世界観
特殊能力が題材。普段は脳が無意識に封印している自分自身の能力を、最大限まで引き出す力を持つ特殊な2人の人間「オキテネムル」と、彼らの力を利用しようと企む悪の組織「謳主」との戦いが描かれる。敵は最先端医療技術を駆使し、寄生虫から誕生した化け物や、脳へ侵入するドローンなど強敵を次々と用意してくる。そんな敵の攻略法を探りながら繰り広げられる美麗なアクションシーンも魅力。
あらすじ
驚異的な視力を持つ春末彼方は、自らの能力を不思議に思いつつも、平凡な生活を送る男子高校生だった。そんなある日、街に頭がキリンに変異した化け物「キリン男」が現れ、殺人を行っているという噂が流れる。半信半疑の彼方と友人たちだったが、事件の調査に民間の組織「外部情報調査局」が現れ、事件の原因には彼方の中に眠る特別な力「オキテネムル」が関わっていると告げるのだった。その日から、彼方の日常は大きく変化していくこととなる。
タイアップ
2014年12月に、本作『オキテネムル』のコミックス第1巻と第2巻の同時発売を記念して、大阪府のMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店にて、ライブペイントイベントとサイン会が開催された。さらに、大阪府のMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店でのコミックス購入者限定で、複製原画もプレゼントされた。
登場人物・キャラクター
春末 彼方 (はるすえ かなた)
自身の身体能力を限界まで引き出す「オキテネムル」の力を持つ、北高校に通う2年生の男子。前髪を目の上で切り、襟足まで伸ばしたストレートヘアをしている。幼い頃から、左耳に指を入れて塞いだ状態で集中すると、極端に視力が良くなるという不思議な力を持っており、その力のせいで周囲からは奇異の目で見られ、人になじめない日々を送っていた。 そのため内向的で社交性には欠けるが、トキジと西城雫とだけは非常に親しく、特に自身の力を知った上で受け入れ、親しくしてくれているトキジには強い恩を感じていた。しかし、自身が「オキテネムル」であるせいで周囲の人々が悪の組織「謳主」に狙われ、トキジまでもが化け物にされたのを機に、外部情報調査局に協力し、化け物にされた人間を元に戻す方法を探ることになる。 「株式会社丸安水産」でアルバイトをしており、そこでは「カナちゃん」と呼ばれている。また、雨野セツからは、血の繋がりはないものの、本物の「オキテネムル」と、人工的に作られた「オキテネムルもどき」である関係から「兄様」「あにさま」と呼ばれている。
シキ
外部情報調査局のエース捜査官で、春末彼方の相棒を務める若い女性。外部情報調査局では主任も務めている。前髪を左寄りの位置で右目が隠れるほど長く伸ばし、肩につくほどの長さのウルフカットをしている。男性のような口調で話す。クールで人をいたぶることが好きなサディスト。しかし捜査官としての実力は本物で、寄生生物に寄生され、化け物と化した人間とも十分に戦える力を持つ。 始めは彼方を認めていなかったが、次第に相棒として信頼関係を築くようになっていく。右腕は義手で「リュミテリウス戦術記憶合金」という謎の素材でできており、さまざまな形状に変化させて戦ったり、義手を別の武器に付け替えて戦うこともある。以前は姉のアスとともに外部情報調査局で戦っていたがアスを失い、それを自分のせいだと思っていた。 しかし、アスが本当は生きているかもしれないという事実を知り驚いている。
トキジ
春末彼方と西城雫の友人で、同じ北高校に通う2年生の男子。前髪を右寄りの位置で斜めに分け、やや癖毛のストレートショートヘアに眼鏡をかけている。雫からは「トッキー」と呼ばれている。真面目で心優しいがやや理屈っぽく、科学的根拠のないことは信じない、雫いわく「夢のない性格」の持ち主。謎の寄生生物が街を襲った事件以来、彼方と雫を案じながら生活していたが、自身が感染者となってしまう。 そこを外部情報調査局に保護され、頭部がキリンに変異したままの状態で、外部情報調査局の施設で仮死状態となって治療法の解明を待つことになる。
西城 雫 (さいじょう しずく)
春末彼方とトキジの友人で、北高校に通う女子。前髪を眉上で短く切ったショートカットヘアをしている。明るく世話焼きな性格で、彼方とトキジとは3人で非常に仲が良く、特に内向的で周囲になじもうとしない彼方を案じていた。平和な高校生活を送っていたが、ある日を境に街を謎の寄生生物が襲い、トキジや桃井あゆみなど親しい人物が変異してしまったことに深いショックを受けている。
綾切 奏 (あやぎり かなで)
外部情報調査局の局長を務める若い男性。前髪を上げて額を全開にし、もみあげを長く伸ばし、肩につくほどまで伸ばした長髪を後ろに撫でつけている。左目尻のほくろが特徴。飄々とした雰囲気の優男だが、冷静で判断力に優れており、外部情報調査局の指揮系統を担っている。春末彼方の住む街で発生した謎の寄生生物による殺人事件を機に北高校へ訪れ、即座に彼方がオキテネムルであることを見抜いた。 そして彼方に協力を依頼し、トキジが襲われ頭部がキリンに変異したのを機に、治療法を探るため、彼方や外部情報調査局の仲間とともに「謳主」と戦うことになる。
野桜 (のざくら)
外部情報調査局に所属する科学者の年老いた男性。前髪を額が見えるほど短く切った短髪に、口ひげとあごひげを蓄えている。科学捜査のスペシャリストで、グロテスクな殺人現場を見ながら食事ができるほどのベテラン。外部情報調査局に来る前は医療研究者として医療機関で働いており、息子の野桜友也とともにミドリムシの力を利用した先端医療の研究を行っていた。 サトルとは11年前に主治医と患者の関係として知り合い、サトルを実の息子同然に大切に想っていたが、現在ではサトルに強く恨まれている。
雨野 セツ (あめの せつ)
雨野秀一の娘で、謎の組織「謳主」により人工的に生み出された、「オキテネムル」もどきの少女。前髪を真ん中で分けて額を全開にした胸までのストレートロングヘアで、眼鏡をかけている。176センチの長身でモデルのような容姿をしており、背中からお尻にかけて、一本線の大きな傷跡がある。また、両腕は義手。素直な性格のお人好しだが、やや思い込みが激しい。 子供の頃に父親の秀一とともに「謳主」に拉致され、「謳主」の実験台として過酷な日々を送っていたが外部情報調査局のアスに助けられる。しかしその後「謳主」の人間である竹下とヨミズに、「春末彼方はオキテネムルの能力を使うことで死に至る可能性があるが、それを知らずに外部情報調査局に利用されている」と騙され、彼方を救おうと北高校に転入して来る。 自分と似た境遇の彼方を、血のつながりはないが「兄様」と呼び慕っている。
雨野 秀一 (あめの しゅういち)
雨野セツの父親で、細胞生物学者。元は普通の男性だったが、現在は猫の姿になっている。科学者として再生医療、幹細胞の研究で大きな成果を上げていたが「謳主」に目をつけられて、セツとともに「謳主」の研究所に拉致され、セツを人質に取られて「謳主」の研究に無理やり協力させられていた。その後セツが外部情報調査局に助けられたと知り安堵するが、セツが「謳主」の竹下とヨミズに騙され再び利用されていることを知る。 そのためセツに危険を伝えようと再生医療や臓器移植技術を駆使し、自らの身体を研究所にいた瀕死の動物たちにバラバラに移植して脱出。最終的に猫の身体に記憶と感情を固定し、人の言葉を話す猫となった。その後セツと合流し、春末彼方たちに協力することになる。
八雲 (やくも)
外部情報調査局で科学主任を務める若い男性。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、顎の高さまで伸ばしたボブヘアをしている。三白眼で、語尾に「~あります」と付ける軍人のような口調で話す。非常に優秀で自らを「天才」と称し、多少の難題は「自分にとってはイージーモードである」と言い切るビッグマウス。しかし心優しく仲間想いで、味方を救うために命を張ることもある。
エビス
外部情報調査局に所属する捜査官の若い男性。前髪を眉上で切りそろえ、おかっぱ頭にしている。やや小柄でかわいらしい雰囲気の穏やかな性格。沢木の起こした猟奇殺人事件を調査中、超ドローンの群れである「ゴースト」に脳内に侵入され、身体を乗っ取られてしまう。
アス
シキの姉で、春末彼方と同じオキテネムルの若い女性。亡くなったと思われていたが、現在は「謳主」に捕らわれている。前髪を右寄りの位置で斜めに分けて目が隠れそうなほど伸ばし、腰まで伸ばしたストレートロングヘアをポニーテールにしてまとめている。子供の頃、シキとともに紛争地域の生き残りとして外部情報調査局に助けられ、その高い戦闘能力を見出されて、兵士として育てられた。 しかし、身体能力を引き出すための「レムズ覚醒」を繰り返したことで、やがて強い共感能力を得てしまい、「他者の心に共感しすぎてしまう」ということに苦しみ、精神を患うようになっていた。ある日ともに兵士として活躍していたシキが仲間とともに子供だけで戦地へ向かった際、子供たちが仲間に裏切られ、シキ以外全滅したのを知って精神が崩壊。 そこを「謳主」に捕らえられた。
サトル
謎の組織「謳主」に所属する男性。構成員たちからは「課長」と呼ばれている。前髪を上げて額を全開にし、撫でつけ髪にしており、スーツ姿の上に作業服を着ている。平凡な男性を装っているが、目的のためなら手段を選ばず、残酷な光景を見て楽しむ酷薄な性格。オキテネムルである春末彼方を手に入れるため、謎の寄生生物を誕生させ、彼方の住む街に放った張本人でもある。 産後すぐに親に捨てられた孤児で、11年前、難病を患った状態で野桜と野桜友也のいる医療機関へ入院してきたことで2人と知り合った。そこで主治医となった野桜を父親同然に慕っていたが、現在は強く恨み、野桜の孫の野桜哲也を利用して傷つけようと企んでいる。下品な話が好きで、よく竹下にセクハラしている。
竹下 (たけした)
謎の組織「謳主」に所属する若い女性。前髪を右寄りの位置で分け、髪を後ろで1つのお団子にしてまとめている。明るくノリのいい性格で、普通の会社員のように見えるが、残酷な光景を目にしてもまるで動じない残忍な性格。サトルとは非常に仲が良く、下品な話が好きなサトルに合わせて、「ラジャー」を「ブラジャー」と言うなど、いつも下ネタを交えた会話をしている。
ヨミズ
謎の組織「謳主」に所属する若い女性。前髪を目の上で切り、太ももまで伸ばした巻き髪ロングヘアをしている。長身で胸が大きく、セクシーな雰囲気の人物。仲間の竹下からは「ヨミちゃん」と呼ばれている。普段は落ち着いているが、怒ると人が変わったように乱暴な口調と暴力的な態度になる。「謳主」の一員であるレヴィンを「レヴィン様」と呼び慕っている。 クロスボウを操る。
栗田 健次 (くりた けんじ)
春末彼方たちと同じ北高校に通う2年生の男子で、井上紗耶の恋人。前髪を眉上で短く切り、ふんわりとした短髪をツンツンにはねさせている。謎の寄生生物の最初の感染者である金田秀隆とある日ケンカになり、その際にケガを負って、自らも感染者となってしまう。しかし自分の異変に気付かず、友人とゲームセンターで遊んでいる最中に頭がキリンに変異。 理性をなくし無差別に人間を襲う通り魔と化した結果、友人たちを殺してしまった。その直後、外部情報調査局に身柄を拘束される直前に、身体が内側から破裂し死亡した。
井上 紗耶 (いのうえ さや)
春末彼方たちと同じ北高校の2年C組に所属する女子で、栗田健次の恋人。前髪を目の上で切り、肩につくほどまで伸ばした毛量の多いボブヘアを外にはねさせている。健次が謎の寄生生物に感染したことを知らずに性行為をし、自らも感染者となってしまう。その後、北高校2年B組の教室で、頭がヘビに変異した状態で、死体で発見された。 武田とも性的関係を持っており、武田は自分も感染してしまったのではないかと強く怯えている。
桃井 あゆみ (ももい あゆみ)
春末彼方たちと同じ北高校に通う女子で、西城雫の友人。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、肩につくほどまで伸ばした巻き髪セミロングヘアをしている。井上紗耶とは部活が同じで、正確な感染経路は不明だが、紗耶と飲み物の回し飲みをした等の経路で感染し、謎の寄生生物の感染者となってしまう。感染後、次第に正気を失い、彼方にキスをすることで感染者にしようとする。 また、キスした瞬間、身体が変異。後頭部が変異する形で、あゆみの頭部を巨大化させたような化け物が飛び出し、本来のあゆみの身体をぶら下げた状態で動き出すようになる。感染した自覚のないあゆみは、なぜ自分の身体が突然変異したのかわからず、ただ「人間を食べたい」という欲望に支配され、彼方たちを襲うようになってしまう。 雫とは非常に仲が良く、同性だが冗談で雫に「交際しよう」と言うほど親しかった。
武田 (たけだ)
春末彼方たちと同じ北高校に通う男子。前髪を目が隠れそうなほど伸ばしてウルフカットにし、ヘアピンで留めてまとめている。謎の寄生生物に寄生され亡くなった井上紗耶とは、紗耶の死亡直前に性行為をしており、その際に自分も感染してしまったのではと怯えている。そのため、北高校へ検査しようとやって来た外部情報調査局の指示に従わず、校内から逃げ出そうとする。
九条 (くじょう)
外部情報調査局に所属する、捜査官の若い男性。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、ストレートヘアを耳の下まで伸ばした髪型をしている。公安委員会の依頼により、謎の寄生生物による事件を調査するため、綾切奏やシキらとともに春末彼方の通う北高校へやって来た。生徒たちにはにこやかに接するが非常に腕っぷしが強く、検査に非協力的な生徒には容赦しない。
おやっさん
春末彼方のアルバイト先である「株式会社丸安水産」の社長を務める中年の男性。社員たちからは「社長」、彼方からは「おやっさん」と呼ばれている。明るく気さくな性格で彼方とも親しかったが、仕事中魚をさばいている最中に、とっくに死んでいるはずの魚の頭が突如動き出し、襲われて亡くなった。その後自分を襲った魚に身体を乗っ取られ、彼方を襲う。
坂本 (さかもと)
医療機器メーカー「メディロイド株式会社」に所属する医学者の中年男性。髪をスポーツ刈りにしている。娘の坂本さつきの脳にある腫瘍を摘出するため、助手の沢木とともに研究を行っていた。しかし、さつきの命を救うためとはいえ「メディロイド株式会社」が集めた植物状態の人間を実験台にした違法な人体実験に耐え切れなくなり、また、自らの技術ではさつきを助けられないと悟り自殺した。
坂本 さつき (さかもと さつき)
坂本の娘の幼い少女。前髪を眉上で短く切りそろえたおかっぱヘアをしている。脳に、現代医療では摘出できない腫瘍があり、寝たきりの生活を送っていた。坂本の死後行方不明となり亡くなったと思われていたが、実際は沢木が自分の研究室に隠していた。その理由は、自身が技術を磨き、坂本の代わりにさつきの腫瘍を摘出することで、坂本を越えようと目論んだためであった。
沢木 (さわき)
坂本の助手で、医療機器メーカー「メディロイド株式会社」に所属する医学者の男性。前髪を右寄りの位置で斜めに分けたショートカットヘアをしている。たれ目で太めなのが特徴。自らの性的欲求を満たすためにドローンを駆使し、猟奇殺人を繰り返している。被害妄想の激しい幼稚な性格で、自らの手柄を坂本に奪われたと思い込み、坂本の死後もなお彼のことを恨んでいる。
野桜 哲也 (のざくら てつや)
野桜の孫で、野桜友也の息子の中学生男子。あだ名は「てっちゃん」。前髪を眉よりもかなり上で短く切った短髪をしている。真面目な努力家で、中学では陸上部に所属しており日夜トレーニングに励んでいた。ある日を境に非常に調子が良くなったが、代わりに水を頻繁に飲み、食欲が減退するという不思議な状態になる。やがて大会でいい成績を残すが、体調の変化はサトルの仕業によるものであり、野桜の目の前で化け物の姿に変異してしまう。
野桜 友也 (のざくら ともや)
野桜の息子で、野桜友也の父親。前髪を上げて額を全開にし、髪全体を真上に立てている。医療研究者として、父親と同じチームでミドリムシを用いた先端医療の研究を続けていた。しかし、被験者となっていた患者がある日突然錯乱し、襲われそうになったサトルをかばって亡くなった。
集団・組織
外部情報調査局 (がいぶじょうほうちょうさきょく)
綾切奏が局長を務める、民間の調査組織。名前を略して、主に「ガイチュー」と呼ばれている。もともとはPMC(民間軍事企業)として世界中の紛争地域での軍事支援を主な生業としていた。現在では、警察では対処しきれない、不可解で謎の多い事件を専門に調査している。公安委員会の依頼により、謎の寄生生物による事件を調査するため、春末彼方の通う北高校へやって来た。
謳主 (うたいぬし)
人類を浄化するために活動する謎の組織。目的に必要不可欠なアスを目覚めさせるため「オキテネムル」である春末彼方を手に入れようとしている。瀕死の重傷を負って意識不明状態にあるアスを覚醒させるためには「オキテネムル」の持つ共感能力が必要だと考え、アス以外の「オキテネムル」を探すため謎の寄生生物を世に放った。彼方の捕獲ではなく彼方の「共感力」の覚醒を目指しており、そのため彼方に故意に試練を与える形でわざと親しい人物を怪物化させたり、強力な敵を用意して戦わせ、力の向上を促している。
その他キーワード
オキテネムル
春末彼方とアスが持つ特殊能力。転じて、彼方とアス自身のことを指す場合もある。脳が無意識に抑制している力を解放し、自らの身体能力を限界以上まで発現させる「レムズ覚醒」ができる。たとえば彼方の「学校の教室にいながら、屋上に貼った紙に書いてある文字が読める」能力などが該当し、自身がオキテネムルであると自覚する前の彼方は、「自分は視力だけがとても良い」と考え、左耳に指を入れて塞ぎ、集中することでこの力を使っていた。 実際はオキテネムルは自身のあらゆる身体能力を強化することができるが、同時に「反作用」と呼ばれる副作用があり、さまざまな機能を同時に「レムズ覚醒」させると、脳を傷つけ寿命が縮まってしまう。オキテネムルの力は、世界を揺るがすほどの超越的な力を得るためのヒントになると考えられており、常に色々な存在に狙われている。 また、オキテネムルには他人の感情や感覚をまるで自分のもののように感じる力「共感力」があるとされており、それは「レムズ覚醒」を繰り返し、能力が研ぎ澄まされていくことで目覚めると「謳主」は考えている。
超時空発電ガチオン (ちょうじくうはつでんがちおん)
1990年代に放送されていた春末彼方のお気に入りの特撮番組。「ガチッとオンするぜ!」が決め台詞の「ガチオン」というヒーローキャラクターが登場する。彼方の部屋にはガチオンのフィギュアが飾られているが、ある日訪問した綾切奏の粗末な扱いにより首が折れてしまう。