概要・あらすじ
会社員の河上は、ガールフレンドの順子に約束をキャンセルされたうえ、急に残業を言い渡されてヤケ酒をあおる。そこで目撃したのは、順子が上司の課長と酔って歩く姿だった。そこで不思議な男に出会い、謎のカメラを購入する。試しに使ってみると、それは指定した時間の出来事が撮影できるカメラだった。これを使って河上は、昨晩の順子の行動を確かめようとするが、操作を間違えたことにより、上司が何人もの女子社員に手を出していたことを知る。
登場人物・キャラクター
河上
平凡なサラリーマン。同僚のガールフレンドである順子にはデートの誘いをキャンセルされ、折り合いの悪かった上司の課長と決定的にぶつかって解雇を宣告されるなど、このところいいことが無い。そんなとき、たまたま行き倒れ寸前だったヨドバと出会い、持ち合わせていただけの金額で「タイムカメラ」を購入し、ひょんなことから他人の弱みが握れることに気がつく。
ヨドバ
未来からやってきたカメラのセールスマン。団体旅行で現代へタイムトラベルして来たが、はぐれて置き去りにされている。そのためやむを得ず、通りすがりの会社員である河上にタイムカメラを破格の安値で譲渡してしまう。
順子 (じゅんこ)
河上のガールフレンドだが、まだ微妙な距離感の関係。河上との一週間前からの約束をキャンセルし、上司の課長と酔ってホテル街で姿を消したところを目撃されたために、大きな誤解を受けている。
課長 (かちょう)
作中に名前は登場しない。河上と順子の上司。順子を我がものにしようと弟の就職を餌に食事に誘い、河上には残業を押し付ける陰険な人物。他にも数名の女子社員に手を出しているが、タイムカメラによって決定的な証拠写真を撮影されてしまう。
その他キーワード
タイムカメラ
撮影するとすぐに写真が出てくるインスタントカメラのような仕組みだが、撮影した場所の現在ではなく、そこで過去に起きていたことを記録することができる。時間目盛りを合わせることで指定した時間の撮影が可能で、作中では12年前にまで遡った写真を撮影している。