概要・あらすじ
ヒース・スワンソンは、カリフォルニアサンディエゴの男子高校生だったが、ドロップアウトして自身の場所を失ってしまい、ニューヨークへと旅立つ。途中なぜかついてきた少年イーヴや悪友ブッチ達との衝突、エリートの父マイケル・スワンソン、兄テレンス・スワンソンとの確執、身の周りに起きる事件から生まれる葛藤など、苦い青春をもがきながら過ごす若者の姿を描く。
登場人物・キャラクター
ヒース・スワンソン
カリフォルニア州サンディエゴ出身。長髪で痩身の男子。家族の温かさを知らない寂しい家庭に育ち、エリートの兄テレンス・スワンソンと常に比べられ、コンプレックスを抱えたまま育つ。気持ちが荒み、不良達とのいさかいをきっかけに高校をドロップアウトしてニューヨークに旅立つ。 その道中に出会ったイーヴと成り行きでマンハッタン地区の片隅で同居生活を送ることになる。
イーヴ・ルチアーノ
プエルトリコ系の少年。学校に通えず、軽い知的障害があり字が読めず、厳しい生活を強いられ男娼をしていたこともあるが、純粋で快活な性格。カリフォルニアを目指してニューヨークを一旦出たが、途中ヒース・スワンソンと出会い、戻る形でマンハッタン地区で同居生活を始めた。
インディアン
大柄で、くせ毛の黒髪にバンダナを巻いている。大らかな性格の男性。ニューヨークで内装デザインなどの仕事をしている。ヒース・スワンソンとは、カリフォルニアを旅行中に偶然出会い、顔見知りになったことからマンハッタンのアパートの一室を提供する。アパートの住人達から信頼され、相談役のような立場にある。
ブッチ
黒髪に眼鏡をかけた若者。ヒース・スワンソンの悪友。母親がテキサスで経営するホテルでイーヴ・ルチアーノと悪行を重ねていた。ヒース・スワンソンがホテルに宿泊したことから知り合いになり、のちにニューヨークに移ってからもつきまとう。
テレンス・スワンソン
ヒース・スワンソンの9歳年上の兄。博士号を目指すエリート。穏やかな好人物だが、両親の仲が険悪になり、離婚をするつらい場面に遭遇している。ヒース・スワンソンとは噛み合わないところが多いが自分なりに愛情を向けている。
スーザン・スワンソン
テレンス・スワンソンと婚約し、妻となる。南方系で長い黒髪、黒い瞳の美しい女性。イタリアンレストランでアルバイトをしていたときに、大学生だったテレンス・スワンソンと知り合う。結婚後はスワンソン家に同居する。快活で飾らない性格で、ヒース・スワンソンの理解者。
ビル・ギャラハン
サンディエゴで診療所を営む男性医師。ヒース・スワンソンの両親とは古くからの友人。妻を失い、一人暮らしを続けている。ヒース・スワンソンを我が子のように愛おしんでいる。
スウェナ・ランバート
ブッチの妹。ヒース・スワンソンは母親が営むテキサスのホテルで出会い、恋心を抱くようになる。のちに奨学金を得てコロンビア大学に進学し、ヒース・スワンソンと再会を果たす。
エレイン・ウィルビー
ヒース・スワンソンの高校時代の恋人。黒髪で物静かな女性。派手な姉にコンプレックスを抱いている。ヒース・スワンソンの素行の悪さから、父親に交際を反対されるが思い続け、ニューヨークで再会する。
アレックス・ルーマー
ヒース・スワンソン達が暮らすアパートの住民。ゲイで元海兵隊員。演劇にのめりこむ傍ら、男娼をして稼いでいる。ヒース・スワンソンやイーヴ・ルチアーノを気にかけ、何くれとなく世話を焼く。
リチャード・ジャクソン
ヒース・スワンソンが働き始めたクラブのバーテンダーで元美容師。髭を生やした逞しい男性で、バイセクシャル。アレックス・ルーマーとは海兵隊で一緒だったことから旧知の仲。
ジェーン・パーシー
離婚歴を持つ落ち着いた大人の女性。インディアンからヒース・スワンソン達を紹介される。受付係としてイーヴ・ルチアーノを雇う。進学のためニューヨークに出てきたスウェナ・ランバートの相談相手になったりもする。
マイケル・スワンソン
ヒース・スワンソンの父親。で敏腕の弁護士。またバークレー大学で教鞭を取る。何かにつけてヒース・スワンソンを優秀な兄テレンス・スワンソンと比較する。
シャーロット
ヒース・スワンソンの母親。マイケル・スワンソンとは学生時代に知り合い結婚するが、夫と諍いが絶えない日々が続き、一人家を去る。後に別の男性と再婚し、一女をもうける。
書誌情報
カリフォルニア物語 4巻 小学館〈コミック文庫(女性)〉
第1巻
(1994-11-17発行、 978-4091910011)
第2巻
(1994-11-17発行、 978-4091910028)
第3巻
(1994-11-17発行、 978-4091910035)
第4巻
(1994-11-17発行、 978-4091910042)