カムイ外伝 第一部

カムイ外伝 第一部

長編作品カムイ伝第一部からのスピンオフ作品。各話読み切りの短編連作形式で、抜け忍となってかつての忍者仲間に追われるカムイの非情の旅路を、様々な忍者との対決を中心に描いている。1965年から小学館「週刊少年サンデー」にて連載。

正式名称
カムイ外伝 第一部
ふりがな
かむいがいでん だいいちぶ
作者
ジャンル
時代劇
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概要・あらすじ

江戸時代の寛文年間、非人とされる部落民から忍者となったカムイは非情な宿命に反逆して抜け忍となり、同郷の忍者たちから追われる身に。様々な忍法を駆使して追っ手を倒すカムイだったが、新たな刺客が次々と現れ、傷つき苦しみながらも人間らしく生きようと孤独な戦いを繰り広げていく。

登場人物・キャラクター

夙のカムイ (しゅくのかむい)

夙谷の部落に生まれた若者で、天才的な忍者の素質を持つ。しかし忍者の非情の掟を受け入れられず抜け忍となり、追っ手の追撃をかわして自由を求め旅を続ける。夙流忍法と称して独自の技を編み出し、変移抜刀霞斬り、飯綱落としなどの必殺技を用いて、奇抜な技を使う忍者たちとの死闘を繰り広げていく。

マシラ

カムイを追う忍者集団]マシラ一族の頭。八人の部下を引き連れ、みずからも隠形の術や猿飛の術を駆使してカムイと戦ったが、得意とする森の中の戦いでカムイの飯綱落としにより全員が敗れ去った。

月影 (つきかげ)

『カムイ外伝 第一部』で初めて単独で登場したカムイの追っ手。目隠しとなる物を通して手裏剣で相手を撃ちぬく隠月の術(かげりのじゅつ)などの月影忍法を使う。だがカムイにはなぜか通用せず、飯綱落としによって絶命させられた。

ムササビ兄妹 (むささびきょうだい)

姉の早苗と弟の四郎の二人で連携して戦う姉弟忍者。叔父に当たる月影がカムイに倒されたため、樹上から地上の者を攻撃するムササビの術を駆使してカムイを狙った。だが変形の飯綱落としを頭に食らった四郎は、精神に異常をきたしてしまう。しかし早苗は四郎の行動をヒントに飯綱がえしを考案し、カムイと対決。 密着したカムイを自身の体もろとも剣で貫くが、鎖カタビラを身に付けていたカムイは倒せなかった。

名張の五ツ (なばりのいつつ)

カムイに正面対決を挑んだ忍者で、変移抜刀霞斬りを初めて破った。得意とする技は両手同様に両足を操る体術だが、それだけでなく、奇形として生まれたことから三本目の腕を胸の所に隠し持っている。忍者とならざるをえなかったのもそのためだったが、親近感を感じたカムイと雌雄を決することを望まず、最後は自身も抜け忍となった。

他心通の忍者 (たしんつうのにんじゃ)

他心通という読心術を使う忍者で、その術により変移抜刀霞斬りを破ったばかりか、飯綱落としも初めて破った。飼い慣らした鷲の不動を使い、カムイの飼う若鷹・ハヤテを殺害させて動揺させ、相手の心理を察相することで行動を予知。追い詰められたカムイは自己催眠による隠形滅心の法を用いていっさいの気配を断ち、移し身の術によって老僧の孫娘のナミと人格転換を行った。 そのため眠ったままカムイに変装させられたナミを狙った他心通の忍者は木耳(きくらげ)というキノコに足を滑らせて崖から落ち、死亡した。

春花の術の忍者 (しゅんかのじゅつのにんじゃ)

麻酔薬を風に乗せて流す春花の術の使い手。山奥に住み、里の動物を襲う野生の男人狼に化けたカムイは旅の子供太吉が崖から落ちたところを助け、共に暮らすようになる。春花の術の忍者はカムイの策にはまり洞窟に閉じ込められたものの、脱出して、本物の人狼をカムイと思い殺害。 太吉がこの男の息子と知ったカムイは戦いをやめるよう迫るが、応じない男に太吉を返し、谷間から吹く逆風を利用して春花の術を破った後、二人を見逃した。

トネ

荒くれ者のキコリ9人が集まるトズラの組で、酒造りなどにこき使われていた下働きの娘。密かに鶴のアテカを育てている。しかしその正体は追っ手の忍者で、同じく正体を現した9人のキコリがカムイに倒された後、アテカに条件反射を使って仕込んだ技でカムイを殺そうとした。 9人の刺客に隠れて10人目の刺客が目的を果たす九の一の法だったが、狙いがそれてトネ自身に手裏剣が当たり、絶命。わざと醜く汚していたその素顔は美しく、トネを愛し始めていたカムイの胸に苦い思いを残すことになった。

丹波の天人 (たんばのてんじん)

追っ手の中でも「執念深く残忍な男」とカムイに言わせた小頭。その手下で抜け忍に寝返った下忍コノマを助けようとするカムイが使った乱心法獣遁の術に陥り、暴走する馬と共に崖から落とされて瀕死の重傷を負った。しかも治療中にカムイによって殺害され、自身に変装したカムイに入れ替わられてしまう。 丹波の天人となったカムイは村人に処刑された暴れ者鬼松の死体とコノマを入れ替わらせて逃がすが、カムイに化けたコノマは身代わりとなって死に、しかも丹波の天人と瓜二つのその弟が現れたことで窮地に陥る。弟の使う天人の術を切り抜けたカムイは飯綱落としで弟を倒し、手下たちの前で正体を現して、共に抜け忍となる道を選ばせている。

木間 (このま)

丹波の天人配下の若い下忍で、一人でカムイと対峙するも歯が立たず、かえって命を救われてしまう。そのためカムイを狙うことをやめ、みずからも抜け忍となるべく、一時はカムイの助けを借りて丹波の天人一党からの逃亡に成功した。だが逃げ続ける中で神経をすり減らして追っ手以外の者まで次々と手に掛け、最後は自身がカムイに化けたまま爆死することで、カムイの追跡を断ち切ろうとした。

名張の半助 (なばりのはんすけ)

丹波の天人亡き後、新たに小頭となった老忍で、三代目名張の半助を名乗る。オボロ影の術や春花の術を使うが、手下からは足手まといと言われ、一人でカムイを狙うものの何度もコケにされてしまう。後に手下たちと共に抜け忍となってカムイと手を組み、裏切者を暴くために一芝居打ってみせた。

外面 (そとも)

丹波の天人の手下の一人で、吹き矢や気砲、回転によって手裏剣を飛ばすコマの使い手。名張の半助らと共に抜け忍となってキコリに化けるが、仲間を暗殺して自分一人だけ抜けようとしたあげく、カムイたちの仕掛けた罠に落ちて裏切りが発覚。残った5人の仲間によって殺されている。

黒鍬の五兵衛 (くろくわのごへえ)

土木工事請負を仕事とする黒鍬衆の頭。かつて戦場を駆けまわったこともある豪胆な男。領内の新田開発のため坂本から出張中に、甥の娘を信州無宿のイケズたち三人組から助けようとしたカムイと知り合う。その後黒鍬衆への報酬を惜しんだ城主が百姓たちに新田開発を押し付け、反抗に対する見せしめとして斬り殺そうとしたイケズをカムイが救ったことから、抜け忍であることが発覚。 五兵衛はカムイが追っ手たちを倒すところを見て、黒鍬者になれとイケズを諭している。

あか

犬ながら抜け忍としてほかの忍犬たちに追われ、傷ついたところをカムイに救われて、絆で結ばれる仲となった。あかの名はカムイが命名。火を起こすこともでき、乱心法土遁の術などを駆使して、カムイが流砂に呑まれて身動きがとれない間に、カムイの追っ手たちを倒した。 だが追っ手の忍者たちが狂犬病の雌犬を使った憑移しの術を使い、その犬に恋したあかは噛まれて感染。カムイによって洞窟内にたまったガスで安楽死させられた。この後カムイは狂犬病にかかったふりをして追っ手を欺き、あかと同様に洞窟内で死なせている。

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カムイ伝 (かむいでん)

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続編

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アニメ

忍者カムイ外伝

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