概要・あらすじ
箱根の大涌谷で作っていた温泉たまごの1つに奇跡が起こって、中から伝説の勇者・オンセンマンが誕生した。オンセンマンは生まれた直後に東京まで飛んでいき、学校をさぼってゲームセンターで遊んでいた学生の勝田涙に、温泉で疲れを癒すことを勧める。涙はオンセンマンの提案を拒絶するものの、オンセンマンによって強引に温泉に入らされる。
最初は温泉に否定的だった涙だったが、すぐに温泉の魅力に気づいてトリコとなる。それを見届けたオンセンマンは、涙と同じく疲れきった現代人を癒すために、どこかへ飛び去るのだった。
登場人物・キャラクター
オンセンマン
男性タイプの温泉の精霊。箱根の大涌谷で作っていた温泉たまごから生まれた。200年に一度の奇跡によって誕生する、伝説の勇者と伝えられている。体形は三頭身にデフォルメされており、頭部は温泉マークの形、ふんどしをつけて、風呂敷をマントのように羽織った姿をしている。心身ともに疲れている現代人を、温泉に入れて癒すことを活動目的としている。 空を飛ぶことができる。疲れた人間を本能で感じると、急行して「オンセンスパーク」で水道水を温泉に変えたり、温泉が出るまで地面を掘り進むなどして、人々に温泉を堪能してもらっている。エネルギーは、お湯や温泉に入ることによってチャージできる。生まれた直後に勝田涙を癒し、その後はどこかに飛び去ったが、涙と再会した後は、涙の実家である銭湯に住み着く。
オンセンマングレー
グーダラーに捕まってエネルギー切れになった、オンセンマンの姿。人のやる気を吸うことでエネルギーをチャージするようになった。体の色が灰色になり、グーダラーの仲間として活動する。
勝田 涙 (かつた るい)
問題をよく起こすことで有名な男子生徒。学校をさぼってゲームセンターで遊んでいたところを、オンセンマンによって強引に温泉に入らせられる。入る前は何事にも冷めた性格だったが、入った後は、人が変わったように素直な性格となる。実家は「日の出湯」という銭湯を経営。オンセンマンが日の出湯で問題を起こし、勝田マキなどに責められていた時も、オンセンマンをかばう。 オンセンマンが日の出湯に住むようになった後は、オンセンマンの活動をサポートしていく。
スプラッシュおやじ
銭湯「日の出湯」の常連の男性。背中に人魚の形をした日焼けがある。風呂のルールにうるさく、ルールを破ろうとする人間に対しては、「スプラッシュ」の掛け声とともに、容赦なくお湯をかけて注意する。
勝田 マキ (かつた まき)
勝田涙の姉。銭湯「日の出湯」を切り盛りするしっかり者。仕事や生活に疲れ切った人や、汚れた男性が、お風呂に入って綺麗になり、元気を取り戻す姿を見るのが大好き。オンセンマンが、いきなり銭湯の屋根を破壊したり、湯船に穴を開けたりすると、最初は怒っていた。しかし、オンセンマンが自分と同じ思いを持つと知ると、意気投合する。
Mr.バディ
銭湯「日の出湯」の常連の男性。鍛えた体に自信があり、水のしずくが自分の体を伝って流れるのを感じて喜ぶなど、ナルシストな性格をしている。勝田マキが自分に好意を持っていると勘違いして、毎日体を見せに来ている。マキは「体の汚れていないやつは風呂に入る資格はない」と思って嫌っている。
プールレディ
人間をプールへと導く妖精の女の子。プールレディを略して「プーレディ」と呼ばれることもある。水着を着て、スイムキャップ、水中眼鏡、浮き輪をつけた姿をしている。普段は明るく元気いっぱいだが、急に冷たい態度を取ったりと性格に波がある。また他人の言うことに流されやすい一面がある。「温泉とプール、人はどちらに入りたいか」でオンセンマンと対決する。 しかし、勝田涙たちがプールの後に温泉で疲れを癒したため、無用な戦いをしていることに気づき、オンセンマンと和解する。
シア2 (しあつー)
北海道定山渓温泉の脱衣所にある肩もみロボット。自律行動ができ、人間との会話もできる。温泉に入る前の客の背中に取りついて、全身をマッサージする。マッサージされた人間は、夢心地の気分になって温泉に入らなくなるため、ジョーから敵対視される。ジョーが連れて来たオンセンマンと対決後に改心し、ジョーとともに定山渓温泉の繁盛に協力する。
ジョー
北海道定山渓温泉を担当する男性タイプの温泉の精霊。オンセンマンと同じように、三頭身にデフォルメされており、頭部は温泉マークとなっている。ただしオンセンマンより体形がスリムで、風呂敷をスカーフのように首に巻いているという違いがある。シア2の邪魔によって温泉に入る人間がいなくなり、オンセンマンの力を借りに、銭湯「日の出湯」までやって来る。 オンセンマンとの対決でシア2が改心した後は、協力して定山渓温泉を盛り上げる。
お龍 (おりゅう)
和歌山龍神温泉を担当する女性タイプの温泉の精霊。オンセンマンと同じく、頭部が温泉マークになっており、体形もデフォルメされている。性格は強気だが、鬼や幽霊といった類は苦手。龍神温泉に出る鬼を、オンセンマンに退治してもらうために、銭湯「日の出湯」までやって来る。オンセンマンとの対決により、鬼の正体が同じ温泉の精霊・ジゴくんだとわかると、丁半による1回勝負を持ちかける。 勝負後は、ジゴくんの担当温泉が繁盛するためのアドバイスを送る。
ジゴくん
長野県地獄谷を担当する男性タイプの温泉の精霊。オンセンマンと同じく、頭部が温泉マークになっており、体形も三頭身にデフォルメされている。ただし頭部には角が生えており、虎柄っぽいパンツを履いている。相棒に「サール」という名前の猿がいる。地獄谷の温泉を女性客の多い美人温泉にしたいと考え、美人温泉で有名な和歌山龍神温泉のマグマに身を投じて、体質変化を狙う。 ジゴくん退治に来たオンセンマンを、確固たる決意でたじろがせ、お龍との丁半勝負でも勝利を掴む。しかし美人温泉に変化させると、サールたち猿には水質が合わなくなって悩むが、お龍から的確なアドバイスをもらって、地獄谷に戻る。
土根 ジョージ (どこん じょーじ)
何にでも挑戦する熱血漢。毎回、やりつくして燃え尽きた後、銭湯「日の出湯」に入って復活する。しかし、マラソン大会への特訓中に、グーダラーの手によってやる気を吸われて無気力になり、途中で投げ出してしまう。
グーダラー
頭部のドクロに温泉マークが付いている精霊。背中に悪魔のような翼があり、体形は三頭身にデフォルメされている。自分の体をちぎって作った分身、「やる気チューチュー」を人間に取りつかせ、吸い取ったやる気を、自分のエネルギーに変換して活動する。そのため、やる気に満ちている人間から吸ったり、多くの人間から吸うほど、巨大化して大きな力を発揮できる。 自分の仲間とするためにオンセンマン、ジョー、お龍、ジゴくんを監禁してエネルギー切れにし、人間のやる気を吸わないといけない体に変化させる。
カルルス
北海道登別を担当する温泉の精霊。ワールドオンセンボクシングチャンピオンシップでグーダラーの部下になったジョーと死闘を繰り広げる。ダブルノックダウンによる引き分けとなったが、ジョーを元に戻すことに成功する。
ヒノキ
勝田涙と同じく実家が銭湯を経営する男子生徒。しかし最近、気が付くと風呂の水を空にするいたずらが頻発し、評判が落ちていることに悩んでいる。偶然居合わせ、協力を申し出た銭湯INに、事態の解決を頼む。
銭湯IN (せんとういん)
ヒノキの実家の銭湯で起こるいたずらを聞いて、解決するために手を貸すことを申し出た精霊。いたずらが起こった場面を見て、すぐに原因を見つけ、原因排除に尽力する。
シーシーガールズ
人を海へと導く4人の妖精の総称。それぞれ1から4までの番号がふられている。性格は全員が勝気。勝田涙を海に行くように誘うが、乱入して来たプールレディと、「海とプールどちらがいいか」の言い争いが起こる。その後は、争いを収めるために涙が提案したとおり、プールを体験しに行く。
赤井 (あかい)
オンセン査問委員会のメンバーの男性。常にサングラスをかけ、温泉マークのような髪型が特徴の人物。職務に忠実で、4人の同僚が行方不明になった「天国サウナ」の調査にも、恐れずに向かう。
集団・組織
オンセン査問委員会 (おんせんさもんいいんかい)
温泉を調査する国家的機関。温泉が客に入るのに適しているか、安全規定範囲内か、営業するのに問題ないか、などを徹底的に調査する。この調査に合格できない温泉は、温泉の命ともいえる「温泉マーク」を剥奪される。
ターザバン
天然露天温泉のルールを守る番人たち。入浴スタイルで、森や林の中を猿のように動き回るため、「温泉類猿人」とも呼ばれる。飲み終わった缶やビンなどのゴミを捨てて自然を汚す人間には、容赦なく罰を与える。