概要・あらすじ
ポニーテールが似合う元気な女の子相原結は、中学2年生。ある日見かけた、無愛想な少年・郡司一平に興味を持つ。結は、アメリカ人で両親の友人の息子であるフレディ・レインに告白されるが、次第に一平への恋心に気付いていく。
登場人物・キャラクター
相原 結 (あいはら ゆい)
明るく元気で前向きな中学2年生。ポニーテールを結び直して気合を入れる。無愛想な少年郡司一平が、7歳のときツメクサの川辺で会った男の子かと思っている。このときの男の子が竹刀を持っていたため、剣道を始めた。剣道部では上位の実力がある。実の両親は事故死していている。亡父は絵本作家の小田切実、現在の母は小田切実の妹。 結のポニーテールを結んだのは、現在の母である。揉めていた郡司の家族を和解させるために奔走した。
郡司 一平 (ぐんじ いっぺい)
一匹狼的な性格と思われていた少年。新聞記者の父郡司康平と人気女優の母水野麻紀の不仲が続く家庭環境が悩み。相原結の同級生で片思いの相手。幼いころから剣道を続けているが、祖父や父との関係から道場やクラブへは参加しなかった。3年生で剣道部に入部し、新入生として道場掃除から始めた。 実力はフレディ・レインと主将を競うほど。結の元気と明るさに惹かれていく。夏祭の夜、結が落としたリボンを拾って大切に持っていた。
フレディ・レイン (ふれでぃれいん)
相原結の両親の友人の息子でアメリカ人。相原結が好きで素直に気持ちを告白する。幼いころに大怪我をして結の父小田切実からの輸血で一命をとりとめた過去がある。そのため、結を同じ血が流れる少女として特別視していた。結が剣道をやっていると知って、剣道を始め、山手中学校でも剣道部に入部。 郡司一平と主将の座をめぐって競うようになる。
栗田 景子 (くりた けいこ)
相原結の親友。マジメな性格で、3年生になって剣道部の副主将を任された。剣道も結と同じくらいの実力。前の主将、武田が好きで卒業式の日に告白した。その後は武田に剣道部のことを連絡するなどしていて、同じ高校に進学する。
梓 律子 (あずさ りつこ)
郡司一平の従姉妹で、同じマンションに住んでいる。留守がちな一平の両親に代わって家事をしている。相原結とも同じ山手中学の同級生。演劇部所属。一平のことが好き。
相原 慎一 (あいはら しんいち)
相原結の4歳上の義兄。メガネをかけている。受験勉強のかたわら、結のよき兄として剣道や勉強を教えている。後に、理系の大学へと進学を果たした。また、山手中学校の剣道部の先輩としてコーチに就任。見た目より厳しいと評判。
ルビー・トンプソン (るびーとんぷそん)
陽気なショートカットのアメリカ人娘。フレディ・レインと同い年の幼なじみで、隣町のアメリカンスクールに通う。相原結とも3歳までは一緒に遊んでいた仲。フレディが好き。
水野 麻紀 (みずの まき)
実力派舞台女優で郡司一平の母。一平の母だということは秘密になっていた。駆け出しだったころに、取材に着ていた郡司康平の言葉に奮起して成長。生活時間が合わない上に、考えていることを口に出さない康平に、離婚も考えている。
小田切 実 (おだぎり みのる)
相原結の実の父親。故人。絵本作家で代表作は、娘の結をモデルにした「ちいちゃん」のシリーズ。一冊だけ「わが娘 結に捧ぐ」と入っていたものだけが相原家になかった。結が3歳の頃まで絵の勉強のためにアメリカに滞在。フレディ・レインの両親と親交があったのもこの頃。 その後、船舶事故により妻とともに他界。娘の結は小田切の妹に引き取られる。
おかあさん
相原結の義母。明るくしっかりした人物だが、あまり器用ではない。小さいころ、泣いていた結に「お姫様になーれ」と言いながらポニーテールを結んだ。
郡司 康平 (ぐんじ こうへい)
郡司一平の父。新聞記者で自宅には1年の3分の1くらいしかいない。口数が少なく、そのために妻水野麻紀との折り合いが悪い。だが、麻紀のスケジュールチェックは欠かさない。高校時代まで剣道の強豪として知られていたため、剣道をする一平への視線は厳しい。恋人との交際を祖父に反対され、家を出て剣道を止めて働いたが、その恋人と死別。 その後麻紀と知り合って結婚。まだ剣道の腕は一平よりも強い。
集団・組織
山手中学校 (やまてちゅうがっこう)
番長グループはあるが、特別に大きな問題を起こすような生徒はいない普通の中学校。生活指導の紅野先生は厳しいものの、校長先生は「生徒を信じることが大切」というポリシーの持ち主で、学校全体としては穏やかな校風になっている。
場所
相原家 (あいはらけ)
相原結の家。両親と結、兄の慎一、弟の健太の5人家族。料理上手の父は学校の側で手作りパン屋を営んでいる。