流血鬼

流血鬼

藤子・F・不二雄によるSF短編の一作。吸血鬼に支配される世界を描く。作中に登場する博士やウイルスの名称からも明らかな通り、リチャード・マシスン作の『吸血鬼(アイ・アム・レジェンド)』をベースにした翻案的な作品。ただし吸血鬼側からの視点によって物語は逆転し、結末はまったく違うものとなっている。

概要

世界各地で、死後に吸血鬼となる奇病が発生。その原因となるマチスン・ウイルスが散布されたため、人類は残りわずかとなる。主人公の少年吸血鬼を倒しながら抵抗を続けていたが、すでに吸血鬼となったガールフレンドからは、自分たちはいわば「新人類」であり、それを理由なく殺す人類は「流血鬼」と呼ぶべき残酷な存在だと説かれてしまう。

登場人物・キャラクター

少年

作中に名前は登場しない。マチスン・ウイルスの感染を逃れ、親友と共に吸血鬼に対抗しながら生き延びている。しかし親友も吸血鬼に捕らえられ、ついに最後の人類となってしまう。

親友

主人公の少年のクラスメイト。作中に名前は登場しない。兄と主人公の少年の3人で釣りに出かけ、たまたまマチスン・ウイルスの感染を逃れる。主人公と共に吸血鬼に抵抗を続けるが、吸血鬼となった警官隊に包囲され、連れ去られてしまう。

ガールフレンド

もとは主人公の少年のクラスメイト。作中に名前は登場しない。マチスン・ウイルスに感染し、主人公たちには「吸血鬼」と呼ばれる新人類となる。最後まで抵抗を続ける主人公を仲間になるよう説得するべく、隠れ家である洞窟に姿を現す。

リチャード・マチスン博士

人間を吸血鬼のように変貌させる病原体からウイルスの分離に成功した博士。ウイルスは発見者の名前をとってマチスン・ウイルスと名付けられる。作中に姿は登場しないが、ニュースでその名前が伝えられている。

吸血鬼

『流血鬼』に登場する、マチスン・ウイルスの感染者。白い肌と、真っ赤な目が特徴。一度仮死状態となり、その後ふたたび活動を始めると人間の血を吸い、しかもクロス状の形を恐れるため、伝説になぞらえて「吸血鬼」と呼ばれる。しかし実態は新人類と呼ぶべき存在で、従来の人類と比べていくつもの優れた点を持つ。

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