概要・あらすじ
一家全員が筋金入りのヤンキーの家庭で育った難破剛はケンカばかりの毎日に限界を感じ、市立白百合高校入学を機に真面目な学生と不良の二重生活を送ることになる。友人を助けるため特攻服の男として、並みいる不良たちを倒すうちに、結果的に不良としての名を上げてしまう剛。一方、学校生活では絵を描くことに目覚め生徒会長にも選ばれるが、妹の吟子に二重生活がバレてしまう。
さらに白百合高を進学校にするため管理を強化しようとする新任の校長も赴任し、剛の進路や卒業に暗雲が立ち込める。
登場人物・キャラクター
難破 剛 (なんば つよし)
筋金入りのヤンキー一家に生まれ、中学時代はヤンキーとして喧嘩に明け暮れていたが、そんな生き方に限界を感じて家族には内緒で市立白百合高校に入学。絵が上手だったこともあり、藤田深雪と共に美術部に入る。3年生になると生徒会長にも選ばれるが、同じ高校に入学した妹の吟子に二重生活がバレる。 幸い、兄の真意を知った妹には今の生活を認めてもらったが、校長の岩城隆一郎や剛の過去を探る桐山など薄汚い教師たちの存在が剛の高校生活に陰りを与える。卒業まで生徒会長とヤンキーの綱渡り生活を続けて、将来は絵の道に進みたいという目標もできたが、吟子以外の家族に二重生活でだましていたことを非難されたことで家を出たり、学校に押し寄せてきた不良たちとの戦いの最中にヤンキーであることがバレて自主退学するなど苦難は続いた。 退学後、ケンカしたヤクザにスカウトされかけるなど荒れた日々を過ごすが、旧友の関口のアドバイスで高卒認定試験を目指すことに。しかし、兄の猛がヤンキー狩りで瀕死の重傷を負うと、襲った犯人を殺すつもりで復讐する。 かろうじて相手を殺さずに勝利した剛は、卒業式を抜け出したかつての同級生に迎えられ、気まずい仲になっていた恋人の藤田深雪とも仲直りをする。そしてバラバラになっていた家族がまた一つになったところで、美大を目指すことを決意する。
難波 猛 (なんばたけし)
主人公である難波剛の兄で、城南高校在学中に関東を支配したカリスマヤンキー。元レディースの総長だった桐山カズミという彼女がいる。弟が全国制覇を狙っていると信じていた。そのため、剛が家族に内緒で二重生活をしていたと知ると、だまされたという怒りからつらく当たってしまう。 だが自分のためではなく仲間のために戦う弟の姿を見て、考えを改めた。長いこと無職で普段は母と一緒にパチンコに耽っていたが、カズミの妊娠を機に働くことを決意。一度入社した悪徳リフォーム会社は自分の手で潰したが、その後は就職のめどが立たず。そんな中、偶然入ったラーメン日の丸で食したラーメンの味と、店主の千代の働く姿勢に感銘を受けて、黒髪の丸坊主になって一からラーメン修業を開始する。 ラーメン修業の合間には工事現場でバイトするなど、ようやく生きる目的を得たかに見えたが、ヤンキー狩りにやられて頭蓋骨骨折による昏睡状態に陥った。回復しても脳に障害が残るかもしれないという予断を許さない状況だったが、かろうじて意識を取り戻してケガも全快。 頭に大きな傷は残ったが、また元のラーメン屋で元気に働けるようになった。
難波 勝 (なんば まさる)
主人公である難波剛の父で、10代の頃は千葉最強のヤンキーだった。現在はトラックの運転手をしているが、運送業界のダンピングによって稼ぎは苦しくなってきている。難波剛が最強のヤンキーを目指していると信じて疑わず、普通の高校である市立白百合高校に通っているということは知らずにいた。 長男の猛を通じて剛が家族をだまして二重生活をしていたと知ると、家族をだましていたことを叱ってしまう。しかし剛が家出から帰ってくると、自分たちの期待が剛につきたくもないウソをつかせていたことを詫びて、また白百合高校に通うことを許す。根は人のいいお父さん。
難波 ナオミ (なんば なおみ)
主人公である難波剛の母で、10代の頃はレディースをやっていた。現在はパチプロ兼主婦で料理はとても上手。喧嘩に負けて帰ってきた息子を突き放し、喧嘩に勝つと喜ぶというような教育をしてきた。その気性は、剛の彼女の藤田深雪いわく「極妻の岩下志麻をしのぐ」ほどとのこと。 剛が家族をだまして二重生活をしていたと知ったときはつらく当たったが、逆に息子から「生んでくれて迷惑だ」と言われてしまう。もっとも、剛が家に戻ってきたときは「母ちゃんもバァちゃんに同じよーなセリフ吐いたことあったわ。きっとバチが当たったんだよ」とそのことを許していた。ヤンキー育ちでファッションセンスは良くない。
難波 吟子 (なんば ぎんこ)
主人公である難波剛の妹で、彼の通っている市立白百合高校に入学する。ケンカが強くて曲がったことはしない剛を尊敬しており、二重生活をしていたと知ったときは失望したが、兄の真意を本人の口から聞いて家族で最初の理解者となる。と同時に、自分の高校での服装も兄に準じてヤンキー色の薄いものになっていく。 それでも剛に目をつける教師の桐山は、吟子をも監視対象としていた。剛の二重生活が家族にバレたときも、彼女は剛側についていた。剛の彼女である藤田深雪のことは「センパイ」と呼んでいる。
難波 松 (なんば まつ)
『ナンバデッドエンド』に登場する犬。難波家に飼われている犬で、一家のご多分に漏れずヤンキー気質の性格を持っている。難波剛が家出をしたときは、剛とともに「オジキ」こと五代直樹のマンションに居候していた。居候時代は同じマンションで飼われているプードルのカトリーヌという友達もでき、周囲の犬社会で覇を唱えたりもした。 人間並みの感情があるが、相変わらず人間との意思疎通はできていない。
五代 直樹 (ごだい なおき)
私立市松高校に通う学生。牧野弥生からはイケメン先生と呼ばれている。難波剛が特攻服の男であることを知る、数少ない人物の一人。ケンカの腕前はかなりのもの。大丸大助や、鉄こと駿河鉄人らとともに剛の二重生活を支える友人で、剛が家を出たときは自分のマンションに彼を住まわせていた。 また、難波家の誤解を解くため、単身で剛の実家に乗り込むだけでなく、あこがれのヤンキーだった猛とタイマンしてでも剛のことを許してもらおうとかけあっていた。お笑いではドリフターズや志村けんの『バカ殿』シリーズが好き。ゲームは大丸よりは強いが、画力はどっこいどっこいで低い。 前作『ナンバMG5』のころとは違い、髪型はストレートになっている。実は酒ぐせがかなり悪く、水割りを少し飲んだだけで酒乱状態になった。高校卒業後はバックパッカーとなり、手始めにインドに旅立った。
大丸 大助 (だいまる だいすけ)
千鳥商業高校に通う学生。難波剛が特攻服の男であることを知る、数少ない人物の一人。ケンカの腕前は剛に匹敵するが、頭を使うのは苦手。五代直樹や、鉄こと駿河鉄人らとともに剛の二重生活を支える友人。剛がいないときも五代や鉄と行動をともにしている。 中学時代は水野友美(みずのともみ)という同級生の女の子が好きだったが、卒業前に相手は九州に引っ越す。高3になって再会したが、諸々の事情で彼女の兄の幸男が広島で700万の借金を作り、彼女がその支払いのため未成年でキャバクラ勤めをさせられていると知ると、水野を解放するため広島まで行って、五代とともに金貸しの安藤剛一と戦う。 剛が家出や自主退学などで苦境に陥ったときは、彼のことを友人として支えた。高校卒業後は、剛の生き方に感化されて何度浪人してでも医者になることを決めた。
駿河 鉄人 (するが てつひと)
私立市松高校に通う学生で、難波剛の中学時代の後輩。剛が特攻服の男であることを知る、数少ない人物の一人。剛や五代のことは尊敬しているが、大丸に対してはズケズケと物をいう。牧野弥生のことが好きなようでモーションを何度もかけているが、パシリ扱いされている。 剛のことを尊敬し、彼が本気で怒ると誰にも止められないことを知っている。もっとも、剛のファッションセンスではモテないことを知っており、服選びはもっぱら五代を参考にしている。
藤田 深雪 (ふじた みゆき)
普通の高校に通うと決めた難波剛が、市立白百合高校で一目惚れした女子高生で、部活も同じ美術部。クラスの班も同じである。性格はお調子者でヤンキーめいたものはあまり好きではない。剛の正体が特攻服の男だということは3年生になっても知らずにいたが、そのことが原因で剛が退学処分になりそうになったときは、学校全体が退学させよという雰囲気になっている中で、クラスのみんなを説得し、処分が撤回されるまで体育館に籠城するなど気骨のあるところをみせている。 その後、剛は桐山の陰謀で自主退学せざるを得なくなってしまうが、どんなに剛が荒れても彼女として彼を支えようとしていた。それでも、難波猛がヤンキー狩りに遭って意識不明の重体になったときは、復讐に乗り出す剛を止めきれなかった。 だが、彼を止めようとした深雪の言葉が、復讐の怒りに燃えていた剛を引き留め、かろうじて彼を人殺しにせずにいた。高校卒業後は短大でゴルフ部に入り、剛が絵でメシが食えるまでプロゴルファーとして支えていくと豪語している。
牧野 弥生 (まきの やよい)
市立白百合高校に通う学生で難波剛の後輩。部活も同じ美術部。黒髪のロングヘアが似合う美少女だが、かつてはレディースチーム魔苦須(まっくす)の総長だった。チームのピンチを救ってくれた特攻服の男を特服先生と慕っていたが、難波吟子と出会うまで、一見普通の高校生の剛が特服先生だとは気づかなかった。 剛と吟子の仲がギクシャクしたときは、なんとか仲を取り持とうとしたが、吟子ともども不良に拉致され、あわや強姦されかけたところを剛に助けられた。藤田深雪についてはライバル視していて、脳天気な彼女の性格について毒を吐くこともあったが、荒れていた剛を彼女が立ち直らせてからは一歩引いて自分の思いを託した。
島崎 登 (しまざき のぼる)
市立白百合高校の学生で、ヤンキーとして高校デビューした。私立市松高校の学生にリンチされかけたところを特攻服の男に助けられて以来、その正体が難波剛だとは知らずに兄貴として慕っていた。白百合高校にグリとグラが襲いかかってきたときに特攻服の男が剛だと知り、校長が剛を退学処分にしようとした際は、藤田深雪らとともに退学を撤回するよう最後まで戦った。 卒業式ではクラスメイトと一緒に式をボイコットして、警察から保釈された剛を出迎えた。
村内 (むらうち)
市立白百合高校の学生で難波剛のクラスメイト。島崎豊とよくつるんでいる。小柄で肥満体なところから「肉マン」とあだ名されている。いつも下ネタばかり言って、将来は汁男優になりたいとのこと。グリとグラが白百合高校を襲った際、島崎とともに剛をおびき出すエサにされた。
守田 巻 (もりた まき)
市立白百合高校の女学生。藤田深雪とは中学からの同級生で新体操部に入っている。いわゆる気のいいブス。修学旅行ではみんなが恋バナに花を咲かせている中、「剛が好きなのは深雪」と隠していたことをバラしてしまう。将来は野菜ソムリエになりたいそうだが、剛には八百屋程度にしか理解してもらえなかった。 男性経験は2年間で3人の男と付き合ったが、ペッティング止まりだったらしい。
山田 (やまだ)
市立白百合高校の学生。野球部の部長で4番打者。長身だが、顔はニキビが多くてあまりイケメンではない。月末の学力テストで野球部が3割以上赤点を取ってしまい、校長に活動停止の宣言をされるが、生徒会長の剛の奮闘で処分が撤回された。それ以来、剛に恩義を感じている。 そこそこ女の子に人気はあるようだが、本人は藤田深雪一筋。修学旅行で告白したが玉砕した。
安藤 鋼一 (あんどう こういち)
広島のヤクザの息子で、10の暴走族と25のヤンキー校を傘下に持つ西日本最強の男。力でしか自己表現ができない。かつてのいざこざで、背中にマルバツゲームのような傷を刻まれており、そのことに触れられると激怒する。高校生にして闇金融もやっており、大丸大助の元クラスメイトだった水野友美の兄の幸男に700万円の借金を背負わせる。 水野兄妹を救うため広島に乗り込んできた大丸と五代直樹を返り討ちにするが、その大丸たちを助けに来た難波剛に完膚なきまで叩きのめされる。自身の「無敗伝説」を終わらせないため、「勝ちを買う」と言った安藤に対して、剛は幸男の借金をチャラにしたら勝ちを売ってやるといい、水野兄妹は安藤から解放された。
グリとグラ
渋谷を取り仕切る不良集団マッドマウスのリーダー。通常「渋谷のグリとグラ」もしくは「グリとグラ」と呼ばれる。色黒で長髪の方がグリ、色白でドレッドヘアの方がグラ。グラの方が兄貴分。かつては「生粋のサディストとマゾヒストの変態コンビ」として渋谷に君臨していたが、難波猛に完敗。 マゾの方のグリは前歯を全部折られ、サドの方のグラは鼻の軟骨を潰された。このケンカのとき、同席していた難波剛は他の雑魚を全部片づけていた。その後、難波剛をカラオケボックスで見つけ、グリとグラは彼を使って猛をおびき出そうとするが失敗。最初は無抵抗の剛をフルボッコにしたが、南三に手を出したグリとグラにキレた剛に完膚なきまで叩きのめされた。 復讐のターゲットを剛に替えたグリとグラは、池袋の竜二(りゅうじ)の力を借りて市立白百合高校に殴りこむが、助けに来た五代直樹と大丸大助にやられてしまう。なお、竜二は剛に倒され、最終的にグリとグラたちは警察に逮捕された。
梶原 恭一 (かじわら きょういち)
暴力団秋田会の幹部ヤクザ。市立白百合高校を自主退学させられ、荒れていた難波剛をスカウトとしようと、剛のかつての仲間たちをエサに彼を取り込もうとした。しかし、タイマン勝負で剛に完敗して、彼のことを男として一目置くようになる。後に難波猛がヤンキー狩りに遭って意識不明になったときは「相手を倒したら組に入る」ことを条件に、犯人グループの居場所を剛に教えた。 だが、戦いが終わった後、兄の意識が回復したことに号泣し、元クラスメイトに歓迎される剛を見て、「お前は極道に向いていない。こちらから払い下げだ」と組入りの約束をほごにした。
本田 信也 (ほんだ しんや)
「世直し」と称してヤンキーやホームレスを集団で暴行する不良。一度は難波剛も襲おうとしたが相手にされず。ならばと、今度は彼の兄である難波猛を襲撃。スタンガンで倒したところをバットで頭を殴り、意識不明の重体にさせる。その後、事態を知った剛の復讐を受けて配下は全滅。本田は一人で逃げて新たな仲間を集めて潜伏していたが、秋田会の梶原恭一から居場所の情報をもらった剛に殴りこまれる。 集団戦で一度は剛を倒すが、「MG5(マジギレ5秒前)」を通り越して怒りの衝動に取りつかれた剛によって撲殺寸前まで殴り飛ばされる。その後、植木刑事率いる警官隊にグループごと逮捕された。
岩城 隆一郎 (いわき りゅういちろう)
市立白百合高校に新しく赴任してきた校長。前任の中手山高校では進学率を大幅に上げ、白百合高校でもそういった姿勢で臨むが、その方法は毎月末に学力テストを行い、赤点の生徒が全体の3割いる部活は活動停止にさせるというもの。しかもかなりのワンマンで、桐山を除く教師たちからの評判は良くない。 進学率アップも生徒のためではなく、自分の評価を上げて教育委員会入りするためのもの。赤点による部活動停止処分は生徒会長の難波剛の懇願によって撤回されたが、顔に泥を塗られた校長は剛を目の敵にし、陰で「クソガキ」と呼んでいた。剛が自主退学で学校を去った後、卒業式で剛のクラスメイト全員が式をボイコット。 視察に来た市会議員にも失望されるわ壇上からこけて笑いものになるわで、因果応報とでもいうべき散々な目にあった。
桐山 (きりやま)
市立白百合高校の教師で生活指導部長。髪型はオールバックで顔の下半分はひげが濃い。陰険で生徒への取り締まりが厳しく、周囲からは嫌われている。難波剛と妹の吟子が不良ばかりの萬田中学校出身のため、なにかにつけて目をつけている。剛の秘密を探ろうとしては失敗ばかりしていたが、グリとグラが学校を襲撃した際にしっぽをつかみ、剛を白百合高校に入れるため裏から手を回した長谷川先生の解職をほのめかして、剛を自主退学に追い込んだ。 その後、剛の退学の真相を聞きに来た長谷川にそのことを自慢げに話したが、己の教育方針を強く批判されて何も反論できずにいた。卒業式では、校長の岩城とともに剛のクラスメイトたちの集団ボイコットになにもできずにいた。
長谷川 (はせがわ)
難波剛の母校である萬田中学校の教師。ヤンキーとしての生活に疑問を抱くようになった剛に、市立白百合高校での二重生活を勧める。二重生活が難波家にバレたときは母親のナオミに呼び出されたが、剛の真意を真剣に伝えて頑なになっていたナオミの心に変化をもたらした。 しかし、入学願書の改ざんに手を染めてしまったことが生活指導部長の桐山にバレてしまい、剛は長谷川がその件でクビになると脅されて、自主退学を余儀なくされる。後日、剛の退学を知った長谷川は、桐山にこのことを問い詰めて事の真相を知る。そして剛と再会したとき、彼は「先生がオレを変えてくれた」「オレの退学に責任感じることはない」「萬中にいるバカたちには先生のような人が必要」と感謝の言葉を述べた。 ちなみに吟子が白百合高校に入れたのも、長谷川の助力あってのことだった。
南三 (なみ)
難波剛が家出中にアルバイトしていたカラオケボックスの先輩で、アルバイトのまとめ役。学費のために働く度胸の据わった女子大生で、ガラの悪い客にもオタオタしない。真面目に働く剛を買っていた。グリとグラ一派と剛がケンカになったとき、止めようとするが、人質になって暴行を受ける。 それを見て激怒した剛の戦いぶりに怯えてしまったが、のちに再会したときは「難波君はあの人たち(グリとグラたち)とは違うよ」と励ました。
海老沢 (えびさわ)
難波剛が家出中にアルバイトしていたカラオケボックスの先輩だが、自分が想いを寄せている南三が剛に優しいことに嫉妬して、わざとつらく当たる。ちなみに南三は海老沢のことを良くは思っていない。他のバイトメンバーからも「学歴をひけらかしている」「命令ばかりで自分は動こうとしない」と散々な評判。 後にグリとグラのパシリとして剛の履歴書を盗む。
植木 (うえき)
かつて難波剛たちがお世話になったことがある刑事。顔は藤田まことに似ている。いわゆる人情派の刑事で、剛の兄の難波猛を襲ったのはヤンキー狩りと呼ばれる不良グループだと教える。剛が復讐に出たと知ると、彼と接触した秋田会のヤクザ梶原恭一に剛の居場所を五代直樹とともに聞く。 戦いの現場に駆けつけた後は、犯人グループを確保すると同時に剛に手錠をかけない形で保護。不起訴処分になるよう取り計らった。
特攻服の男 (とっこうふくのおとこ)
その正体は難波剛。不良たちに苦しめられる仲間たちを救うため、変身した姿ともいえる。基本的にこの格好のときしか剛はケンカしない。「殺」と書かれたマスクに特攻服、ツンツンと尖らせた髪型が高校での剛と違いすぎるため、当初はなかなか感づかれずにいたが、最初は妹の吟子、続いて残りの家族にも特攻服の男が剛だとバレる。 最終的には、かつて倒したグリとグラが白百合高校を襲撃した際、髪型が崩れるまで戦い抜いた挙句、全校生徒並びに教師たちにも正体がバレてしまった。
集団・組織
私立市松高校 (しりついちまつこうこう)
『ナンバデッドエンド』に登場する高校。周辺地域では一番ガラの悪い高校で、難波剛が通う市立白百合高校の向かいに位置する。剛の家族は彼がこの高校に通っていると信じていた。だが、兄の猛が剛に会おうと市松高校に行ったとき、「アタマは剛ではなく五代直樹である」という事実を知り、猛は剛が何か隠していることに気づいた。
場所
市立白百合高校 (しりつしらゆりこうこう)
難波剛と妹の吟子が通ういたって普通の高校だが、向かいには周辺地域で一番の不良高校、私立市松高校がある。比較的ゆるい校風だったが、校長が岩城隆一郎に代わってからは「テストの赤点が部員の3割以上だと部活動停止」など、理不尽なことが起きている。自主退学に追い込まれるまでは、剛が生徒会長だった。
ラーメン日の丸 (らーめんひのまる)
千代(ちよ)という老婆がひとりで切り盛りする古臭いラーメン屋だが、料理の味は天下一品。就職のめどが立たない難波猛は、ここで食べたラーメンの味だけではなく、千代の仕事に対する姿勢にも感銘を受け、ぜひとも働かせてほしいと頼み込む。頭を丸刈りにし、髪も黒に戻した猛の心意気を買い、月5万で彼を雇うことにした。 ヤンキー狩りで重傷を負った猛が復活してからは、そろそろ料理を教えようかというところまできている。
前作
ナンバMG5 (なんばえむじーふぁいぶ)
筋金入りのヤンキー一家に生まれ育った難破剛が、高校ではヤンキーとしての素性を隠し、家では普通の高校に通っていることを隠す二重生活を送ろうとする。しかし、結局喧嘩に巻き込まれてしまい、二重生活を守るため... 関連ページ:ナンバMG5