キャプテンKen

キャプテンKen

地球人が火星人の住む場所を奪い、奴隷として使う火星に、地球人の少女・水上ケンと彼女とよく似た謎の少年、キャプテンケンが現れる。火星人の富を奪って私腹を肥やす悪人たちに対して、火星人たちは反乱の時を待っていた。西部劇とSFを合体させた意欲作。連載中、キャプテンケンの正体を当てる懸賞が出された。

正式名称
キャプテンKen
ふりがな
きゃぷてんけん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
レーベル
手塚治虫文庫全集(講談社コミッククリエイト)
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概要・あらすじ

地球から火星に移民した星野マモルの家を訪れた地球人の少女・水上ケンは、同じ頃火星に現れた謎の少年、キャプテンケンとうり二つであった。彼らが住むヘデス運河区の知事デブンは、横暴な治世で人々を苦しめ、火星人の種族、モロ族の財宝を奪い我が物としていた。ひそかに反乱の準備を進めていた火星人はついに人間への攻撃を始める。

それに対して、火星の総統・スラリーは、太陽爆弾の発射を命じた。キャプテンケンは20年後の未来の地球からやってきた水上ケンの息子であり、母親が少女時代に火星で受けた太陽爆弾のせいで20年後に障害が発症したことを悲しみ、タイムマシンでその当時にさかのぼり、太陽爆弾発射を防ぐために火星に現れたのだった。

太陽爆弾のコースをそらすために、キャプテンケンはモロ族の娘パピリヨンとともにロボット馬・アロー号で飛び立っていくのだった。

登場人物・キャラクター

星野マモル

火星に入植した地球人一家・星野家の少年。水上ケンの親戚。火星の日本人学校に通う。

モンスタービル

火星の砂漠に棲む巨大な怪物。蛭のような形であるが丸くなるとタイヤのように回転して敵を襲う。また、獲物の考えを読み取る読心能力も持つ。キャプテンケンは、モンスタービルとの戦いで、覚えたばかりの拳銃の撃ち方・火星撃ちをとっさに使用して確実に体得、さらに二丁拳銃を使うものとして発展させる。

水上 ケン (みなかみ けん)

火星を訪れた地球人の少女。親戚である星野家に世話になる。その顔がキャプテンケンとうり二つであることから、火星に入植した地球人一家・星野家の少年マモルは、彼らが同一人物ではないかと疑う。

キャプテンケン

水上ケンが地球から火星に来た直後から姿を現わすようになった謎の少年。実は、20年後の未来地球からやってきた水上ケンの息子である。未来では子どもたちの力はずっと強く、過去の人々から見るとキャプテンケンの力は超人的である。母親である水上ケンが少女時代に火星で受けた太陽爆弾のせいで20年後に障害が発症したことを悲しみ、タイムマシンでその当時にさかのぼり、太陽爆弾発射を防ぐために火星に現れたのだった。 太陽爆弾のコースをそらすために、モロ族の娘パピリヨンとともにロボット馬・アロー号で飛び立ち、その後消息不明。

デブン

火星にあるヘデス運河区の知事。横暴な治世で人々を苦しめ、火星人の種族、モロ族の財宝を奪い我が物とする。息子のダブルも乱暴な無法者である。

ランプ

デブンの用心棒。重力が小さい火星ならではの拳銃技・火星撃ちの名手。この技を使えるのは、ヘデス運河区の知事デブンの用心棒ランプとポインター・シェパードだけである。しかし、後に彼と決闘したポインター・シェパードは、ランプの技がインチキであることを見破る。 彼は、靴に銃を仕込んでおり、また防弾着を着用していた。

ダブル

デブンの息子のならず者。ポインター・シェパードに救われて後、改心して、父親であるデブンやそれを操るスラリー総統らを拉致し、キャプテンケンらに引き渡そうとするが、用心棒のランプに撃たれて死ぬ。

ノタァリン

火星入植者の町へデスの保安官。

スラリー

火星の総統であるが、裏ではナポレオンの名で悪事を働く。ヘデス運河区の知事を部下として使う。火星人の反乱を掃討するため太陽爆弾を発射させる。

パピリヨン

火星人が奴隷労働をさせられているウラニウム採掘場でキャプテンケンに命を救われた火星人の娘。後にモロ族の酋長となるが、その正体をキャプテンケンには伏せている。太陽爆弾のコースをそらすために、キャプテンケンとともにロボット馬・アロー号で飛び立ち、その後消息不明。

ラリー

低重力の火星ならではの拳銃の撃ち方・火星撃ちの名手。この技を使えるのは、ヘデス運河区の知事デブンの用心棒ランプとポインター・シェパードだけである。危機一髪の瞬間でなければ体得できないこの技を教えるために、ラリーはわざとキャプテンケンに決闘を仕掛け、自分は撃たれて死ぬ。

書誌情報

キャプテンKen 講談社コミッククリエイト〈手塚治虫文庫全集〉

(2011-11-11発行、 978-4063738759)

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