あらすじ
Season.1
昔付き合っていた彼女の自殺をきっかけにカウンセラーを目指している伊豆山直太郎は、大学院に通いつつ高校でスクールカウンセラーのボランティアをしていた。悪戦苦闘しながらも生徒の悩みを聞いて勇気づけていたが、ある日、カウンセリングにやって来た青海ゆらから、自殺した元彼女と同じ雰囲気を感じる。さらに、ゆらが青酸カリ入りのペンダント「ブルー」を持っていた事から、直太郎は何とか話をしようとするものの、ゆらは取り付く島もなかった。ブルーがどうしても気になる直太郎は、心を病んだ歌手のマリカを復活させたと噂されるドクターハグの事を思い出す。直太郎から電話を受けたドクターハグは、ゆらの事や直太郎自身の事を聞いて直太郎に協力する事を決める。そして直太郎といっしょにゆらの家に向かうのだった。
登場人物・キャラクター
ドクターハグ
クリニックや病院勤めでなく、フリーで働くカウンセラーの男性。「ドクターハグ」は通称で、本名は「羽黒灯」。元捨て猫の「アムール」を相棒にしている。フランクな性格で一見態度は不真面目に見えるが、相手の家族や周囲の人達も含めてカウンセリングを行う。幼い頃に父親から暴力の虐待を受け、「みんなを殺したい」と思いつめるほど心を病んでいた。そんな過去がある自分だからこそ、心を閉ざした人間を救えると考えている。
伊豆山 直太郎 (いずやま なおたろう)
大学院で心理学を学んでいる男性。年齢は22歳。元彼女が自殺した事で、心の病について真剣に考えるようになり、カウンセラーを目指している。生真面目な性格でヤル気はあるものの、空回りになる事が多い。高校でカウンセリングのボランティアをしていた時に、元彼女と同じ雰囲気の青海ゆらと出会う。ゆらが青酸カリが入ったペンダント、ブルーを持っていた事もあり、話を聞こうとするものの、ゆらからは拒絶されてしまう。それでもゆらに自殺を思い留まってほしくて、ドクターハグにコンタクトを取り、二人でゆらの対応に当たる。ドクターハグの手腕に魅了され、のちに助手となる。
青海 ゆら (おうみ ゆら)
伊豆山直太郎が、ボランティアでカウンセリングしている高校に通う容姿端麗な少女。年齢は17歳。両親共に教師なため、幼い頃から厳しくしつけられており、自宅に自分の部屋もなく、つねに監視されている。学校ではその容姿に嫉妬した女性や、適当にあしらっていた男性から誹謗中傷されたり、顔部分だけを変えた捏造の全裸画像をSNSにアップされるなどして徐々に心が病んでいく。ドクターハグの事も最初は拒絶していたが、ドクターハグの行動に付き合わせられるうちに、少しずつ心を開いていく。
春崎 舟 (はるさき ふね)
母親の依頼で、ドクターハグのカウンセリングを受ける事となった少年。年齢は17歳。幼い頃に父親から暴力の虐待を受けており、母親からはまったくかまってもらえずに育ったために心を閉ざしている。「自分も含めてみんな死ねばいい」と考えており、青酸カリが入ったペンダント、ブルーを大量に手に入れて、インターネットで生中継しながらの集団自殺を計画している。
その他キーワード
ブルー
青酸カリが入ったカプセル状のペンダント。カプセルはカバーされているために、アクセサリーとして身に付けるだけなら青酸カリが漏れる事はないが、取り出したりカバーごと嚙み砕けば、いつでも服毒できる。そのため「いつでも死ねるお守り」として、心を病んだ子供達のあいだで流行している。「インダス」と呼ばれる人物が作って配っている。