ムサシ

ムサシ

戦によって孤児となり、盗賊をして生活するようになった少年ムサシが、日本一の剣豪宮本武蔵として成長する姿を描く。原作:小池一夫。

正式名称
ムサシ
ふりがな
むさし
原作者
小池 一夫
作画
ジャンル
その他歴史・時代
レーベル
ホーム社漫画文庫(ホーム社)
巻数
全10巻完結
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概要・あらすじ

戦国時代、戦によって孤児となったムサシたちは、野武士を装った盗賊団を結成し、農村を襲って生活していた。しかし、とある村で百姓に雇われた侍たちに待ち構えられ、ムサシは仲間たちを失ってしまう。村の娘おつうを人質に取り、村を逃げ出したムサシは、山の中でコジローと出会う。日本一の剣豪を目指すため、よく切れる刀を作ろうとしていたコジローは、ムサシを刀作りの仲間にしようと考えていた。

いっぽうのムサシも、自分の仲間を殺した侍たちよりも強くなるため、コジローの刀作りに協力することを引き受けるのだった。刀は完成し、ふたりは日本一の剣豪を目指して武者修行の旅に出ることになるが、それは一度仲間になったふたりが、将来命をかけた決闘を行うことを意味していた。

登場人物・キャラクター

ムサシ

百姓の子どもだったが、戦で孤児となり、自分と同じように生き残った子どもたちをつれて、野武士を装った盗賊団を結成していた。しかし、ある村を襲った際に、村民によって雇われた侍たちに仲間を殺されてしまう。侍たちよりも強い男になるため、山で出会ったコジローとともに刀を作り上げ、ひとりの剣士として武者修行を始める。 自分が勝ち上がることに執着するコジローと考え方の違いから衝突し、武者修行に出る矢先にコジローと一度決闘する。その決闘ではコジローと引き分けに終わったものの、二本の刀を同時に操る二天一流に開眼する。気の優しい性格で、盗賊をしていた頃から人を殺すことにためらいを覚えていたが、その後牙心居士のもとで修行を積み、牙心の勧めでおもむいた京都で吉岡清十郎と吉岡又七郎を倒したことによって日本一の剣豪として知られるようになる。 牙心の元で修行を終えた後、美作国宮本村で生まれたことから、宮本武蔵の名を名乗り始める。実在の剣豪宮本武蔵がモデル。

コジロー

盗賊をしていたムサシが侍たちから逃げる際に、山の中で出会った男。語尾に「~だしゃァ」とつける独特の口調で話す。近江で一番と称された刀鍛冶の父親が侍に殺されたことから、侍たちよりも強い男になることを目指している。そのために、ムサシを仲間にし、侍たちの持っているものよりもよく切れる長い刀を作りあげ、物干竿と名付ける。 武者修行中の浪人佐々木小次郎を倒し、その名前と流派を奪い、眼流佐々木小次郎と名乗って武者修行を始める。その後は修行を積み、飛んでいるツバメを切り落とすツバメ返しを体得し、一流の剣豪として名を挙げる。出世欲が強く、勝負に勝つためなら非情な行動もいとわない性格だが、義に厚い面もあり、一度は仲間として過ごしたムサシのことを気にかけてもいる。 実在の剣豪佐々木小次郎がモデル。

おつう

ムサシが襲った村にいた娘。ムサシの人質となって村を離れ、ムサシ、コジローと共同生活を送るようになる。最初は自分を村から連れだしたムサシに恨みを持ち、命を狙うことさえあったが、そうしたムサシへの執着が次第に愛情へと変わっていき、ひとりで武者修行の旅に出たムサシの後を追い、旅を始める。

佐々木 小次郎 (ささき こじろう)

眼流という居合い抜きの流派をあやつる若い浪人。刀の完成したコジローに目をつけられ、果たし合いを申し込まれる。居合い抜きの技術でコジローを苦戦させるが、敗北。流派と自分の名前をコジローに奪われてしまう。

土子 泥之助 (つちこ どろのすけ)

泥ンコ流という独自の流儀を持つ武者修行者。ムサシと同じく、出身は百姓だったが、戦で両親を失っている。幼い弟や妹たちを養うため、武者修行者との果たし合いで見物料を集めている。勝負に家族の生活がかかっているという切実な事情から、相手に刀を投げつけるなど、他人からは卑怯とされる戦い方を行う。そのため、通りかかった縁で果たし合いの立会人を務めたムサシと論争になる。 その後、果たし合いの約束をしながらも、泥之助の弟妹たちのことを思って逃亡したムサシに対して友情を感じている。その後、牙心居士の勧めでツバメ返しを封じるために鉄製の傘を作りコジローとの果たし合いを行うが、折り悪く吹いた風に傘をあおられて敗北する。

牙心居士 (がしんこじ)

旅の坊主。旅の中で多くの武者修行者を見ており、真剣勝負に詳しい。かつては何万もの信徒を抱えた寺の住職だったが、戦乱で信徒と弟子を失い、ひとりきりになっている。そこで、実力のある武者修行者を鍛え上げ、大名に召し抱えさせることできらびやかな生活に返り咲こうと考えている。ムサシの持つ素質を見出し、経験を積ませると同時に、最大の弱点である精神的な弱さを克服させるため、「百年倉」と呼ばれる光の差さない倉の中に閉じ込め、精神力の鍛錬と兵法の習得を行わせる。 同時に、ムサシよりも実力のある武者修行者コジローと土子泥之助をぶつかり合わせようと画策するが、泥之助が死亡したことに責任を感じてしまい、泥之助の弟妹を養うために奔走することになる。

ししど 梅剣 (ししど ばいけん)

鎖鎌を操る武者修行者。顔立ちは醜男だが、心優しく情に厚い性格の持ち主。武芸においても相当な実力者で、剣で身を立てようと武者修行を続けているが、旅の途中で出会ったおつうに惚れ、おつうのために剣を捨てようと苦悩する。しかしムサシとおつうの関係を知り、身を引くと同時に、おつうのムサシへの思いが叶わないものであり、旅を続けて危険な目にあうのを避けさせるため、おつうの髪を切り、尼寺へ行くことを勧める。 またムサシの剣にかける思いに共感し、自分も再度日本一の男になるための道を歩み始める。吉岡一門を倒したムサシと再会し、吉岡又七郎の命を奪ったことで落ち込んでいたムサシを奮い立たせて決闘するが、おつうとの関係やムサシとの友情から決着をためらい、敗北する。

百地 三太夫 (ももち さんだゆう)

伊賀乱ッ波忍者衆の頭領。戦が続き、配下に若い忍びがいなくなったことで後継者不足に悩まされている。土子泥之助の弟妹たちを引き取り、忍者として育てることをムサシと牙心居士に約束する。

宮本 無三四 (みやもと むさし)

偶然ムサシと同じ名を持つ武者修行者。美貌の剣士で、梅の花薫流という流儀を持ち、負けたときに死に顔を見られたくないという理由から、果たし合いの場ではひょっとこの面をつける。病気に伏せるおつうを元気づけるために、ムサシを呼び戻そうとしたししど梅剣に、名前が同じためにムサシと間違えられ、果たし合いになる。 しかし、そのキザな姿勢と、もとよりおつうと面識がないことで梅剣と話がかみ合わず、あえて敗北しおつうの元へ行かせるつもりだった梅剣の目には、とりわけ不誠実な男として映ってしまった。また、面で口元を隠しながら吹き針を使うなどの戦法もあり、激怒した梅剣に敗れる。

浮田 藪千代 (うきた やぶちよ)

大名浮田中納言秀家の嫡男。藪に偽装するためのかくれみのを身につけ、軍を操る采配を訓練していた際にムサシと出会う。真剣勝負を望んだムサシの挑発を受けたことがきっかけで、ムサシを自分の影武者として召し抱える。桶狭間の戦いで、混戦の中で自分の身を助けようとしたムサシに友情を感じ、敵軍の中からムサシを逃がすために自刃する。

徳川 家康 (とくがわ いえやす)

「関ヶ原の戦い」において、東軍を率いる戦国武将。浮田藪千代の助太刀にあらわれたムサシ、コジロー、ししど梅剣たち三人の命を、藪千代の首級と引き換えに助けると約束するが、三人を生かして帰すと全軍の士気に影響すると考え、武者修行者である三人をその場で立ち会わせようとする。しかし、友情に殉じようとする三人の姿に感動し、結局はその提案を取り下げる。 同名の実在人物がモデル。

吉岡 清十郎 (よしおか せいじゅうろう)

京において「日本第二の剣士」として知られる剣客であり、かつて足利将軍家の師範代を務めた家系吉岡家の嫡男。「日本第一の剣士」と称される弟吉岡伝七郎に挑戦しようとする武者修行者と、伝七郎への挑戦権をかけて戦い、挑戦者たちを退け続けている実力者。その実吉岡家を存続させることを第一に考えており、挑戦者をあらかじめ道場に招き、手加減をしている弟子への稽古を見せつけて威圧するなど、挑戦者が実力を発揮できないよう、巧妙に心理的な操作を行ったうえで果たし合いを行う策士でもある。 しかし、ムサシとの果たし合いでは、ムサシがその芝居を見破っていたことに加え、勝負中二本の刀で相手の刀をはさみとる技法に開眼したこともあり、敗北する。

吉岡 伝七郎 (よしおか でんしちろう)

「日本第一の剣士」と称される剣客で、吉岡家の次男。全国の武者修行者から「日本第一の剣士」の称号をかけて、挑戦を受ける立場にある。あらかじめ兄吉岡清十郎の実力を挑戦者に印象づけたのち、清十郎の刀に対して真剣白刃取りを行うという芝居で挑戦者を威圧している。清十郎がムサシに敗れたことで、ムサシに果たし合いを申し込む。 決闘の場には鎖帷子を着込んでおもむき、足で小石を投げつける「石打ち」の技などでムサシに立ち向かうが、本来兄の清十郎に劣る実力であり、敗北する。

吉岡 又七郎 (よしおか またしちろう)

吉岡清十郎の息子。吉岡家の跡取りであり、少年でありながら手裏剣を自在に操る。父清十郎と叔父の吉岡伝七郎たちが、吉岡家を存続させるために芝居を打ち、挑戦者の平常心を失わせて勝利を盤石にしようとする姿勢を卑怯だと思い、父や叔父たちのことを内心で軽蔑している。ムサシのことをバカにしたような態度をとっていたが、ムサシの実直さに好感を持ち、策略に気づかせようとしたり、逃げ出すように仕向けたりして、ムサシが死なないように取り計らう。 しかし、ムサシによって父と叔父は敗北し、仇を討つために一門を率いてムサシを倒すことになってしまう。さらに、「多勢を相手にする際にはまず頭を倒す」と旅の坊主から助言を受けたムサシによって、まっさきに狙われてしまい、命を落とす。

クレジット

原作

書誌情報

ムサシ 全10巻 ホーム社〈ホーム社漫画文庫〉 完結

第1巻

(2001年2月発行、 978-4834271898)

第2巻

(2001年2月発行、 978-4834271904)

第3巻

(2001年3月発行、 978-4834271966)

第4巻

(2001年3月発行、 978-4834271973)

第5巻

(2001年4月発行、 978-4834272024)

第6巻

(2001年4月発行、 978-4834272031)

第7巻

(2001年5月発行、 978-4834272086)

第8巻

(2001年5月発行、 978-4834272093)

第9巻

(2001年6月発行、 978-4834272130)

第10巻

(2001年6月発行、 978-4834272147)

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