ゴールデンカムイ

舞台は明治時代後期の北海道。日露戦争に従軍して「不死身の杉元」と謳われた兵士、杉元佐一が、戦友であった寅次の妻、梅子を救う大金を得るため、死刑囚たちが隠したという莫大な埋蔵金を追って、大自然に生きるアイヌ民族の少女、アシリパと協力して手掛かりを集めていく様子を描いたサバイバル漫画。アイヌ民族の文化や料理などが多く描かれており、グルメ漫画としての側面もあることが特徴。また、アイヌ語研究者の中川裕がアイヌ語監修を務めている。

正式名称
ゴールデンカムイ
作者
ジャンル
サバイバル
 
時代劇
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊13巻
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あらすじ

単行本第1巻

日露戦争で絶大な武勲を立て、「不死身の杉元」と謳われた元兵士の杉元佐一は、戦友であった寅次の妻、梅子の病気を治療する大金を必要としていた。そのため、彼はかつてはゴールドラッシュに湧いていた北海道で砂金を探し、一攫千金を狙っていた。しかし、砂金はすでに掘り尽くされ、杉元は途方に暮れていた。そんなある日、杉元は酔っ払いの男からある噂話を耳にする。

それは、日本人に迫害されていたアイヌたちの一部が、抵抗運動をするための軍資金として八萬圓(現代の価格にして八億円相当)もの金塊を貯蔵していたこと。そして、それを1人の男が他のアイヌを殺して強奪したこと。男は網走監獄へと投獄され、死刑囚となった。金塊のありかを外の仲間へと伝えるにも、手紙は看守に盗まれてしまう。そこで男がとった方法は、同房の死刑囚の体に、埋蔵金のありかを示す暗号を入れ墨として彫ることであった。そして、男は「脱獄に成功したやつには金塊を半分やる」と宣言。欲にかられた看守たちが金塊のありかを聞き出そうとして、囚人を移送しようとした隙をついて、囚人は全員が逃走。金塊の手がかりは北海道の各地に散らばった。

はじめは半信半疑だった杉元だが、その噂を語った男こそが、刺青の彫られた囚人のひとりだと知り、金塊探しに乗り出すことを決意。しかし、杉元は男を殺したヒグマに襲撃を受けてしまう。危機的状況の中、彼を助けたのがアイヌの少女、アシリパだった。杉元はヒグマに対抗するため、アシリパに金塊の話を持ちかける。アシリパは殺されたアイヌの中に父がいたと語り、杉元は金塊を、アシリパは父の敵討ちを目的に2人は手を組んだ。

そして2人は小樽で情報収集をはじめ、早速1人目の脱獄囚を捕えることに成功。そこで、暗号を彫った男は「のっぺら坊」と呼ばれる男であることが判明した。しかし、脱獄囚は突如、何者かの狙撃を受けて即死。さらに狙撃をしたのは陸軍最強と謳われる第七師団の一員、尾形百之助であった。杉元は尾形を撃退するが、軍の一部も金塊を狙っていることがわかり、この旅路が困難であることを身をもって知るのであった。

その後、杉元たちはさらにもう1人の脱獄囚を捕らえた。その男は「脱獄王」の異名を持つ白石由竹。杉元たちは白石から、脱獄した囚人は24名であること、そして、脱獄を指揮した男が函館戦争で死んだはずの新撰組副長、土方歳三であることを聞く。

単行本第2巻

山で狩りをしていた杉元とアシリパと杉本だが、運悪く第七師団に発見されてしまう。2人はなんとか追跡をかわし、その際に拾った子熊を育てるために、アシリパの村に行くことになる。村の皆に愛されるアシリパを見て、杉元は彼女を危険な目にあわせまいと思い、一人村を去るのだった。

杉元はひとり、小樽で情報収集を試みるが、第七師団に発見されてしまう。捕らえられた杉元は、師団を率いる鶴見中尉の尋問によって、金塊を追っていることを見抜かれてしまい、激しい拷問にかけられるのだった。

一方、相棒であるエゾオオカミ・レタラと共に杉元を探していたアシリパは白石と再開。彼の協力を取り付け、杉元を助ける作戦を開始する。

単行本第3巻

杉元がまだ生きていることを確認したアシリパと白石。白石は杉元たちが金塊を手にすることに賭け、アシリパと手を組むことを宣言する。杉元は持ち前の戦闘能力を発揮し、アシリパと白石の力も借りて、無事に第七師団から逃げだすことに成功する。

一方、土方はかつての新撰組隊士、永倉新八と、刺青を持つ脱獄囚の1人である無敵の柔道家、牛山辰馬を仲間に引き入れ、蝦夷地の独立を目的に行動を開始。

そのころ、レタラに脚を折られた第七師団の一員、谷垣源次郎は「悪夢の熊撃ち」の異名を持つマタギ、二瓶鉄造と行動を共にしていた。2人は猟師としての本能から、最後のエゾオオカミ・レタラを狩ろうとしていたのだった。さらに、白石の情報で二瓶もまた刺青を持つ脱獄囚の一人と判明。杉元たちは二瓶を捕まえ、レタラを守るために動き出す。

単行本第4巻

ついに激突した杉元と二瓶。しかし、アシリパは捕らえられ、レタラをおびき寄せる餌に使われることになってしまう。そして、ついに二瓶とレタラは対面し、一騎打ちを果たすのだった。

その後、仕掛け矢にかかった谷垣を助けるため、アシリパの村に戻った杉本たち。そこで谷垣から耳にしたのは、金塊の量が噂よりもはるかに多く、実は2万貫(72トン)、金額にして8千億円もの金が隠されているという事実、そして日露戦争で傷ついた第七師団の軍人たちのため、北海道に軍事政権を樹立するという鶴見中尉の目的であった。

一方、小樽の銀行を襲撃した土方一派は、鶴見中尉ら第七師団と激突。その混乱に乗じて、土方の居場所の手がかりをつかんだ白石は、独自に追跡を行うが捕まってしまい、土方に手を組むよう持ちかけられるのだった。

その後、白石は、脱獄囚である殺人鬼、辺見和雄の情報を手に、杉元たちのもとへ帰還。ニシン漁を生業とするヤン衆に紛れて殺人を繰り返しているという辺見を追って、杉元たちは海へと向かう。

単行本第5巻

偶然にも海に落ちた辺見を助けた杉元。殺人衝動と、残酷に殺されたいという願望を抱える辺見は、杉元に理想の殺人者の姿を見つけ、杉元との殺し合いを切望する。さらに、辺見を追って第七師団も現れ、漁場は殺し合いの場へと変貌した。

一方、回復しアシリパの村で穏やかに過ごしていた谷垣のもとに、第七師団の尾形たちが訪れる。密かに鶴見中尉を裏切っていた尾形は謀反の発覚を恐れ、口封じのため谷垣を襲撃。谷垣は二瓶の形見である村田銃を武器に、射撃の名手、尾形との戦いを余儀なくされるのだった。

旅を続けていた杉元一行は、偶然アシリパの父の友人、キロランケと出会う。網走監獄での事件を知っていたキロランケが語ったのは、「のっぺら坊はアシリパに金塊をたくそうとしていた」ついう事実だった。つまり、のっぺら坊こそがアシリパの父だったのだ。アシリパは真実を知るために、網走監獄を目指すことを決意する。

単行本第6巻

キロランケを加え、のっぺら坊に会って事の真相を突き止めるべく網走にむかう杉元たち。札幌で美人の女将が経営するというホテルに一泊することになった杉元一行だが、その女将の正体は脱獄囚の一人である殺人鬼、家永カノであった。さらに、偶然にも牛山もホテルに現れ、互いの素性を知らぬまま、杉元たちは彼と意気投合してしまう。

一方、土方と永倉は借金のカタに収められたという刺青人皮の噂を追って河港の街、茨戸に赴いていた。その宿場町は、賭場の利権を巡ってヤクザたちが抗争を繰り広げており、無法者がたむろする危険な状況にあった。

ヤクザの一方が刺青人皮を持っていることを知った土方は、そちら側の用心棒となった。だが、同じく刺青人皮を追っていた尾形も登場、土方とは敵の側に味方することに。そして、刺青人皮を巡ってついに全面抗争が始まる。

単行本第7巻

苫小牧に滞在することになった杉元たち。そこで一行は、未来が見えるというアイヌの女占い師、インカラマッと出会う。怪しげなインカラマッは目的がアシリパにあることをほのめかし、姿を消した。

その後、杉元たちは脱獄囚の噂を追って日高を目指すことになる。そこで、一行はアメリカ人の大牧場主、エディー・ダンから、不死身と噂される赤毛のヒグマ討伐の依頼を受けた。赤毛のヒグマと遭遇し、農家に逃げんだ杉元たちだが、そこには先客の男がが2人と生首が2つ。その上、男の1人であるヤクザの親分、若山輝一郎が、刺青を持つ脱獄囚であると発覚。杉元たちは凶暴なヒグマを相手にしながら、刺青を奪わざるを得なくなってしまう。

単行本第8巻

赤毛のヒグマを倒した杉元たちは、ダンから次なる刺青人皮の手がかりが夕張にあることを聞く。その刺青人皮を手にしていたのは、人間の死体から装飾品を作ることを趣味とする狂人、江渡貝弥作であった。しかし、そこにはすでに鶴見中尉ら第七師団の手が回っていた。鶴見は江渡貝の技能に目をつけ、デタラメの暗号が彫られたニセの刺青人皮の製作を依頼、金塊争奪戦をさらに混乱に陥れようと目論む。

一方、アシリパの村で過ごしていた谷垣のもとに、インカラマッが現れた。彼女は、アシリパの3人の仲間のうち、誰か1人が裏切って彼女に危険が及ぶ、とフチに予言を聞かせる。不安に陥ったフチたちに恩を返すため、谷垣はアシリパを連れ帰ることを決意。どういうわけか同行してきたインカラマッを連れ、網走に向かうのだった。

単行本第9巻

夕張でついに出会ってしまった杉元たちと土方一派。ひとまず手を組むことにした杉元たちはニセの刺青人皮の判別方法を探し、月形の樺戸監獄に収監されている贋作師、熊岸長庵のもとを目指すことになる。

ふた手に別れて月形を目指す一行。土方組は旅の最中で、白石が「脱獄王」と呼ばれるようになった理由を耳にする。

一方、杉元たちはアイヌの村に立ち寄るが、そこには樺戸監獄を集団脱獄してきた囚人たちが、アイヌになりすましていたのだった。さらに目的の熊岸長庵もそこで偽札作りを強要されていたことが発覚。アシリパを脅したことに怒り狂った杉元は、その凶暴性をむき出しにしてしまう。

単行本第10巻

アイヌの村長になりすましていた詐欺師、鈴川聖弘は刺青を持つ脱獄囚の1人だった。鈴川から別の脱獄囚の情報があると聞いた杉元たちは、まずは土方たちと合流することに。

一方、白石は不注意から第七師団に捕らえられてしまう。土方たちはさまざまな手で白石を逃走させようとするが、土方との内通が杉元に発覚したことを恐れていた白石はそのすべてを無視。樺戸集治監に収監されてしまった白石を奪還するため、変装の天才である鈴川の力を借りて、杉元は旭川の第七師団本部に乗り込む。

単行本第11巻

白石を奪還した杉元一行は、第七師団の追跡を逃れるために釧路を目指す。

一方、小樽の鶴見中尉たちはニセの刺青人皮を餌に、脱獄囚の1人・稲妻強盗の坂本慶一郎とその妻、蝮のお銀をおびき寄せていた。餌にかかった凶悪な夫妻と鶴見中尉たちは、激しい戦いを行うことになる。

そのころ、釧路湿原に到達した杉元たちは、道中でインカラマッと合流。杉元たちは、近頃多発している野生の動物を穢して殺害する事件の犯人だと勘違いされた谷垣が、地元のアイヌに追われている、と彼女から聞くのだった。

単行本第12巻

動物を殺して回っていたのは、獣姦好きの変態学者の脱獄囚、姉畑支遁であった。杉元たちは、ヒグマに恋をしてしまった姉畑が食われる前に、刺青を守ることを余儀なくされてしまう。そのうえ囚われた谷垣の無実を晴らすまでに与えられた猶予は3日間。限られた時間の中、杉元たちは姉畑を探して行動を開始する。 

何とか谷垣を救出した杉元たちは、共に釧路に向かった。そこでアシリパはインカラマッから、のっぺら坊が父親ではないこと、そして父を殺したのはキロランケだと聞かされる。誰が本当のことを言っているのか、そもそも全ては土方が仕組んだ罠なのか、疑心暗鬼のまま旅を続ける一行は、屈斜路湖に到達。そこで杉元たちは、近頃出没する盲目の盗賊たちの親玉に、奇妙な刺青が入っているという情報を得るのだった。

登場人物・キャラクター

杉元 佐一

元大日本帝国陸軍の兵士の青年。退役はしているが、普段から軍服を着用している。結核で家族を失って村を一人で出たのち、幼馴染の梅子と寅次が結婚したところを見届け、軍隊に入隊。日露戦争では第一師団に編入され、「白襷隊」の一員として旅順での夜襲に参加。二○三高地での激戦でも戦って生き延びた。兵士時代の異名は「不死身の杉元」。顔や体中に無数の傷痕を持ち、医者が匙を投げる重傷を負っても、翌日には走り回れる程に回復する脅威の生命力を持つ。自身は、「気に入らない上官を半殺しにしていなければ、金鵄勲章をもらって年金暮らし」をしていたと語っている。戦後は、戦友であった寅次の妻、梅子を助ける金を稼ぐため、北海道で砂金探しをしていた。そこで知り合った酔っぱらいの男、後藤から、アイヌ民族の金塊を奪った死刑囚と、その囚人に彫られたという金塊の在処を示した刺青(通称、刺青人皮)の噂を聞き、半信半疑ながら捜索に乗り出す。その折、ヒグマに襲われていたところをアシリパに助けられ、利害関係の一致により、金塊探しの手助けをしてもらう事になる。はじめは金塊だけが目当てであったが、アシリパと旅をするうちに、彼女の目的を達成することを見届けたい、と考えるようになった。普段は気のいい青年で、アイヌの人々には穏やかに接している。アシリパを一人の人間として尊重しており、「アシリパさん」と呼んでいる。だが、悪意ある人間には容赦なく、特にアシリパに危険が及んだ際は怒り狂い、驚異的な戦闘能力でもって躊躇なく敵を殺害する。好物は干し柿と、塩をかけた脳。苦手な物はイナゴの佃煮。

アシリパ

アイヌ民族の少女。祖母のフチや、エゾオオカミのレタラたちと力を合わせ、北海道の大自然で暮らしている。年齢は12歳前後。和名は小蝶辺明日子。幼名はエカシオトンプイ(祖父の尻の穴)。黒い長髪にコンチを着用している。深い青に緑が混じった瞳の色が特徴。アイヌ語のほか日本語も流暢に喋り、北海道の自然に対する知識も豊富。父親は、抵抗運動を目論んでいたアイヌたちが貯めていた金塊の在処を知る一人だったが、のっぺら坊に金塊を強奪された際に死んでいると思われる。ある日、偶然ヒグマに襲われていた杉元佐一を助け、利害関係の一致により、アイヌの金塊探しの手助けをする事になる。その後、伯父のキロランケから、のっぺら坊こそが実の父親であることを聞き、真相を確かめるため網走監獄を目指すようになる。名前の「アシリパ」とは、アイヌ語で「新年」という意味であり、それを「未来」と解釈し、「新しい時代のアイヌの女」であることを信念としている。そのため、アイヌの信仰に対しては柔軟な考え方で、本来ならば口の周りに入れるはずの刺青も嫌っている。また、編み物などの女の仕事を嫌い、山で狩りをすることを好む。狩りでは、すでに時代遅れの弓矢を使うことを好み、腕前も優れている。食べることが好きで、狩った獲物を自分で食べるほか、杉元など旅の同行者に、何かと獲物の脳みそを生で食わせることがある。はじめは杉元が持っていた味噌をオソマ(大便)だと勘違いして嫌っていたが、桜鍋を食べてからは好物となった。好物は塩をかけた脳。苦手なものは蛇で、見るだけで絶叫してしまうほど。作中ではアイヌ語の発音として、「リ」の部分は小文字で表記されている。

レタラ

北海道の大自然で暮らしているオスのエゾオオカミ。幼いころにアシリパに救われ、生活を共にしていたが、成長すると、仲間の遠吠えに惹かれて自然へ戻っていった。しかし、アシリパへの恩義は忘れておらず、危機に駆けつけては彼女を守っている。普段は毅然とした姿をしているが、アシリパの前では腹を出し、甘えた姿を見せている。絶滅の危機に瀕している希少さから、猟師の本能に従って行動する谷垣源次郎や二瓶鉄造から付け狙われた。「最後のオオカミ」であると思われていたが、二瓶との戦いの際にツガイのメスが現れ、群れを作っていることが判明した。「レタラ」とはアイヌ語で「白」、という意味である。好物は鹿。作中ではアイヌ語の発音として、「ラ」の部分は小文字で表記されている。

寅次

杉元佐一の幼馴染で、日露戦争にも共に従軍した。厚い唇が特徴の男性。真面目な性格。幼馴染である杉元と梅子が両想いであると知っていたが、杉元が村を出たので梅子と結婚した。結婚式の日に杉元が村に帰ってきた際は、幼い頃からかなわなかった杉元に抱いていたコンプレックスをぶつけていた。日に日に視力が衰えていく病に罹った梅子を医者に診せる大金を得るため、北海道で砂金探しをしようと考えていた。志半ばで戦死してしまい、その想いを杉元に託した。

梅子

杉元佐一の幼馴染で、戦友であった寅次の妻。杉元と両想いであったが、彼が村を出たので寅次と結婚した。日に日に視力が衰えていく病に罹っており、杉元が寅次の戦死を伝えに訪れた際には、ほとんど視力を失っていた。その代わりに他の感覚が敏感になっていたが、日露戦争帰りの杉元には気が付かず、漂う雰囲気に怖気を感じていた。

のっぺらぼう

網走監獄に収容されている死刑囚の男性。名前は死刑囚たちが呼んでいる通称で、本名は不明。その由来は顔の皮膚がすべて剥がされ、まぶたや鼻、耳が削ぎ落とされいるため。アイヌが自分たちを迫害していた日本人に対抗するための軍資金として貯めていた金塊を強奪しようと企て、関係者を皆殺しにした。だが、支笏湖で警察に捕らえられ、金塊の在処を探る看守達に片足の筋を切られて、逃げようにも逃げられない状態になる。しかし、同房になった24人の死刑囚に金塊の話をして協力を仰ぎ、金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を体に刻ませた。その後、死刑囚たちは脱獄に成功し、外にいる仲間に金塊の在処が伝わるよう念願している。獄中でアシリパの名前を呼ぶ描写があり、何らかの関係があると思われていた。後に、キロランケの口から、アシリパの実の父であると語られた。土方歳三は、のっぺらぼうの正体は、アイヌになりすました極東ロシアのパルチザンであり、極東ロシアの独立戦争に使う資金を、樺太経由で持ち出そうとしたと推察している。

後藤

杉元佐一が砂金探しをしている際に出会った、酔っ払いの中年男性。網走監獄に収容されていた、体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚の1人。泥酔して妻子を刺殺した罪で服役していた。酔った勢いで、アイヌ民族の金塊を奪った死刑囚とその在処を示した刺青の噂話を杉元に話すが、酔いが醒めた後、口を滑らせたことを悔いて杉元佐一に襲い掛かる。だが返り討ちに遭い、逃げたところをヒグマに襲われて命を落とす。死後は杉元によって皮膚を剥がされ、刺青人皮となった。

小悪党の死刑囚

本名不明の男性。網走監獄に収容されていた、体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚の1人。24人の中では自分など小悪党だと語っている。金塊を探す屯田兵に移送されていた途中、兵士を皆殺しにして死刑囚達と脱獄に成功。だが、刺青人皮の真相に気付いた者が暴れ出したのに恐れをなくして、袂を分かつ。小樽で刺青について聞いて回る杉元佐一とアシリパを尾行してきたが、罠に嵌って捕縛される。刺青の情報を聞き出されていた際に、第七師団の尾形百之助に頭を狙撃されて即死した。

白石 由竹

坊主頭に濃いもみあげが特徴の男性。「脱獄王」の異名を持ち、本業である強盗の懲役よりも、脱獄の懲役の方が長いという手慣れっぷり。自由に関節を外せる特技と、隠し持った剃刀や釘などを使い、巧みに拘束から逃れることができる。網走監獄に収容されていた、体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚の1人。小悪党の死刑囚と同様に、杉元佐一とアシリパの仕掛けた罠に嵌って捕縛されたが、難なく抜け出した。だが、逃げる途中、杉元と共に川に転落して凍死しそうになり、協力して生き延び、見逃された。杉元が小樽で第七師団に捕まった際には、アシリパとともに杉元を救出。杉元たちが金塊争奪戦に勝つことに賭け、仲間となって行動を共にすることになる。その後、土方歳三に捕まり、仲間にならないと殺すと脅され、杉元に協力しつつ密かに刺青人皮の写しを土方一派に渡していた。土方との内通が杉元に発覚した際は、彼に殺されるとと怯えていたが、実は土方にはニセの写しを渡しており、杉元とは和解した。20歳を過ぎたころに樺戸集治監で熊岸長庵に出会い、彼が描いた「シスター宮沢」の絵を見るうちに、彼女に恋をしてしまう。全国の監獄で奉仕活動をしているという彼女に会うため、全国の監獄に収監されては脱獄することを繰り返すうちに、「脱獄王」と呼ばれるようになった。好物は酒、飴、白米。苦手なものは鹿の脳。モデルは実際に網走刑務所を脱獄し、「昭和の脱獄王」と呼ばれた白鳥由栄だと思われる。

土方 歳三

かつては新撰組の「鬼の副長」と恐れられていた老人。外見や実年齢は70歳過ぎであるが、見た目以上の若々しさを誇る。函館戦争で戦死したと思われていたが、網走監獄の典獄、犬童四朗助の手によって密かに幽閉されていた。体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚の1人にして親玉。おとなしい模範囚として知られていたが、金塊を横取りしようとしていた屯田兵に移送されていた途中、兵士から刀を奪って斬り殺し、凶暴な本性を露わにした。北海道を蝦夷地として独立させるべくアイヌ民族の金塊を追い、その計画の邪魔になる第七師団の殲滅を目論み、永倉新八や牛山辰馬を始めとする協力者を集めている。剣の腕はまったく衰えておらず、小樽の銀行から奪い取った愛刀、和泉守兼定とウィンチェスター・モデル1892ライフルを武器に戦う。好物は細かく刻んだたくあんを乗せたお茶漬け。歴史上の実在の人物、土方歳三がモデル。

永倉 新八

新撰組最強の剣士と恐れられていた老人。年齢は70歳程であるが、新撰組であった頃の気迫は少しも衰えておらず、剣の腕前も未だに一流。樺戸監獄で看守たちの剣術師範を務めていたころ、幽閉されていた土方歳三と出会い、彼の生存を知った。その後脱獄した土方に、北海道を蝦夷地として独立させるべくアイヌ民族の金塊を追い、その計画の邪魔になる第七師団の殲滅の助力を要請され、行動を共にするようになる。好物はウナギの蒲焼き。歴史上の実在の人物、永倉新八がモデル。

牛山

柔道家の大男。10年間無敗で、「不敗の牛山」と恐れられている。圧倒的な膂力(りょりょく)を持ち、その力は突進してきた馬を足払いで蹴り飛ばし、ヒグマすら素手で投げ飛ばすほど。飛び出た額と石頭が特徴。網走監獄に収容されていた、体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚の1人。放っておくと男女見境なく襲い掛かるほど性欲旺盛で、柔道の師匠の妻を寝取った挙句、怒り心頭の師匠を殺害し、10人に重傷を与えた罪で服役していた。その後、金塊を探す屯田兵に移送されていた途中、兵士を皆殺しにして死刑囚たちと脱獄に成功。その後は姿を隠していた。だが、土方歳三に探し出され、金塊の分け前を条件に仲間となった。札幌の家永カヨのホテルで、互いの素性を知らぬまま杉元佐一たちと出会った際は意気投合し、ビールを飲み交わした。その際、アシリパに男の選びかたはチンポだと教授し、以来アシリパからは「チンポ先生」と慕われるようになる。好物は桃とビール。実在の柔道家である牛島辰熊がモデルだと思われる。

二瓶 鉄造

中年の猟師の男性。獲物を1撃で仕留めるという信念のもと、単発装填の村田銃を愛用しており、その腕前で屠(ほふ)った熊の数は200頭以上。毛皮商人たちからは畏怖の念をこめて「冬眠中のヒグマもうなされる悪夢の熊撃ち」と呼ばれていた。口癖は「勃起」。妻と15人の子供がいるが、絶縁している。網走監獄に収容されていた、体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚の1人。自分の獲物を横取りしようとした毛皮泥棒の行動に憤慨し、彼らを皆殺しにした罪で服役していた。その後、金塊を探す屯田兵に移送されていた途中、兵士を皆殺しにして死刑囚達と脱獄に成功。その後は金塊には興味を見せず、山で死ぬことを目的に山中で暮らしていた。怪我を負っていた第七師団の谷垣源次郎を助け、彼から聞いた絶滅寸前のエゾオオカミのレタラの情報に猟師の本能を疼かせ、狩猟に乗り出す。最後にはレタラと一騎打ちとなり、片腕を犠牲にレタラを仕留める寸前まで追い詰めたが、突然現れたもう1匹のエゾオオカミ襲われ、猟師であることに満足したまま、この世を去った。愛用の村田銃は日露戦争に従軍した息子の形見で、銃床に刻んである7本の傷は息子が敵を撃つたびに刻んでいたもの。

リュウ

二瓶鉄造が飼っているアイヌ犬。狩猟用に訓練された猟犬。エゾオオカミの縄張りに入った途端に委縮してしまったり、二瓶からは「湯たんぽ」代わりなどと言われているが、飼い主の危機に際しては脅威の前に立ちはだかる、度胸のある面も見せる。二瓶の死後は谷垣と共にフチの村で過ごしていたが、谷垣源次郎がアシリパを追って旅に出ると、形見の村田銃を頼りに追いかけ、杉元佐一たちと釧路で合流した。

辺見 和雄

網走監獄に収容されていた男性。体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚の1人。一見大人しそうな見た目をしているが、各地を放浪し、100人以上を殺害して服役していた殺人鬼。殺害した相手の背中に「目」という文字を刻み込むのが特徴。巨大な猪に弟を食い殺された過去を持つ。なすすべもなく死に行く弟が必死に抗う姿に魅せられてしまい、再び同じものが見たいと、殺人衝動に駆られて人を殺し続けている。また、必死に抗って残酷に殺されたいという願望も持ち合わせている。金塊を探す屯田兵に移送されていた途中、兵士を皆殺しにして死刑囚たちと脱獄に成功。しかし金塊には興味を見せず、鰊漁を生業とする「ヤン衆」の季節労働者として働きながら、他の労働者の目を欺いて殺人を続けていた。その後、自身の噂を聞きつけて現れた杉元佐一と遭遇、彼に惹かれ、殺し合いの果てに殺されたいと願うようになる、杉元に殺されるところを想像しては絶頂に達していた。杉元を背後から襲うが返り討ちにあい、本懐を遂げようとしていたところを、沖に乗り出してきたシャチに襲われ、絶頂のまま死亡する。

鶴見

第七師団所属の陸軍中尉で、二○三高地に国旗を突き立てた小隊長の男性。日露戦争の奉天会戦で砲弾の破片を顔に受け、頭蓋骨の前面を吹き飛ばされたため、額に固定具を装着している。同時に前頭葉も損傷したと語っており、その影響からか上官の指を食い千切ったり、刺青人皮を自身で身に付けて保管しているなど、狂人のような行動が目立つ。その一方、情報将校ということもあり、情報収集や分析力に優れる冷静な面も持ち合わせている。また、人心の掌握にも長けており、心酔する部下も多い。無謀と思われた旅順攻囲戦に部下を向かわせ、犠牲を出した結果、参謀長であった元第七師団長、花沢幸次郎中将は自責の念から自刃。政府部内では部下たちの落ち度とされ、勲章も報奨金も与えられずに冷遇されていた。その境遇に怒り、何も得られずに屯田兵として過酷な環境に置かれている兵士たちとその関係者を救済すべく、アイヌ民族の金塊を追っている。果ては第七師団を掌握し、金塊を元手に武器を買いつけて北海道全域を占領し、軍事政権の樹立を目論む。好物は和菓子。嫌いなものは酒類。

尾形 百之助

第七師団所属の上等兵。オールバックと整えた髭が特徴の男性。杉元佐一とアシリパが捕縛した小悪党の死刑囚を射殺し、杉元と白兵戦を繰り広げる。その後、右腕を折られながらも不意を突いて逃走したが、杉元の攻撃により川へ転落。運良く仲間たちに救助され、意識が回復した際に力を振り絞り、杉元の存在を仲間たちに知らせた。戦闘能力に優れており、敵の持つ銃のボルトを引き抜いて使用不能にしたり、300メートル以内にいる標的の頭を正確に撃ち抜く事が出来る狙撃の名手でもある。密かに鶴見中尉を裏切っており、療養中の谷垣源次郎から謀反が漏れることを恐れ、彼を襲撃。谷垣には返り討ちにあうが生き延び、その後茨戸の抗争騒ぎの際に用心棒として現れ、土方歳三たちと手を組んだ。各陣営を渡り歩いているため、杉元からは「コウモリ野郎」と嫌われている。元第七師団長、花沢幸次郎中将と浅草の芸者との間にできた子供である。しかし、本妻に息子ができると、父は疎遠となり、母方の実家である茨城にで暮らすようになった。少年時代、父が母に少しでも愛情が残っていれば葬式にくるだろうと思い、精神を病んだ母に殺鼠剤を盛って殺害。しかし、父は現れず、その後、本妻の息子であり、弟に当たる花沢勇作を二○三高地で射殺。これも、父からの愛を欲した結果であった。最後には第七師団を結束させるという鶴見中尉の目的のもと、自刃にみせかけて父を殺害した。好物ははあんこう鍋。嫌いなものはしいたけ。

谷垣 源次郎

第七師団所属の一等兵。秋田の阿仁出身で、マタギとして育った。太い眉毛に、モミアゲと髭が繋がっているのが特徴の男性。仲間である尾形百之助から得た情報により、玉井、野間、岡田と共に杉元佐一とアシリパを分断して追い詰めた。だが、アシリパを守るために現れたレタラによって右足を折られ、追跡を断念する。二瓶鉄造に助けられ、歩けるまで回復すると、絶滅寸前のエゾオオカミ、レタラに刺激されたマタギの本能を疼かせる。二瓶と共にレタラの狩猟に乗り出し、第七師団と決別した。かつて、親友の青山賢吉に妹のフミを無残に殺され、復讐のために彼を追って第七師団に入隊。二○三高知での戦いに参加中、自爆特攻をしかけてきたロシア兵を、身を挺して阻止した賢吉と再会し、復讐を果たそうとした。しかし、今際の際の賢吉から、実は疱瘡に罹ったフミから、皆に伝染すまえに殺して欲しいと懇願されたことを聞く。また、自分が感染していなければ、その命をどう使うか役目を探しなさい、とも言われていたことを聞き、彼に猟師時代の思い出の食べ物、カネ餅を与えて看取った。以来、故郷には戻れず、自分の役目を求めて生き続けている。二瓶の死後は、フチの村で穏やかに過ごしていたが、インカラマッからアシリパに危機が訪れるという予言を聞くと、フチを安心させるために、アシリパを連れ戻すことが自分の役目だと考え、アシリパを追って旅に出た。好物はきりたんぽ。

玉井

第七師団所属の伍長。髭を蓄えているのが特徴の男性。仲間である尾形百之助から得た情報により谷垣源次郎、野間、岡田と共に杉元佐一とアシリパを分断して追い詰めた。しかしヒグマの巣に逃げ込んだ杉元を炙り出すべく発砲したところ、飛び出してきたヒグマに襲われ、顔を剥がされてしまう。最期にヒグマにとどめを刺すもが死亡。密かに鶴見中尉を裏切っていた。

野間

第七師団所属。左頬の大きな傷が特徴の男性。仲間である尾形百之助から得た情報により、谷垣源次郎、玉井、岡田と共に杉元佐一とアシリパを分断して追い詰めた。しかしヒグマの巣に逃げ込んだ杉元を炙り出すべく発砲したところ、飛び出してきたヒグマと応戦、山で炭焼きの仕事をしていた祖父の教えに従って冷静に対処するが、力及ばず死亡する。

岡田

第七師団所属。無精髭が特徴の男性。仲間である尾形百之助から得た情報により、谷垣源次郎、玉井、野間と共に杉元佐一とアシリパを分断して追い詰めた。しかしヒグマの巣に逃げ込んだ杉元佐一を炙り出すべく発砲したところ、飛び出してきたヒグマの攻撃を受けた玉井が発砲した銃弾に当たり、死亡する。

二階堂 浩平

第七師団所属の一等卒。二階堂洋平とは双子の兄弟。静岡出身。暴力的な性格をしている。小樽で、アイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ死刑囚たちの情報を収集する杉元佐一と交戦する。その後、鶴見中尉率いる第七師団と共に杉元を拘束して拷問にかけるが、なかなか口を割らない杉元に苛立ち、殺害を画策。殺害時の見張りを担当していたが、逃走の糸口を与える事になってしまう。その後は、洋平を殺した杉元に復讐を果たそうと執念を燃やしている。実は尾形百之助たちと共に鶴見中尉への造反を企てていたが、鶴見中尉から出された「杉元を殺させてやる」という条件にあっさり乗り、裏切り者を告発し、鶴見中尉の下に戻った。その際、ヒグマに襲われて左耳を、鶴見中尉に削ぎ落とされて右耳を失う。江渡貝弥作と出会ってからは、彼が作った人間の皮で出来たヘッドギアを着用。その後、ニセ刺青人皮の手がかりを探しに来た土方歳三と交戦し、右足を切り落とされて、義足となった。好物はみかん。

二階堂 洋平

第七師団所属の一等兵。二階堂浩平とは双子の兄弟。静岡出身。暴力的な性格をしている。小樽でアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ死刑囚達の情報を収集する杉元佐一と交戦する。その後、鶴見中尉率いる第七師団と共に杉元を拘束して拷問にかけるが、なかなか口を割らない杉元に苛立って殺害を画策。だが返り討ちに遭い、死亡する。

フチ

アイヌ民族。アシリパの母方の祖母。背の低い穏やかな老女。村で一番偉かった男性と婚約したため、既婚者の印として、口の周りに一際大きな刺青を入れているのが特徴。孫のアシリパや村の人々と共に北海道の大自然で暮らしている。日本語は一切喋れないので、村に招かれた杉元佐一が彼女と会話をする時は、アシリパが通訳をしている。その際、杉元佐一にアシリパを嫁に貰ってくれないかと、アイヌ語で語っていた。仕掛け矢にかかって療養していた谷垣源次郎のことも、実の息子のように可愛がっていた。

マカナックル

アイヌ民族の中年男性。アシリパの母方の叔父。立派な髭を蓄えている。「オソマ」という父親似の娘を持つ。鹿用の罠を踏もうとしていた杉元佐一を、すんでのところで制止して助けた。その後、杉元に、アイヌ民族の風習と、アイヌが日本人に対抗すべく貯めていた金塊について、自身の想いを語った。

集団・組織

第七師団

陸軍最強と謳われた屯田兵の部隊。日露戦争で旅順攻略戦や奉天合戦という激戦地に送り込まれ、大損害を出しつつも勝利に貢献した。北海道の民からは畏敬の念を込めて、「北鎮部隊」と呼ばれている。作中では、中尉である鶴見の独断により、体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚達の捜索をしている。

場所

小樽

北海道に実在する都市。明治末期に湾岸都市として発展し、「北のウォール街」と呼ばれる金融街だった。北海道で一番の商業都市だが、街のすぐ背後には豊かな森と山が広がっており、近隣にはアイヌの村も存在していた。また、私娼窟が数多くあり、牛山辰馬もそこに出入りしているところを土方歳三に見つかった。作中では杉元佐一たちが情報収集などのため、幾度か訪れる。

網走監獄

北海道に実在した刑務所(現在は網走刑務所)。明治時代の様相で描かれている。かつて日本で一番脱獄が困難な刑務所だった。典獄は犬童四郎助。囚人達の労働も過酷で、時に死者も出たと言われている。作中では、物語の鍵を握るのっぺら坊や、体中にアイヌ民族の金塊の在処を示す刺青(通称、刺青人皮)を持つ24人の死刑囚達が服役していた場所として描かれている。

その他キーワード

刺青人皮

金塊の在処を胸や腕にも廻り込んで刻んだ刺繍。網走監獄に服役しているのっぺら坊が、同房になった24人の死刑囚に、金塊の話をして言いくるめ、協力を仰いで刻んだもの。死刑囚全員の刺青が集まると、金塊の在処が分かるようになっている。だが刺青は正中線で途切れており、そこを中心に皮を剥ぎ取り24人の刺青を繋ぎ合わせると、初めて金塊の在処を示すという、狂気染みた構造になっている。ただ、刺青の模様さえ分かれば問題ないので、杉元佐一や死刑囚の親玉である土方歳三は、極力皮を剥がさずに済む方法で刺青を収集している。

書誌情報

ゴールデンカムイ 既刊13巻 〈ヤングジャンプコミックス〉 連載中

第1巻

(2015年1月発行、 978-4088900827)

第2巻

(2015年2月発行、 978-4088901053)

第3巻

(2015年5月発行、 978-4088901923)

第4巻

(2015年8月発行、 978-4088902401)

第5巻

(2015年12月発行、 978-4088903255)

第6巻

(2016年3月18日発行、 978-4088903729)

第7巻

(2016年4月19日発行、 978-4088904511)

第8巻

(2016年8月19日発行、 978-4088904931)

第9巻

(2016年11月18日発行、 978-4088905549)

第10巻

(2017年3月17日発行、 978-4088905891)

第11巻

(2017年8月18日発行、 978-4088906393)

第12巻

(2017年12月19日発行、 978-4088907796)

第13巻

(2018年3月19日発行、 978-4088908885)

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