概要・あらすじ
ある日、伊藤ひろしは松五郎おじさんからアラビアで買った魔法のランプをもらう。そのランプからは、なんと主人の願いを叶える召使いの女の子が出現。ひろしはその子を花ちゃんと名づける。ひろしと一緒に小学校に通うことになった花ちゃんは、先生や友達と一緒に様々な騒動を巻き起こし、そしてみんなが幸せであるようにと、願いを叶えることに尽力する。
そんな花ちゃんと共に過ごすうちに、友達やまわりの大人、そして気弱で小心者のひろしにも変化が現れ始めるのだった。
登場人物・キャラクター
花ちゃん (はなちゃん)
魔法のランプから伊藤ひろしに呼ばれて出てきた召使いの女の子。自由奔放で底抜けに明るく、曲ったことは大嫌い。もともと魔法の学校でレッスン中に居眠りをしていたら先生が激怒。おしおきのためにランプに花ちゃんを閉じ込めたが、先生はそれをすっかり忘れてしまったのだった。そのランプを通りがかった猿が持ち出し、村から村へ渡り歩いて現在に至っている。 ランプの外に出るのは300年ぶり。実は過去に外に出るチャンスはあったが、若くて素敵なご主人に呼び出されるまでランプで待っていたというちゃっかり者。魔法の呪文は「ぽっぺんぱらりのぷう」。
伊藤 ひろし (いとう ひろし)
気弱で小心者、争いごとが嫌い。しかし、誰よりも優しい心を持った小学生の男の子。愛称は「ひろくん」。はじめは自由奔放な花ちゃんに振り回されるが、だんだんと自分で行動し、それを楽しめるようになっていく。
松五郎おじさん (まつごろうおじさん)
伊藤ひろしの母の弟。さすらいの旅人でありカメラマン。アラビアの商人から買った魔法のランプをひろしにプレゼントした。花ちゃんが魔法のランプから出てきたことを知っている唯一の大人である。
北山先生 (きたやませんせい)
伊藤ひろしの所属する3年2組の担任の先生。とても優しい女性で、子供たちのことが大好き。桜井先生に想いを寄せている。
桜井先生 (さくらいせんせい)
伊藤ひろしの通う小学校の先生。武道をたしなんでいて少々気が強い。実は密かに北山先生に想いを寄せている。
お父さんとお母さん (おとうさんとおかあさん)
心配性なお父さんと、朗らかなお母さん。息子である伊藤ひろしがハキハキと活発な子になることを願っている。娘も欲しかったようで、自分たちのことを「お父さん、お母さん」と呼ぶ花ちゃんにメロメロ。花ちゃんも含め、子供たちのことをとても大事に思っている。
ともちゃん
伊藤ひろしのクラスメイトで、学校では飼育委員をしている女の子。猿のキーコが大好きで、親身になって世話をしており、とても大切に思っている。
ひでよし
伊藤ひろしのクラスメイトの少年。ガキ大将で、いわゆるいじめっ子。いざという時は頼りになる優しい子だが、はっきりしない内向的なひろしに対してついキツくあたってしまう。
谷山 ルリ子 (たにやま るりこ)
伊藤ひろしのクラスの委員長を務める少女。勉強はできるが人望はあまりない。医者の父と、ブティック経営者の母を持つが、2人とも常に忙しく家庭を顧みない。そのため家族で過ごす時間はあまりなく、いつもさみしい思いをしているが、それを表に出せずにいる。
金太郎 (きんたろう)
松五郎おじさんが伊藤ひろしにくれたイノシシ。花ちゃんの魔法の力で人間の言葉を話せるようになった。いつもひろしの傍らにいて、ぶつぶつとつぶやいている。
キーコ
動物園で生まれた猿の子供。生まれてすぐに親元を離され、学校にもらわれてきた。そのためかいつもさみしがっていて、餌をやりすぎるとすぐにおなかを壊したりする。
その他キーワード
魔法のランプ (まほうのらんぷ)
アラビアの商人が売っていたランプ。満月の夜に3回こすると魔王のしもべが出てくると言い伝えられていたが、実際にはただ3回こすればいいだけで、出てくるのは召使いの女の子だった。蓋が開かないために誰も使おうとせず、200年くらいは物置の隅に置かれていたという。