概要・あらすじ
「SARS」、「MERS」に続いて現れた第3の致死性の高いコロナウイルス「TARS」。感染してしまうと、5人に1人の割合で死者が出るこの病気だが、ついに日本国内初の感染者が出てしまう。内閣情報調査室の牧野は厚労省の水際作戦が失敗していたとにらみ、天才科学者・紐倉哲に協力を要請。紐倉はいとこをTARSで失った高家春馬とともに、感染拡大の原因を突き止めるべく日本にウイルスを持ち込んだ「患者ゼロ」の捜索に乗り出すのだった。
登場人物・キャラクター
紐倉 哲 (ひもくら てつ)
寄生虫の専門家。原因は不明だが右腕は義手になっており、精密な動きは苦手。内閣情報調査室の牧野の要請で、医療にまつわる事件の調査を行っている。
高家 春馬 (たかいえ はるま)
紐倉哲の助手。現在は塾講師だが、かつてはアフリカで医者として働いていた。いとこの花森明鈴をTARSで亡くした事件をきっかけに紐倉と出会い、彼に協力するようになる。
牧野 (まきの)
内閣情報調査室健康危機管理部門に所属する女性。外務省から内閣府に出向中。紐倉哲にさまざまな事件の依頼を行っている。
花森 明鈴 (はなもり あきな)
高家春馬のいとこ。TARSに感染して死亡してしまう。
相田 光一 (あいだ こういち)
大学講師。他人に感染症を移しやすいスーパースプレッダーのうえ、TARSに感染しても発症しない、不顕性感染者のため、TARS感染拡大の原因となる。
関連
インハンド プロローグ
厚労省・患者安全委員会の阿里玲と天才科学者・紐倉哲が、日本で発生した奇病「シャーガス病」にまつわる事件に挑むさまを描いた医療ミステリー作品。『インハンド』シリーズ第一作。旧タイトルは『ネメシスの杖』。 関連ページ:インハンド プロローグ