ミミア姫

ミミア姫

「天国」とも呼ばれる、不思議なファンタジー風の世界「雲の都」に生まれた少女、ミミアが、実際には超科学の産物である「この世界」の謎に迫っていくSFファンタジー。『月刊アフタヌーン』2005年2月号に読み切り版『ミミア姫』が掲載され、その後2007年1月号から2009年5月号にかけて連載。これに大幅な加筆を加えてコミックス化された。なお、読み切り版はコミックス最終巻末に収録されている。

正式名称
ミミア姫
ふりがな
みみあひめ
作者
ジャンル
ファンタジー
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あらすじ

「雲の都」のミミア姫~光の羽根のない子ども~(第1巻)

大神官であるリクドと太陽代、ハラハとの子として雲の都に生まれたミミアは、この世界の人々と違って、まるで神の子であるかのように羽根を持たず、心で想いを伝える念話ができず、また、他の人々がその未来を見通すこともできなかった。それ故に、育児にあたる家族は大変な苦労をすることになったが、ミミアは無事に成長する。そして、子供ではなく乙女としての衣装を初めて身にまとって「誕生の歌」を歌い、記念すべき11歳の誕生日を迎えることになる。

騎士の帰還~光の羽根の少年~(第2巻)

11歳になったミミアの周囲で、雲の都に異変が生じ始める。誰も予知しないが現れ、雨が降り、病になる者が現れ始めた。ミミアは、これはもしかしたら「誰にも運命を見ることのできない」自分に関わることなのではないのか、と気にし始める。そんな矢先、サムライとしての修行の旅に出ていた幼なじみのルロウが、大きな鬼を退治するという手柄を挙げ、雲の都に帰って来る。ミミアは待ちわびていたはずの再会に、まだ自覚のない恋の感情ゆえの、幼い戸惑いを覚える。ミミアの目には凛々しくなったルロウの横顔は、まるで「世界の秘密そのもの」のように感じられるのだった。

ミミア姫の旅立ち~いちばんさいしょの物語~(第3巻)

旅から戻ったシリュウによって、サムライの長である御大将、テングのもとに、これから大きな戦いが起こる、という情報がもたらされる。それと並行して、宇宙船に乗って旅をしている少女の「日記」が描かれ、彼らこそがこの世界でと呼ばれる存在であり、「天国」にやって来て死ぬために旅をしているのだ、ということが示される。実際に多くの鬼たちが襲来し、雲の都には多くの惨禍がもたらされたが、鬼たちを撃退することには成功した。しかし、戦争を境に、世界はその様相を変え、雲の都は「天国」ではなくなり、人々は羽根と念話の力を失い、未来を予知できなくなる。世界をもとに戻すために必要なことは、この世界にとって特別な存在であるミミアが、世界から旅立つことであった。

登場人物・キャラクター

ミミア

「明けの館」に暮らす少女。都の大神官であるリクドと、都の長たる「太陽代」ハラハの娘として生まれた。その身分ゆえに「ミミア姫」とも呼ばれ、また「神さまの子」という異名を持つ。ルロウからは「姫さま」と呼ばれている。他の人々と違って羽根がなく、念話ができず、また誰もその未来を予知することができない。将来は物書きになるのが夢だが、世界から旅立たなければならないという宿命を、生まれた時から負っている。

ルロウ

サムライの少年。ミミアよりは若干年上。幼くして両親を失い、「明けの館」に引き取られて、ミミアとは兄妹同然に育った。ほかに類を見ない七色に輝く美しい羽根を持ち、世界を救う偉大な勇者になる、という予言とともに生まれてきた。古い物語の英雄と同じルロウという名を与えられた。しかしその予言はまもなく途切れ、その未来は誰にも予知できなくなった。 強大すぎる力を持つために、幼い頃に背中に封印を施されている。

リクド

ミミアの父親。都で一番の神官。「大神官」とも、「お館さま」とも呼ばれている。穏和で心優しい人物であり、両親を失い、その力を封印されたルロウを、自身の「明けの館」に引き取って養育した。石の大巫女において世界の未来に関する重大な予知を受け、その影響でミミアのことを忘れてしまう。

ハラハ

ミミアの母親。「太陽代」と呼ばれる地位にある都の長。「神さまの子」として念話などの能力を持たないミミアを、自らの手で育て上げた。病気がちで床に臥せっていることが多いが、何らかの特別な能力を持っており、戦争において、多くの鬼たちを撃退する活躍を見せた。

シリュウ

ルロウの師匠であるサムライの青年。歴代最大の羽根の光を持ち、最強と謳われるサムライであり、人呼んで「戦神シリュウ」。他の誰にも予測することができなかった、雲の都が大戦乱を迎えるという未来を、誰よりも先に予言。また同時に、雲の都の中では予言が見えなくなる、という事実を発見した。その後、「世界の外」に出て、この世界を守る結界の守護者となった。

テング

サムライたちの長である女丈夫。「御大将」と呼ばれており、年齢は不詳。シリュウの師匠にあたる。シリュウによる、大戦乱の予見の報告を受け、サムライたちにそれに備えた戦の支度の準備をするようにと命じた。同時にリクドとハラハに対しては、その情報を秘匿した。

場所

雲の都

青空の中や雲の上にある国。「天国」と呼ばれることもある。ミミアたちが暮らしている場所。ミミア以外の住人たちは、みな背中に羽根を持っていて飛ぶことができるが、空中を移動する舟などの交通機関も存在する。サムライたちに守られており、普通は雲の都の中で鬼を見ることは稀である。

石の大巫女 (いしのおおみこ)

空の果てにある聖地であり、巨大な遺跡群。先史時代に偶然に発見された。「別の宇宙、別の世界」の遺跡であり、この世界を研究することによって、「神さま」たちの遺言で、「この世界」の「人間」が何者であるかが明らかになった、とされている。この地では人々の背の羽根は失われ、また時間の流れ方も異なる。現在は多くの研究者たちが暮らしている。

イベント・出来事

戦争 (せんそう)

1年に一度の「闇祭」の夜に、大量の鬼が襲来して起こった大規模な戦争。鬼の正体が、自分たちとほぼ姿の変わらない人型であることを知ってしまった者もいた。戦いが終わった後、人々は羽根を失い、心で通話する能力も喪失することになる。

その他キーワード

サムライ

雲の都のある「この世界」を鬼から守っている人々。杖を武器として用いる。「空城(そらしろ)」という、船というよりは巨大な岩塊のような形をした空中要塞を拠点としている。この空城は独自の技術で隠されており、サムライ以外の者には見ることができない。

異形の存在。人間に対して敵対的であり、サムライたちによって駆除されている。大きい鬼もいれば小さい鬼もいる。その正体は、異星ないしは異世界からやって来た、別の文明圏に所属する知的生命体。彼らは、自分たちが「天国」において殺される運命にあることを知っている。

黄金焼き (こがねやき)

「お祝い料理の王様」と呼ばれるご馳走。太陽茸(たいようだけ)という貴重な野生の巨大な茸を、3日かけて焼き上げたもの。ミミアの大好物であり、その11歳の誕生日の祝いの時に、父親であるリクドが腕によりをかけて作った。

星海草 (ほしうみそう)

雲の都のある世界とは別の、外の世界の花の種。ミミアの11歳の誕生日の後、ルロウが雲の都に帰還した時に、贈り物としてこの星海草がミミアに渡された。非常に長命の種であり、芽が出すまでにも長い時間を必要とし、何年もかかる場合もある。

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