わたしのお嬢様

わたしのお嬢様

19世紀、ヴィクトリア朝時代の英国を舞台に、貴族のお嬢様メリーベル=マーチとその子守メイドのミリアム=ウィルスンを中心に繰り広げられるホームコメディ&冒険活劇を描く4コマ漫画。

正式名称
わたしのお嬢様
ふりがな
わたしのおじょうさま
作者
ジャンル
執事・メイド
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概要・あらすじ

ミリアム=ウィルスンはある日、気になっている家庭教師のユーリ=ステアが若い女性と街中でもめているのを目撃する。その女性はユーリの妹メイファン=ステアであることを知り、ミリアムはほっと一息つくものの、実はメイファンはミリアムの仕えるマーチ家に仇なそうと企む悪漢ロナルド=サウザーの仲間の結婚詐欺師に騙されていた。

やがて詐欺師の正体を知ってしまったメイファンは、ロナルドの一味によってユーリとともに拉致されてしまうが、メリーベル=マーチとその手下の道っ子探偵団の活躍により、事件は解決へと導かれていく。

登場人物・キャラクター

ミリアム=ウィルスン

メリーベル=マーチの子守メイドとして、住み込みでマーチ家に仕える16歳の少女。メリーベルの家庭教師としてマーチ家にやって来るユーリ=ステアと、徐々に親しくなっていく。趣味は裁縫で、たまの休暇は生地屋巡りなどをして過ごしている。

メリーベル=マーチ

マーチ家の一人娘で、年齢は8歳の少女。ミリアム=ウィルスンが子守メイドとして仕えている。この時代の英国の上流階級の少女は通常、たしなみ程度の習い事しかしないものだが、父親のジュリアン=マーチが特殊な教育方針を持っているため、家庭教師がついているだけでなくコックやメイドたちからも家事一般を習っている。年の割にしっかりしており、経済新聞を読みかじり、株取引にまで手を出している。

ジュリアン=マーチ

ミリアム=ウィルスンの雇主であり、メリーベル=マーチの父親。マーチ家の当主で、貿易商を営んでいる。卑賤の身から一代で叩き上げた、いわゆるブルジョワジーであるが、金持ちであることを鼻にかける風もなく、子供の教育方針もしっかり持っている。基本的には仕事熱心だが妻であるクララベル=マーチを心から愛しており、一緒に暮らす時間を増やすために田舎に会社を移せないものかと、真剣に悩んでいる。

ユーリ=ステア

将来、ジュリアン=マーチが自分の会社を任せようと目をかけている21歳の有能な青年。ジュリアンの支援のもと大学に通うかたわら、家庭教師としてマーチ家でメリーベル=マーチに数学を教えている。貿易のために英国にやって来た東洋人の血を引いているため、黒眼で黒髪。ミリアム=ウィルスンと相思相愛の仲になる。

ジェイムス

マーチ家に住み込みで仕える有能な老執事。マーチ家の家格で執事がいるというのは、この時代の英国においては珍しいことだった。この屋敷の歴代の主人に仕えてきたため、屋敷をジュリアン=マーチが買った時、そのままマーチ家に仕える道を選んだ。実はオペラが好きで、1人で屋敷の留守番をする時には大声でオペラを歌うという隠れた趣味を持っている。

スー

マーチ家に住込みで働くお掃除メイドで、ミリアム=ウィルスンの同僚。若く見えるが26歳で、ティムという息子がいる。できちゃった結婚をして16歳でティムを産んだが、夫は失踪し行方不明。料理はあまり得意ではなく、息子いわく「珍妙な味」のプディングを作る。

ポーラ

マーチ家に住込みで働くコックの中年女性で、ミリアム=ウィルスンの同僚。料理の腕前は確か。貧乏なせいでいつもお腹をすかせているユーリ=ステアに余り物などをご馳走しているので、懐かれている。噂話が大好き。

ジョイ

マーチ家に住込みで働く馬丁兼御者の男性で、ミリアム=ウィルスンの同僚。マーチ家の住込み使用人の中では比較的最近になって仕え始めた身であり、マーチ家の奥様であるクララベル=マーチが不意に屋敷にやって来た時、その顔を知らなかったため不審者と間違えた。ミリアムに好意を寄せており熱心にアプローチしているが、ミリアムからは何とも思われていない。

ダン

マーチ家の庭の世話を請け負っている庭師の老爺。マーチ家の庭はそこまで広大なわけではないので、通いで働いている。ある時ミリアムが庭でうっかりスカートを破ってしまった際、ダンが庭で仕事をしていたため、ミリアムはダンが帰るまでずっと庭の中に隠れていたことがある。

グラハム

メリーベル=マーチの家庭教師として、語学、音楽、ダンス、マナーなどを教えている女性。見た目は若いが4人の子供がいる。数学などに興味を持ったメリーベルの質問攻めにグラハムが対応しきれなくなったため、ユーリ=ステアが2人目の家庭教師としてマーチ家に雇われることとなった。

クララベル=マーチ

ジュリアン=マーチの妻。結婚して10年ほどになるが、ジュリアンとはいまだラブラブ。粉塵アレルギー体質で、大気汚染がひどいロンドンの環境ではアレルギー症状が出てしまうため、ジュリアンや娘のメリーベル=マーチとは暮らさず、田舎で生活している。ミリアム=ウィルスンのことを、何故か気にかけている。

ベリーヒル男爵 (べりーひるだんしゃく)

クララベル=マーチの実の父親であり、没落貴族。巌の如き老人であるが、唯一の孫であるメリーベル=マーチを溺愛している。かつて、クララベルとの結婚を申し込みにやって来たジュリアン=マーチを鎧姿で追いかけ回した武勇伝の持ち主で、ジュリアンにはそうした性格を好ましく思われている。

メイファン=ステア

ユーリ=ステアの双子の妹。貧乏を嫌い、家から出て行った不良娘。貿易商を自称する詐欺師の悪い男に騙され、娼館に売り飛ばされそうになっている。しょっちゅうユーリの家にやって来て金の無心をしているため、近所からも鼻つまみ者扱いされている。

ルーファ=ステア

ユーリ=ステアの6歳になる弟で、ルーシャ=ステアとは双子の兄弟。前髪を左側で分けている。メリーベル=マーチが初めてステア家に遊びにやって来た際、初対面で身分の違い以上のオーラを感じ取り、一瞬で子分のような立場になった。

ルーシャ=ステア

ユーリ=ステアの6歳になる弟で、ルーファ=ステアとは双子の兄弟。前髪を右側で分けている。メリーベル=マーチが初めてステア家に遊びにやって来た際、初対面で身分の違い以上のオーラを感じ取り、一瞬で子分のような立場になった。

ティム

マーチ家のお掃除メイドであるスーの一人息子。年齢は10歳。スーが住込みで働いているため一人暮らしをしており、既に靴磨きとして働いている。美少年だが、年齢の割にませており、スーに連れられて家にやって来たミリアム=ウィルスンに対し、初対面でいきなり胸を触る暴挙に出る。

ロナルド=サウザー

アメリカ人の中年男性。かつて奴隷貿易の顔役として富をなしたが、若い頃のジュリアン=マーチの活躍によって官憲の手に落ち、懲役115年を宣告されて獄中にいた。その後脱獄して、ジュリアンに復讐するべく裏社会で暗躍し、ジュリアンの娘メリーベル=マーチに害をなそうと企んでいる。

集団・組織

マーチ家 (まーちけ)

貿易商ジュリアン=マーチを当主とするブルジョワジーの一家で、ロンドンに屋敷を構えている。普段屋敷で暮らしているのはジュリアンと娘のメリーベル=マーチだけだが、田舎暮らしをしている妻のクララベル=マーチと、家出した息子のアーサーがいる。また、子守メイドのミリアム=ウィルスンほか、多くの使用人が仕えている。

怖いの大好きクラブ (こわいのだいすきくらぶ)

上流階級のオカルト好きが集まる、好事家の同好会。メリーベル=マーチが勝手にミリアム=ウィルスンの名前を使って入会し、のちにジュリアン=マーチも加入している。集会の場所はその都度変わっており、マーチ家にメンバーを集めて集会をしたこともある。

道っ子探偵団 (みちっこたんていだん)

ロンドンの路上で働いている子供たちの組織で、メリーベル=マーチが作り上げた。子供ばかりなので大人から警戒されない利点を活かし、情報ネットワークとして機能している。リーダーの名前はボギー。団員の証として共通のバッジを持っている。

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