デカニアラズ

デカニアラズ

暴対法でヤクザは弱体化、警察組織では忖度や隠蔽がまかり通る現代の東京、新宿。一見軽薄な刑事の花田義太郎と、暴力団「万青会」の若頭である鉄路朗がタッグを組んで、社会を浄化する姿を描いたピカレスクロマン。小学館「月刊! スピリッツ」2019年5月号より連載を開始。

正式名称
デカニアラズ
作者
ジャンル
マフィア・ギャング・ヤクザ
 
警察官・刑事・検察官
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概要・あらすじ

新宿中央警察署捜査一課の刑事である花田義太郎は、先輩刑事の三木元司といっしょに、芸能事務所パインヒルズカンパニー代表の一条寺礼門を任意同行で取り調べていた。容疑は準強姦罪。オーディションにやって来たタレントに、薬を飲ませて行為に及んだ疑いだった。しかし、一条寺礼門は余裕の笑みを浮かべながら、容疑を否認。合意の上での和姦だったと、警察をなめきった態度で話す。証拠がないことを自覚しているのだ。同じ頃、暴力団「万青会」の若頭である鉄路朗とその子分は、パインヒルズに乗り込んでいた。万青会は薬物の密売を警察に疑われていたが、その犯人は半グレ集団であるパインヒルズだった。薬物の件を切り出された、事務所の副代表の片山は、ニヤニヤ笑いながら札束を差し出した。暴対法によってヤクザは形骸化しており、万青会も拝金経済ヤクザに成り下がったことを熟知しているのだ。自分たちを金で守れという片山を前に、鉄路は残酷な笑みを浮かべた。数十分後、パインヒルズは地獄と化していた。事務所の半グレどもは全員血まみれで気絶。片山も顔をボコボコに変形させられていた。鉄路に歯を一本ずつ、素手で引き抜かれた片山は、恐怖で言葉を発することもできなくなっていた。数分後、新宿中央警察署にパインヒルズでの暴力事件の一報が入る。それによると、従業員全員が重症で、大量の薬物と監禁されていた女性が発見され、従業員が社長である一条寺の薬物密売への関与を証言しているという。それを聞いた一条寺礼門は一瞬青ざめるが、すぐに不敵な笑みをこぼす。「自分の立場がわかっているのか」と訝しむ三木元だったが、その理由はすぐにわかった。一条寺礼門は、現職の総務大臣の息子だったのだ。警察署に現れた大臣は、200万円が入った封筒を花田と三木元に手渡し、息子を連れ去っていく。歯ぎしりをしながら、二人の後ろ姿を見送る三木元だったが、事件は彼らが警察署を出た時に起こった。大勢のマスコミが、一条寺親子を待ち受けていたのだ。一条寺礼門の準強姦容疑も、パインヒルズの暴行事件や薬物疑惑も、すべてがSNSによって暴露、拡散されていた。呆然とする一条寺親子に追い打ちをかけるように、花田が「忘れ物ですよ」と言いながら、札束を持って二人に駆け寄った。こうして一条寺親子の悪事は公になった。SNSへの情報発信は、花田の仕業であり、さらに彼は鉄路ともつながっていた。刑事とヤクザが組んで、闇に葬られようとしていた悪行を世に晒したのだった。

登場人物・キャラクター

花田 義太郎 (はなだ よしたろう)

新宿中央警察署捜査一課の刑事。29歳の男性で、警察学校の成績はふつうだが仕事は優秀。刑事部長賞、署長賞、総監賞を多数受賞する一方、命令違反や単独行動なども多い。一見、お調子者で軽薄。しかし、暴力団「万青会」の若頭の鉄路朗と組み、忖度なしの正義を追求している。

鉄路 朗 (てつみち あきら)

暴力団「万青会」の若頭。45歳の男性で、短髪、あごひげ、左目の下の傷が特徴。また、背中一面に入れ墨がある。5年前の抗争で、銃弾を3発浴びながら、万青会会長を守ったことから「万青の鉄壁」という通り名を持つ。刑事である花田義太郎とつながっており、事件解決に協力する。

三木元 司 (みきもと つかさ)

新宿中央警察署捜査一課の刑事。メガネを掛けた男性で、花田義太郎の先輩で相棒。父は警視庁副総監というエリートだが、本人は高校野球を熱心に続けていたためにノンキャリア。花田がかかわった事件に違和感を感じ、花田と暴力団の若頭である鉄路朗の関係を怪しむ。

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