概要・あらすじ
1994年、リレハンメル五輪のスキージャンプ団体戦。西方仁也は135メートルの大ジャンプに成功し、金メダルに王手をかける。しかし、アンカーの原田雅彦が踏切を失敗。日本は惜しくも金メダルを逃してしまう。4年後の長野五輪での雪辱を誓う西方だったが、国際大会で腰を痛めてしまい、日本代表から外されてしまう。代表に選ばれた原田たち八人の記者会見をテレビで眺める西方の気持ちは複雑であった。そんなとき、ジュニア選手育成コーチの神崎が家を訪ねてきた。少年時代の西方と原田をしごいた鬼コーチである。神埼は、連盟から長野五輪テストジャンパーの要請があったことを西方に伝えた。テストジャンパーは、ジャンプ台の安全を確保し、代表たちの競技をサポートする、裏方ながら大切な仕事である。代表を逃した西方には屈辱的な仕事であったが、神埼は強引にテストジャンパーの仕事を引き受けさせた。週明け、西方はテストジャンパーの合宿に参加。そこには、大学生、若手インストラクター、女子高生などがいた。その数は西方を含め25人。このとき、寄せ集めのような彼ら25人は、自分たちがメダルの運命を左右することになるとは想像すらしていなかった。
登場人物・キャラクター
西方 仁也 (にしかた じんや)
スキージャンプの男性選手。29歳。1994年のリレハンメル五輪、スキージャンプ団体戦で好成績を収めるが、アンカーの原田雅彦の失敗で金メダルを逃す。以来、4年後の長野五輪での雪辱を目指すが、腰を痛めて日本代表から落選。屈辱を感じながらも、長野五輪のテストジャンパーとして、代表選手のサポートに回る。同名の実在人物をモデルにしている。
原田 雅彦 (はらだ まさひこ)
スキージャンプの男性選手。29歳。西方仁也とは、ジュニア選手時代から苦楽をともにしてきた。普段はヘラヘラしているが、勝負になるとたがが外れたように感情を表に出し、号泣する。1994年のリレハンメル五輪、スキージャンプ団体戦でジャンプに失敗。金メダルを逃す原因となる。1998年の長野五輪にも、日本代表選手として出場。同名の実在人物をモデルにしている。
南川 崇 (みなみかわ たかし)
スキージャンプの男性選手。23歳。小さい頃から五輪で金メダルを取ることを夢見ていたが、1997年初めの海外遠征でジャンプに失敗して転落。以後、恐怖心からジャンプができなくなってしまう。恐怖を克服するきっかけを求めて、1998年の長野五輪テストジャンパーに参加する。
上坂 (こうさか)
長野五輪のテストジャンパーの女性、唯一の女子高生。北海道の方言を話す。明るく元気でポジティブな性格。リレハンメル五輪の日本チームの活躍に感動し、以来、スキージャンプにのめり込む。大勢の人にジャンプを見てもらえることが幸せだと考えており、代表にこだわらず、テストジャンパーの仕事に全力を尽くす。
クレジット
- 脚本
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杉原 憲明 , 鈴木 謙一