概要・あらすじ
下着メーカー「ミッシェル」に入社した新入社員の中谷啓介は、初日から仕事に遅刻するなど学生気分が抜け切らず、その前途を同僚に心配されていた。しかし営業部へと配属された彼は、持ち前の人たらしの性格と実直さで次第に周囲から認められ、その存在感を強めていく。そんな中、啓介は仕事で出会った女性・橋本聖子に想いを寄せるようになる。
登場人物・キャラクター
中谷 啓介
下着メーカー「ミッシェル」の男性社員で、営業部に所属している。黒い短髪の優男。ドジでおっちょこちょいだが、裏表のない性格から周囲の好感度は高い。一方で頑固なところがあり、曲がったことを良しとしない真面目さを持つ。入社した頃は下着を見るだけで顔を赤らめるほどの初々しさがあったが、会社での仕事を経験する内に徐々に成長していく。
橋本 聖子
下着メーカー「ミッシェル」に勤めている女性社員。提携先のショップに出向き、下着のアドバイスをする「サービスレディ」として働いている。黒髪をショートカットにした清楚な雰囲気を持つ人物。性格はおとなしく、関係が深くなるほどに子供っぽく甘える仕草が多くなる。奥手であるため、これまでにまともな恋愛経験がなかった。しかし、仕事で出会った中谷啓介に惹かれ、恋仲になっていく。
増田 明美 (ますだ あけみ)
下着メーカー「ミッシェル」の女性社員で、商品開発部に所属している。金髪で派手な外見をしている。仕事には真面目に取り組んでいるが、口が悪いところがある。サバサバした性格で中谷啓介を可愛がり、なにかとアドバイスを送っている。のちに営業部の武藤と不倫関係になるが、武藤が心を入れ替えたことにより破局を迎える。
武藤 (むとう)
下着メーカー「ミッシェル」の男性社員で、営業部に所属している。中谷啓介の直属の上司にあたり、啓介に目をかけている。黒い短髪で、眼鏡をかけている。真面目な性格ながら昇進を望まず現場での仕事を好んでいるため、同期である部長からは敬遠されている。妻子ある身ながら、商品開発部に所属している増田明美と不倫関係になる。 のちに心を入れ替えて、環境を一新させる意味で北海道支社への転勤を申し出る。
吉村
下着メーカー「ミッシェル」の男性社員で、営業部に所属している。学生時代は柔道をやっていたこともあり、ガッチリとした体格をしている。実直で真面目な性格ながら、少々融通の利かないところがある。入社式から中谷啓介のことをライバル視しており、しばしば売上成績でも競い合っている。
岡本
下着メーカー「ミッシェル」の男性社員で、総務部に所属している。九州の出身で博多弁をしゃべる。少々感性がズレているため誤解されやすいが、根は実直で真面目な性格。九州に恋人を残して来たため遠距離恋愛状態にあったが、のちに破局することとなる。深酒をすると記憶を失くしてしまうことが多い。
黒岩
下着メーカー「ミッシェル」の男性社員で、営業部に所属している。北海道に転勤した武藤に代わり、中谷啓介の直属の上司となる。黒い短髪で丸眼鏡をかけている。飄々とした性格で、誰にでも優しく接する八方美人的なところがある。女好きで下ネタをよく口にする。
山口 香 (やまぐち かおり)
中谷啓介が入社した2年後に、下着メーカー「ミッシェル」に入社した女性社員で、人事部に所属している。黒髪のロングヘアで目つきが鋭い。入社した当初は啓介に対して熱烈にアプローチをかけていたが、啓介がなびかないことを知ると、岡本と付き合い始める。のちに岡本とは破局することとなる。
高田部長
下着メーカー「ミッシェル」で部長を務める男性。黒い短髪で眼鏡をかけ、恰幅の良い体型をしている。武藤とは同期の間柄ながら、昇進を望まない彼を邪険に扱うことが多い。
野木 明子
池袋で下着専門店「シルク」を経営している女性。眼鏡をかけて耳にはピアスを付け、髪に布を巻いている。中谷啓介が「シルク」の担当となったことから知り合い、彼の出した企画によって売上を伸ばすことに成功する。この経緯から、啓介のことを気に入っている様子。
野木 忠輝 (のぎ ただてる)
銀座の一等地にあるビルのオーナーの男性。白髪に顎ひげを生やした78歳の資産家で、頑固で気難しいところがあるが、一度気に入った人間に対しては優しい。仕事の関係で気に入った中谷啓介にもフランクに接している。趣味は美術鑑賞と囲碁・将棋。孫の野木明子を溺愛している。
政子
野木忠輝が住んでいる邸宅で使用人を務めている女性。黒髪のセミロングヘアをして、眼鏡をかけている。契約を交わすため、忠輝のもとを訪れた中谷啓介に対しても協力的に接する。のちに忠輝の口から、啓介に対して好意を持っていたことが知らされる。
大島 由起
中谷啓介の元恋人の女性。黒髪をセミロングにして、毛先が外ハネしている。啓介が社会人になった頃からだんだんと疎遠になり、いつしか付き合いが自然消滅してしまう。
長谷川
華やかな見た目をした黒髪の男性で、橋本聖子とは大学時代からの知り合い。聖子と偶然に再会してアプローチをかける。その後、聖子と一緒にいたところを中谷啓介に目撃されたことで、修羅場を起こすこととなる。結局、自分になびきそうにない聖子を諦め、彼女から手を引く。
橋本 正
橋本聖子と一緒に住んでいる浪人生の弟。黒髪で眼鏡をかけた、優男風の見た目をしている。聖子には遊び歩いてばかりいるように思われているが、翌年の受験で見事大学に合格する。お互い純情な聖子と中谷啓介の仲を茶化すことが多い。
中谷 恵子
中谷啓介の妹。黒髪をポニーテールにして、髪留め代わりにリボンを結んでいる。小生意気なところはあるが啓介との兄妹仲は良好で、正月に実家に帰ってこない啓介を心配し、母親と2人で東京へと様子を見にやって来る。
啓介の母親
中谷啓介の母親。黒髪で、和服を好んで着ている。のんびり屋の啓介を心配していたが、中谷恵子とともに東京を訪れて啓介の生活ぶりを目の当たりにし、彼の成長ぶりを感じて安堵する。啓介が橋本聖子と付き合っていることを知った際には、「何かあったら遠慮なく言うように」と2人の仲を応援して激励した。