オンセンマン

オンセンマン

心身ともに疲れきった現代人に、温泉に入ってリラックスしてもらうために頑張るオンセンマンの奮闘記。「たまには血の燃えたぎるのとは違った、ポカーンと間のぬけたバカなものを描いてみたい」と作者の島本和彦は語るが、徐々に熱血要素が多くなり、当初のコンセプトを遥かに超える壮大なスケールの物語となっていく。コミックス第1巻には取材旅行マル秘話、第3巻にはメイキング話のおまけマンガも掲載されている。「月刊少年エース」1995年4月号から1997年2月号まで連載された。

正式名称
オンセンマン
作者
ジャンル
その他ギャグ・コメディ
レーベル
角川コミックス・エース(KADOKAWA)
巻数
全3巻
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概要・あらすじ

箱根の大涌谷で作っていた温泉たまごの1つに奇跡が起こって、中から伝説の勇者・オンセンマンが誕生した。オンセンマンは生まれた直後に東京まで飛んでいき、学校をさぼってゲームセンターで遊んでいた学生の勝田涙に、温泉で疲れを癒すことを勧める。涙はオンセンマンの提案を拒絶するものの、オンセンマンによって強引に温泉に入らされる。

最初は温泉に否定的だった涙だったが、すぐに温泉の魅力に気づいてトリコとなる。それを見届けたオンセンマンは、涙と同じく疲れきった現代人を癒すために、どこかへ飛び去るのだった。

登場人物・キャラクター

オンセンマン

男性タイプの温泉の精霊。箱根の大涌谷で作っていた温泉たまごから生まれた。200年に一度の奇跡によって誕生する、伝説の勇者と伝えられている。体形は三頭身にデフォルメされており、頭部は温泉マークの形、ふんどしをつけて、風呂敷をマントのように羽織った姿をしている。心身ともに疲れている現代人を、温泉に入れて癒すことを活動目的としている。 空を飛ぶことができる。疲れた人間を本能で感じると、急行して「オンセンスパーク」で水道水を温泉に変えたり、温泉が出るまで地面を掘り進むなどして、人々に温泉を堪能してもらっている。エネルギーは、お湯や温泉に入ることによってチャージできる。生まれた直後に勝田涙を癒し、その後はどこかに飛び去ったが、涙と再会した後は、涙の実家である銭湯に住み着く。

オンセンマングレー

グーダラーに捕まってエネルギー切れになった、オンセンマンの姿。人のやる気を吸うことでエネルギーをチャージするようになった。体の色が灰色になり、グーダラーの仲間として活動する。

勝田 涙 (かつた るい)

問題をよく起こすことで有名な男子生徒。学校をさぼってゲームセンターで遊んでいたところを、オンセンマンによって強引に温泉に入らせられる。入る前は何事にも冷めた性格だったが、入った後は、人が変わったように素直な性格となる。実家は「日の出湯」という銭湯を経営。オンセンマンが日の出湯で問題を起こし、勝田マキなどに責められていた時も、オンセンマンをかばう。 オンセンマンが日の出湯に住むようになった後は、オンセンマンの活動をサポートしていく。

スプラッシュおやじ

銭湯「日の出湯」の常連の男性。背中に人魚の形をした日焼けがある。風呂のルールにうるさく、ルールを破ろうとする人間に対しては、「スプラッシュ」の掛け声とともに、容赦なくお湯をかけて注意する。

勝田 マキ (かつた まき)

勝田涙の姉。銭湯「日の出湯」を切り盛りするしっかり者。仕事や生活に疲れ切った人や、汚れた男性が、お風呂に入って綺麗になり、元気を取り戻す姿を見るのが大好き。オンセンマンが、いきなり銭湯の屋根を破壊したり、湯船に穴を開けたりすると、最初は怒っていた。しかし、オンセンマンが自分と同じ思いを持つと知ると、意気投合する。

Mr.バディ

銭湯「日の出湯」の常連の男性。鍛えた体に自信があり、水のしずくが自分の体を伝って流れるのを感じて喜ぶなど、ナルシストな性格をしている。勝田マキが自分に好意を持っていると勘違いして、毎日体を見せに来ている。マキは「体の汚れていないやつは風呂に入る資格はない」と思って嫌っている。

プールレディ

人間をプールへと導く妖精の女の子。プールレディを略して「プーレディ」と呼ばれることもある。水着を着て、スイムキャップ、水中眼鏡、浮き輪をつけた姿をしている。普段は明るく元気いっぱいだが、急に冷たい態度を取ったりと性格に波がある。また他人の言うことに流されやすい一面がある。「温泉とプール、人はどちらに入りたいか」でオンセンマンと対決する。 しかし、勝田涙たちがプールの後に温泉で疲れを癒したため、無用な戦いをしていることに気づき、オンセンマンと和解する。

シア2 (しあつー)

北海道定山渓温泉の脱衣所にある肩もみロボット。自律行動ができ、人間との会話もできる。温泉に入る前の客の背中に取りついて、全身をマッサージする。マッサージされた人間は、夢心地の気分になって温泉に入らなくなるため、ジョーから敵対視される。ジョーが連れて来たオンセンマンと対決後に改心し、ジョーとともに定山渓温泉の繁盛に協力する。

ジョー

北海道定山渓温泉を担当する男性タイプの温泉の精霊。オンセンマンと同じように、三頭身にデフォルメされており、頭部は温泉マークとなっている。ただしオンセンマンより体形がスリムで、風呂敷をスカーフのように首に巻いているという違いがある。シア2の邪魔によって温泉に入る人間がいなくなり、オンセンマンの力を借りに、銭湯「日の出湯」までやって来る。 オンセンマンとの対決でシア2が改心した後は、協力して定山渓温泉を盛り上げる。

お龍 (おりゅう)

和歌山龍神温泉を担当する女性タイプの温泉の精霊。オンセンマンと同じく、頭部が温泉マークになっており、体形もデフォルメされている。性格は強気だが、鬼や幽霊といった類は苦手。龍神温泉に出る鬼を、オンセンマンに退治してもらうために、銭湯「日の出湯」までやって来る。オンセンマンとの対決により、鬼の正体が同じ温泉の精霊・ジゴくんだとわかると、丁半による1回勝負を持ちかける。 勝負後は、ジゴくんの担当温泉が繁盛するためのアドバイスを送る。

ジゴくん

長野県地獄谷を担当する男性タイプの温泉の精霊。オンセンマンと同じく、頭部が温泉マークになっており、体形も三頭身にデフォルメされている。ただし頭部には角が生えており、虎柄っぽいパンツを履いている。相棒に「サール」という名前の猿がいる。地獄谷の温泉を女性客の多い美人温泉にしたいと考え、美人温泉で有名な和歌山龍神温泉のマグマに身を投じて、体質変化を狙う。 ジゴくん退治に来たオンセンマンを、確固たる決意でたじろがせ、お龍との丁半勝負でも勝利を掴む。しかし美人温泉に変化させると、サールたち猿には水質が合わなくなって悩むが、お龍から的確なアドバイスをもらって、地獄谷に戻る。

土根 ジョージ (どこん じょーじ)

何にでも挑戦する熱血漢。毎回、やりつくして燃え尽きた後、銭湯「日の出湯」に入って復活する。しかし、マラソン大会への特訓中に、グーダラーの手によってやる気を吸われて無気力になり、途中で投げ出してしまう。

グーダラー

頭部のドクロに温泉マークが付いている精霊。背中に悪魔のような翼があり、体形は三頭身にデフォルメされている。自分の体をちぎって作った分身、「やる気チューチュー」を人間に取りつかせ、吸い取ったやる気を、自分のエネルギーに変換して活動する。そのため、やる気に満ちている人間から吸ったり、多くの人間から吸うほど、巨大化して大きな力を発揮できる。 自分の仲間とするためにオンセンマン、ジョー、お龍、ジゴくんを監禁してエネルギー切れにし、人間のやる気を吸わないといけない体に変化させる。

カルルス

北海道登別を担当する温泉の精霊。ワールドオンセンボクシングチャンピオンシップでグーダラーの部下になったジョーと死闘を繰り広げる。ダブルノックダウンによる引き分けとなったが、ジョーを元に戻すことに成功する。

ヒノキ

勝田涙と同じく実家が銭湯を経営する男子生徒。しかし最近、気が付くと風呂の水を空にするいたずらが頻発し、評判が落ちていることに悩んでいる。偶然居合わせ、協力を申し出た銭湯INに、事態の解決を頼む。

銭湯IN (せんとういん)

ヒノキの実家の銭湯で起こるいたずらを聞いて、解決するために手を貸すことを申し出た精霊。いたずらが起こった場面を見て、すぐに原因を見つけ、原因排除に尽力する。

シーシーガールズ

人を海へと導く4人の妖精の総称。それぞれ1から4までの番号がふられている。性格は全員が勝気。勝田涙を海に行くように誘うが、乱入して来たプールレディと、「海とプールどちらがいいか」の言い争いが起こる。その後は、争いを収めるために涙が提案したとおり、プールを体験しに行く。

赤井 (あかい)

オンセン査問委員会のメンバーの男性。常にサングラスをかけ、温泉マークのような髪型が特徴の人物。職務に忠実で、4人の同僚が行方不明になった「天国サウナ」の調査にも、恐れずに向かう。

集団・組織

オンセン査問委員会 (おんせんさもんいいんかい)

温泉を調査する国家的機関。温泉が客に入るのに適しているか、安全規定範囲内か、営業するのに問題ないか、などを徹底的に調査する。この調査に合格できない温泉は、温泉の命ともいえる「温泉マーク」を剥奪される。

ターザバン

天然露天温泉のルールを守る番人たち。入浴スタイルで、森や林の中を猿のように動き回るため、「温泉類猿人」とも呼ばれる。飲み終わった缶やビンなどのゴミを捨てて自然を汚す人間には、容赦なく罰を与える。

書誌情報

オンセンマン 全3巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉 完結

第1巻

(1995年11月発行、 978-4047131248)

第2巻

(1996年8月発行、 978-4047131507)

第3巻

(1997年4月発行、 978-4047131842)

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