概要・あらすじ
29歳OLの成瀬彩香は崖っぷちに立っていた。親からは結婚を急(せ)かされ、一生懸命婚活に励んではいるものの、なかなか相手は見つからない。会社ではお局(つぼね)扱いされ、周囲に気を遣われていた。そんな中、東京本社から31歳、T大卒のエリート、桐ケ谷孝樹というイケメン男性が彩香の部署に転勤してきた。若い女の子たちは色めきたち、社内の案内に我こそはと名乗りを上げる。自分は圏外だろうと彩香は最初から諦めていた。桐ケ谷は「勤務歴の長い人の案内がいい」とはっきりモノを言い、案内役に彩香が指名される。彩香は桐ケ谷に対し、怖くて冷たい印象を持ち、ビビりながら社内を案内する。しかし、意外にも桐ケ谷は「案内のお礼」と言ってジュースをおごってくれる気遣いを見せた。市主催の婚活イベントに参加しようと、市役所に手続きに行く彩香。考え事をしながら歩いていた彩香は、引っ越しの手続きに来た桐ケ谷とぶつかって書類を落としてしまう。その書類は婚活イベントのもので、必死で婚活をしていることを桐ケ谷に知られた彩香は、恥ずかしくてその場をすぐに立ち去ろうとした。しかし、真面目な彩香は、いったん戻り、桐ケ谷に書類を拾ってくれたお礼を言って立ち去るのだった。翌日、彩香は桐ケ谷を人気のないところに呼び出し「自分が婚活していることを黙っていて欲しい」とお願いする。すると桐ケ谷は「あなたはいい女性だと思う。黙っておくので、俺と付き合ってください」と彩香に迫るのだった。婚活連敗中で自信のない彩香は、小間使いとして付き合ってほしいと言ったのだととらえ「私で力になれることなら喜んで」と答えてしまう。桐ケ谷は気遣いもできて、周りから頼られ、仕事のできる彩香のことを本当に気に入っていたのだ。桐ケ谷は毎日お弁当を作っている彩香に「自分にも作ってもらえないか」と頼み、一緒にランチをする仲になった。それでも婚活を続ける彩香に「そんなに恋人が欲しいなら、俺と付き合ってください」と桐ケ谷はもう一度告白した。こうしてお試しで付き合うことになった二人は、周囲には内緒で少しずつ関係を深めていく。
登場人物・キャラクター
成瀬 彩香 (なるせ あやか)
29歳のOL。控え目で地味な女性で、親から結婚を急かされ、婚活に励むものの、自分から男性に声をかけることができないほど内気。婚活連敗中で自信がなくなり、自分は普通と違うのかと悩む。毎日お弁当を作って節約している堅実な女性。会社ではお局扱いされてはいるが、仕事ができ、気配りができるのでとても頼られている。婚活に必死なことは会社には内緒にしている。肩までの長さのふんわりしたストレートヘア。
桐ケ谷 孝樹 (きりがや こうき)
成瀬彩香と同じ会社で働くサラリーマンの男性。31歳T大卒で、東京本社から異動してきたエリート。黒髪で端正な顔立ちで、ハッキリものを言うため、冷たい印象を受けるが、優しいところもあり、周囲をよく見ている。気遣いができ、周囲から頼られている彩香のことを最初から気に入っていた。
書誌情報
アラサーバージンロード 2巻 小学館〈フラワーコミックス α〉
第1巻
(2020-11-10発行、 978-4098712120)
第2巻
(2020-11-10発行、 978-4098712137)