ピクニック・ロード

ピクニック・ロード

妻を亡くした男性が子供のために再婚し、家族のあり方と真実の愛とは何かを見つめ直していく物語。その男性と娘、再婚相手の女性の三角関係が物語の中心だが、主人公の趣味が車である事から、随所に車の紹介が挿入される特徴がある。「プレイコミック」1984年11月から1985年8月にかけて連載された作品。

正式名称
ピクニック・ロード
ふりがな
ぴくにっく ろーど
作者
ジャンル
家族
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あらすじ

第1巻

サラリーマンの小早川博之は、早くに妻を亡くして娘の小早川由香と二人で暮らしていた。由香はいつまでも再婚しようとしない博之に業を煮やし、親友の母親の妹・丸山礼子(のちの小早川礼子)を博之に紹介する。博之もまた、由香のためにも母親がいたほうがいいと思い始め、礼子との再婚を決意する。一方の礼子は博之に対して好意があったわけではなかったが、博之が一流企業の課長である事を知り、玉の輿を狙って博之との結婚を承諾する。だが、それから程なくして博之は閑職へと異動させられてしまう。さらに博之は自家用車をランドクルーザーに買い替え、カーショップを営む友人・関徳夫に依頼してオーストラリア大陸を縦断できるような改造を施すのだった。そして、仕事を休んで1か月のオーストラリア大陸縦断旅行を計画。そんな博之に苛立ちを募らせた礼子は、友人である真奈美の彼氏・清水国秋と夜遊びをした挙句、実家へと帰ってしまう。

第2巻

実家に帰った小早川礼子は、両親に説得されとりあえず夫の小早川博之のもとへ戻るが、顔を合わせるとケンカばかりの日々が続く。そんな二人を見かねた小早川由香は役所で離婚届を取り寄せ、二人の前に突きつける。関徳夫にも由香にそんな行動をさせた事を諭され、博之と礼子は返す言葉もない。そんな折、博之は会社から再び課長職への復帰を打診される。今回の閑職への人事は、会社内の派閥争いによるものだったのである。博之はその事を改めて礼子に話すものの、礼子は自分への相談もなしに何もかも決める博之に対して複雑な感情を抱くのだった。だが礼子は、清水国秋とこっそり会っているうちに、自分には清水ではなく博之が必要である事を実感する。そして、反対していたオーストラリア縦断旅行についても由香と共について行こうと決意し、積極的に計画を立て始める。こうして、家族それぞれの思いを乗せてオーストラリアへの旅が始まる。

登場人物・キャラクター

小早川 博之 (こばやかわ ひろゆき)

一流企業の課長を務める男性。趣味は車で、学生時代から関徳夫と共にラリーに出走するほどだったが、結婚を機にラリーへの参加をやめてサラリーマンとなった。一人娘の小早川由香のために母親が必要だと考え、丸山礼子(のちの小早川礼子)と結婚して、夫婦となる。

小早川 由香 (こばやかわ ゆか)

小早川博之の娘で小学4年生。生まれてすぐに母親を亡くし、その後は父親の博之と二人で暮らしている。炊事や洗濯など、小学生ながら小早川家の家事全般をこなしている。丸山礼子(のちの小早川礼子)を気に入り、自分の新しい母親になってもらおうとさまざまな計画を立てる。

小早川 礼子 (こばやかわ れいこ)

小早川博之の妻で旧姓は「丸山」。小早川由香の親友の母親の妹で、授業参観で博之や由香と知り合った。計算高いところがあり、博之と結婚したのも彼が一流企業の課長である事から玉の輿に乗れると考えての事だった。博之との結婚後は理想とのギャップに悩まされるが、少しずつ博之とのあいだに愛情が芽生えていく。

関 徳夫 (せき のりお)

小早川博之の友人の男性。学生時代から博之と共にラリーに参加し、博之が結婚したあとも数々のラリーに出場していた。だが、事故により足を負傷し引退した。現在はカーショップを経営し、博之に友人の立場からさまざまなアドバイスを送る。

真奈美 (まなみ)

小早川礼子の友人の女性。スタイリストとして働いており、一流企業の課長と結婚した礼子を羨んでいる。のちに自身もカメラマンの男性・清水国秋と付き合い始めるが、彼が礼子と関係を持った事で礼子と絶交する。気の強い性格だが寂しがりやな一面もあり、絶交したあとも礼子の事をそれとなく気にしている。

清水 国秋 (しみず くにあき)

カメラマンの男性。スタイリストとして働く真奈美とは仕事を通じて知り合い、その後、交際するようになった。やや軽薄な一面があり、人妻である事を知りながら小早川礼子にも手を出した事が真奈美に知られ、破局を迎えた。真奈美と別れたあとも礼子にアプローチをかけ続けるが、礼子には袖にされる事が多い。

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