる。

なっと夫 (なっとお)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、納豆を擬人化した妖精の男性。納豆の容器に手足が生えたような容姿をしている。敬語を使わなかったことを咎めたり、ぶつかって軽いケガを負わされたことを1年にわたって追及し続けるなど、とにかくネチネチしたしつこい性格の持ち主。そのため、ラッキョ太やハクジローからも苦手とされているなど、冷蔵庫の住人たちからは基本的に嫌われている。また、常日頃から悪口を言っているためか口が達者で、相手の反論を封じることもしばしばある。冷下一武道会にも参加しており、アボカドと対戦した際も得意の悪口を披露し、彼を散々なまでに翻弄する。

すみじーさん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、消臭剤を擬人化した妖精の男性。冷蔵庫の中では最も長く存在しているが、食品ではないため、みそなどからは長老と認められていない。穏やかな性格だがプライドが高く、すみじーさん自身も気づかないうちに上から目線で発言を行うことも少なくない。また、体を左右に分裂させて攻撃を防ぐ特性を持つなど、老いながらも身体能力は高い。つけのすけの格闘技における師匠を務めており、彼の肉体強化や、お漬物秘技スライス分身をはじめとする必殺技の修得に貢献する。しかし、つけのすけとの修行中においては、格闘技の伝授より消臭を優先しており、その結果、冷下一武道会におけるつけのすけの戦いに悪影響を及ぼしているなど、消臭剤ゆえに他者のにおいを過剰に気にする悪癖がある。

プリン

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、プリンを擬人化した妖精の少年。コンビニエンスストアなどで売られているプラスチックの容器に手足が生えたような容姿をしている。頭部には王冠を、下腹部に蝶ネクタイらしき飾りを備えている。佐藤さん家の家族のあいだでは人気が高く、すぐに食べてもらえることからほかの食品の妖精たちからうらやましく思われている。

ブルーベリージャム

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、ブルーベリージャムを擬人化した妖精の少年。瓶の容器に手足が生えたような容姿をしている。プリンとは対照的に、佐藤さん家の家族のあいだでは人気が低く、なかなか食べてもらえない挙句、最後には腐ってしまうこともあるなど、不遇な存在として知られている。ブルーベリージャム本人もそれを自覚しており、落ち込んだ様子を見せることが多い。

おばあちゃん

佐藤さん家の一員で、ゆうくんの祖母。つけものが大好物で、つけのすけは専らおばあちゃんによって、好んで食べられている。一方で、つけのすけはおばあちゃんに食べられることをあまり快く思っておらず、おばあちゃんに食べられる際には微妙な表情を浮かべることが多い。

ママ

佐藤さん家の一員。パパの妻で、ゆうくんの母親。佐藤さん家の食事の準備を一手に引き受けており、冷蔵庫内の食品の妖精たちは、ママが選ぶ素材などから献立を推測し、自分たちが食べてもらえる可能性を算出する傾向にある。そのため、ママが冷蔵庫を開ける瞬間は、多くの食品の妖精たちが一喜一憂することとなる。なお、食材の賞味期限が2日、あるいは3日程度過ぎていても問題なく使うなど、やや適当な一面も見られる。

生クリーム (なまくりーむ)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、生クリームを擬人化した妖精の青年。紙パックのような顔と、人間の体がくっついたような容姿をしている。食品として生まれてきた以上、食べてもらえることこそが幸せと考えている。そのため、賞味期限が切れても使われなくなったことに大きく絶望していたが、ほかの食品の妖精たちから、ママが賞味期限が切れた食材も問題なく使うことを聞かされ、希望を取り戻す前に呆然とする。

ケーキ乃ちゃん (けーきのちゃん)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、ケーキを擬人化した妖精の少女。イチゴのショートケーキの頭部を持ち、首から下はウメコちゃんと同様、円錐型の体に手足が生えたような容姿をしている。「ふり~ず」と呼ばれるアイドルグループに所属している。ウメコちゃんと異なり、アイドルライブの握手会などではファンに対して真摯に向き合うなど、明るくまじめな性格の持ち主。その一方で、つけのすけのことは、つけものゆえに強いにおいを放つことから、快く思っていない。

お豆腐ちゃん (おとうふちゃん)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、豆腐を擬人化した妖精の少女。直方体の豆腐の頭部にリボンが飾られており、首から下は人間に似たような容姿をしている。ケーキ乃ちゃんやシイタケちゃんと仲がいいが、つけのすけのことは、つけものゆえに強いにおいを放つことから、快く思っていない。

シイタケちゃん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、シイタケを擬人化した妖精の少女。シイタケの柄のような顔で、首から下は人間に似たような容姿をしている。ケーキ乃ちゃんやお豆腐ちゃんと仲がいいが、つけのすけのことは、つけものゆえに強いにおいを放つことから、快く思っていない。

ゆうくん

佐藤さん家の一員。パパとママの息子で、おばあちゃんの孫にあたる8歳の少年。子供であるためにつけものにはもともと興味がなく、つけのすけのことも眼中になかった。しかし、おばあちゃんがつけものをおいしそうに食べていたことから興味を抱くようになり、試しにつけのすけを食べようとする。これに対して、つけのすけもおばあちゃん以外の家族に食べてもらえることを嬉しく思っていたが、その直前に顔面金太郎アメスライスを使っていたため、バラバラになってしまい、結局食べられずに終わってしまう。

パパ

佐藤さん家の一員。ママの妻で、ゆうくんの父親。家に帰ってくるのが遅く、家族と共に食事をすることはあまりない。酔っぱらって帰ってくることもあり、その際はおつまみとして、冷蔵庫の中のつけものを食べようとすることが多い。そのため、つけのすけたちにとっては食べてもらえるチャンスを作ってくれる存在といえるが、つけものを食べたあとに、気持ち悪くなって嘔吐することもあるため、彼らからはあまり歓迎されていない。

チューブカラシくん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、からしを擬人化した妖精の少年。マヨどんと同様に、チューブに手足が生えたような容姿をしている。佐藤さん家の中では人気がある方で、ついには使い切られて消滅しかかっていた。しかし、マヨどんがチューブカラシくんの体を丸めて振り回すことで、わずかながら内容量が戻り、消滅せずに済む。

みそ

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、みそを擬人化した妖精の男性。みそのパックのような頭部と、人間に似たような体を持ち、胸の部分には「み」の字が刻まれている。6か月にわたって冷蔵庫の中で熟成されていることを誇りに思っており、そのことを力説していた。そこにすみじーさんが現れて、4年ものあいだ冷蔵庫の中で活躍している話を聞かされるが、すみじーさんは食品でないという理由から、長老と認めていない。

マカロン美 (まかろんみ)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、マカロンを擬人化した妖精の少女。マカロンの頭部を持ち、首から下は人間に似た容姿をしている。ウメコちゃん、ケーキ乃ちゃんと共に、「ふり~ず」と呼ばれるアイドルグループに所属している。

モモくん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、モモを擬人化した妖精の少年。果物の桃に手足が生えたような容姿をしている。冷蔵庫の中で開催された「ドキドキアップクイズ」にて紹介されるが、それを目の当たりにしたつけのすけやハクジロー、ラッキョ太、マヨどんは、なぜかそろって胸を撫でおろしていた。

チンコくん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、正体不明の存在。その名前のとおり、子供の男性器に手足が生えたような容姿をしている。「ドキドキアップクイズ」にて、モモくんと共に紹介されるが、食品でもないチンコくんの突然の登場に、それを目の当たりにしていたつけのすけたちは強い違和感を抱いていた。また、その当時はつけのすけやその仲間たちはおろか、作者である小栗かずまたですら下ネタのための一発キャラであると認識していたが、冷下一武道会では決勝戦でチキンマッスルを破って優勝したり、鬼退治の物語においては主役であるはずのつけのすけを差し置いて真の主役に躍り出たりするなど、時を追うごとに活躍の場が加速度的に増える。なお、感情を表に出さない性格だが、アイドルが物まね芸人の物まねをした際には、多少いら立つそぶりを見せる。

絹ごし豆腐 (きぬごしどうふ)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、絹ごし豆腐を擬人化した妖精の少年。立方体の豆腐に、手足が生えたような容姿をしている。冷下一武道会の参加者で、一回戦の第一試合で玉子と対戦し、拳による渾身の一撃で玉子の殻を割るほどのダメージを与える。しかし同時に受けた玉子からの攻撃が致命傷となり、両者敗退に終わった。

玉子 (たまご)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、卵を擬人化した妖精の少年。生卵の殻に、手足が生えたような容姿をしている。冷下一武道会の参加者で、一回戦の第一試合で絹ごし豆腐と対戦し、強力なパンチで絹ごし豆腐の体が崩れるほどのダメージを与える。しかし、同時に受けた絹ごし豆腐からの攻撃で動けなくなり、両者敗退に終わった。

じねんじょ

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、自然薯を擬人化した妖精の男性。二足歩行型の巨大な山芋のような容姿で、野菜の中でも一番大きいといわれている。冷下一武道会の参加者で、ほかの選手たちを圧倒するほどの巨体から、優勝候補の一人として注目されていた。しかし、いざ試合に出てみると、あまりに体が大きすぎて試合会場のリングからはみ出てしまい、戦わずして失格となる。

アボカド

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、アボカドを擬人化した妖精の青年。大きなアボカドに、手足が生えたような容姿をしている。冷下一武道会の参加者で、一回戦ではなっと夫と対戦する。体格の上では有利だったが、なっと夫から先制のネバネバスプラッシュを受けて身動きを封じられる。さらに、動けなくなったところでネチネチとした悪口を延々と言われて精神をすり減らされるなど、苦戦を強いられる。

カツオブシ

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、かつお節を擬人化した妖精の男性。二足歩行型の大きなかつお節のような姿で、頭にちょんまげを結って腰に袴を羽織っているなど、武士を思わせる風貌をしている。冷下一武道会の参加者で、最強の防御力を誇るといわれているなど、ほかの選手からも一目置かれている。一回戦でつけのすけと対戦し、自慢の巨体で彼を戦慄させた。それを好機として、一撃で叩き潰そうと拳を振り下ろすが、つけのすけがすみじーさんとの修行で会得した分裂の技によってかわされ、リングを思い切り殴りつける。その結果、カツオブシ自身の体が崩れ落ちて、敗退してしまう。

ミートボール

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、ミートボールを擬人化した妖精の青年。頭部はミートボールそのもので、首から下は人間に似た容姿をしている。冷下一武道会の参加者で、一回戦でマヨどんと対戦する。筋力に優れたマヨどんの猛攻に晒され、防戦一方だったが、マヨどんが途中でママに呼び出され、さらに彼の体内にあったマヨネーズを使い切られたことで貧弱になる。これによって形成が逆転し、みごとに一回戦を突破した。

缶ビール (かんびーる)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、缶ビールを擬人化した妖精の男性。スチール缶に手足が生えたような容姿をしており、缶には「HOP」の文字が刻まれている。冷下一武道会の参加者で、一回戦を難なく突破するなど、優れた武術の使い手。缶ビールの試合を見ていたハクジローとラッキョ太は、彼が酔拳の使い手ではないかと推測する。

チキンマッスル

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、鶏ささ身肉を擬人化した妖精の男性。ニワトリのような頭部を持つ筋骨隆々の大男だが、鳴き声は「コケコケ」と、どこかかわいらしい。冷下一武道会の参加者で、ベスト4まで勝ち上がり、準決勝でつけのすけと対戦する。その際に、調子に乗っていたつけのすけを委縮させ、さらにハクジローとラッキョ太は、チキンマッスルの姿を見るや否や、つけのすけに棄権を勧めるほどの、すさまじい威圧感を放つ。覚悟を決めたつけのすけがお漬物秘技スライス分身を使うことで不利を強いられかけるが、運に助けられて勝利する、しかし、決勝戦ではチンコくんに敗れ、惜しくも優勝を逃す。

ごはん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、白米を擬人化した妖精の少年。ごはんを盛った茶碗に手足が生えたような容姿をしている。佐藤さん家のテレビを見ていたつけのすけが、その内容から相方を欲していたところ、適任者として白羽の矢を立てられた。ごはん自身もそれを喜び、つけのすけとコンビを組むことに積極的な姿勢を見せる。しかし、ラッキョ太からは「ごはんとつけのすけがいっしょなのはいつものことだろう」と突っ込まれる。

豆腐のピッチャー (とうふのぴっちゃー)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、豆腐を擬人化した妖精の青年。直方体の豆腐に手足が生えたような容姿をしている。冷蔵庫の中のグラウンドで野球を行った際に、ボールを投げた衝撃によって体が粉々に崩れ去った。さらに投げた打球によって、同じ豆腐の妖精であるバッターやキャッチャー、審判などもことごとく体が崩れる大惨事となる。

カニ身 (かにみ)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、カニを擬人化した妖精の男性。頭部はカニの形をしており、首から下は和服をまとった人間のような容姿をしている。高級食材の妖精として、仲間内から注目されているが、それを鼻にかけることのない穏やかな性格の持ち主。特に同じカニの妖精であるカニカマからは強く慕われており、カニ身自身もカニカマの成長に期待している様子が見られる。

カニカマ

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、カニカマを擬人化した妖精の青年。カニカマのスティックに手足が生えたような容姿をしている。見かけたらうやうやしい態度であいさつを交わすなど、高級食材の妖精であるカニ身を尊敬している。なお、その様子を見ていたつけのすけは、まるで大物演歌歌手とその物まねをしている物まね芸人のようだと例えていた。

ナッスィー

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、ナスのつけものを擬人化した妖精の少年。ナスに手足が生えたような容姿をしており、胸に蝶ネクタイが飾られている。現金や金箔などを他者にゆずり渡し、そこから人気を獲得しようともくろむなど、お金こそすべてという考えを持つ。そのため、お金目当ての妖精たちからは人気を博しているが、同じつけものであるラッキョ太などからは「嫌味な奴」と言われて嫌われている。つけのすけとつけケルの対決の立会人を名乗り出たことがあるなど、目立つことが大好き。また、金箔を配っていたところ、風で飛ばされた金箔が体に張り付いて皮膚呼吸ができなくなるなど、頭はよくない。

田中 マイケル (たなか まいける)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、マヨネーズを擬人化した妖精の青年。マヨどんと同様に、マヨネーズの容器に手足が生えたような容姿をしている。ハーフのマヨネーズということが噂となり、冷蔵庫に入れられる前からほかの妖精たちの注目を集めていた。中でも同族であるマヨどんからは、ハーフということから自分より体が小さいのだろうと予測されていた。しかし実際は、日本とアメリカのハーフという意味であり、マヨどんを驚かせた。

リンゴゼリーくん

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、リンゴゼリーを擬人化した妖精の少年。カップゼリーに手足が生えたような容姿をしており、同族にコーヒーゼリーくんやオレンジゼリーくんがいる。体がつねにプルプルと弾んでおり、じっとしていることができない。そのため、「だるまさんがころんだ」のような遊戯には致命的に向いていない。

フグ

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、フグを擬人化した妖精の男性。フグに人間の手足が生えたような容姿をしている。銃を所持している凶悪犯で、冷蔵庫の治安維持をしていたつけのすけに追い詰められると、恐怖のあまり彼に向けて発砲する。しかし、顔面金太郎アメスライスを使うことで撃たれた傷を切り離されると、銃がきかないことを察して観念する。

黒豆 (くろまめ)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、黒豆を擬人化した妖精の男性。頭部が黒豆の形で、首から下はたくましい人間のような容姿をしている。黒ずくめの格好であることが災いして、周りの妖精たちは何か悪いことを企んでいるのではないかと疑われることが多い。しかし実際は、黒豆自身になんらやましいことはなく、疑われやすいことを悲しんでいる。

スリのギンナン

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、銀杏を擬人化した妖精の青年。他者から財布を抜き取る犯罪を繰り返している。警戒心が強く、周囲に目撃者がいないことを十分に確認してから犯行に及んでいる。しかし、存在感が薄いハクジローのことを確認できないまま行動しようとしたところ、彼に見つかってしまう。

わたあめ刑事 (わたあめでか)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、綿あめを擬人化した妖精の男性。新人の警察官で、綿あめが警察の制服をまとったような容姿をしている。はきはきとした性格で将来を期待されていたが、ウメコちゃんに水を掛けられただけで殉職してしまう。

マスクメロン

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、マスクメロンを擬人化した妖精の男性。頭部がメロンの形で、首から下はたくましい人間のような容姿をしている。強盗を完遂させたうえに、冷蔵庫の中の妖精たちを人質に取って逃走のほう助をするように要求するなど、食品の妖精の中でも輪をかけて凶悪な性格をしている。マスクメロンの所業に、人質はもちろん冷蔵庫の中の妖精たちも困り果てていたが、つけのすけやラッキョ太、マヨどんの活躍によって退けられる。

腐ったミカン (くさったみかん)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、ミカンを擬人化した妖精の少年。頭部がミカンの形で、首から下は学生服をまとった人間のような容姿をしている。腐っているにもかかわらず冷蔵庫の中に入れられており、なんの存在意義もなくなったことを深く悲しんでいる。そこになっと夫が現れ、ふてくされてばかりいてもしょうがないと激励された。しかし、性格に問題があるなっと夫に言われたことで、立ち直るどころかさらに落ち込んでしまう。

つけケル

アメリカから佐藤さん家の冷蔵庫にやって来た、ピクルスを擬人化した妖精の少年。ピクルスに手足が生えたような容姿をしている。明るく陽気な性格で、楽器演奏や乗馬などの特技を披露しては佐藤さん家の妖精たちから多大な人気を集めている。一方、ラッキョ太のようなつけものの妖精からは、同じつけものでありながら人気に差がついていることにヤキモチを焼かれることが多い。また、ウメコちゃんを気に入っている素振りを見せたことから、つけのすけからも強いライバル心を抱かれ、ついにはウメコちゃんに告白する権利を懸けて勝負をすることになってしまう。なお、気合を入れると、背後にドナルド・トランプの姿を模したオーラが現出する。バラエティ番組『おはスタ』で、ハライチの岩井勇気がデザインしたイラストがモデル。

赤ワイン (あかわいん)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、赤ワインを擬人化した妖精の男性。赤ワインが入ったボトルに手足が生えたような容姿をしている。決して開けてはいけないという箱を受け取り、好奇心からそれを開けてしまう。すると、妖精を老化させるガスが噴き出るが、その結果かえってワインが熟成され、より優れた妖精に進化することができた。

集団・組織

佐藤さん家 (さとうさんち)

つけのすけなどの食品の妖精たちが住んでいる冷蔵庫を所有している家族。家事はママが一手に引き受けており、どの食材が使われるかも、ママの考え一つで変化する。そのため、冷蔵庫の中の食品たちは毎日の献立をつねに気にしており、自分が使われる献立だと察すると、途端にテンションが上がる傾向にある。なお、おばあちゃんはつけものを好んでおり、育ち盛りの子供であるゆうくんは比較的好き嫌いが少なくなんでも食べるため、つけのすけなどといったつけものを中心に多くの食材が毎日のように使われる。

卵ケースのなかの卵たち (たまごけーすのなかのたまごたち)

佐藤さん家の冷蔵庫に住み着いている、卵を擬人化した妖精たち。卵の殻に手足が生えたような容姿をしている。冷蔵庫の中では卵ケースの中におさまっているが、時折気分転換のためにおさまっている場所を交換することがある。

場所

冷蔵庫 (れいぞうこ)

佐藤さん家に備え付けられている冷蔵庫。つけのすけなどといった食品の妖精が暮らしている。家族にとってはただの冷蔵庫だが、妖精たちにとっては一種の異空間のような世界で、山や海などといった自然や球場、闘技場、警察署などの施設も存在している。また、妖精たちは冷蔵庫の扉を透視することが可能で、すぐ近くにあるテレビを見て楽しむことも多い。

その他キーワード

顔面金太郎アメスライス (がんめんきんたろうあめすらいす)

つけのすけが使用する技の一つ。顔面を縦方向に切断して、その痕から新しい顔を生成する。切り離された部分はその場に放置されるが、使用前に負ったケガなどを切り離すことで体を治癒させるといった活用法も可能。銃で撃たれた傷なども例外ではないため、つけのすけには銃がまったくきかない。

お漬物秘技スライス分身 (おつけものひぎすらいすぶんしん)

つけのすけが、すみじーさんとの修行によって身につけた技。顔面金太郎アメスライスのバリエーションで、自ら体を輪切りにすることで無数の分身を生み出し、集団で敵に攻撃を仕掛ける。生み出された分身は、一人一人が元のつけのすけと同等の力を持っているため、使用前の数倍の戦闘力を発揮できる。ただし、体の重さが分身の数に応じて減少するという弱点を持っており、冷下一武道会でチキンマッスルに使って使用した際は、冷蔵庫から吹きつけてきた冷風にすべての分身が吹き飛ばされ、リングアウトするという事態に見舞われる。

ネバネバスプラッシュ

なっと夫が使用する技で、自分の体から無数の納豆を飛ばして攻撃する。納豆の一つ一つには糸が引かれており、それを巻き付けることで敵の動きを封じられる。冷下一武道会でアボカドに向けて放たれ、全身を糸でぐるぐる巻きにすることで動きを封じた。

冷下一武道会 (れいかいちぶどうかい)

年に一度、冷蔵庫の中で執り行われる格闘技の大会。冷蔵庫の中の食品が戦ったら、誰が一番強いのかを決めることを目的としており、佐藤さん家の冷蔵庫にいる妖精たちなら誰でも参加可能。優勝者には、冷蔵庫の中で一番快適な冷気を浴びられる「奇跡の保存場所(ミラクルポジション)」に座る権利を与えられるため、つけのすけをはじめ、冷下一武道会の優勝を狙う妖精は多い。鳥山明の『ドラゴンボール』に登場する「天下一武道会」がモデル。

SHARE
EC
Amazon
logo